最先端科学の光と影――。ディーン・フジオカ主演「パンドラの果実」今夜スタート2022/04/23

　ディーン・フジオカさんが主演を務める「パンドラの果実～科学犯罪捜査ファイル～」（日本テレビ系）が今夜いよいよスタートします。本作は、日本テレビと動画配信サービス・Huluの共同製作で、いわゆる「科学捜査」を扱ったものではなく、奇妙な事件を引き起こした科学技術そのものを捜査によって明らかにしていくストーリーです。

　ディーンさん扮（ふん）する頭脳明晰な警視正・小比類巻祐一は「科学犯罪対策室」を創設し、岸井ゆきのさん演じる天才科学者・最上友紀子とユースケ・サンタマリアさん演じる捜査一課の刑事・長谷部勉を迎え、最先端科学にまつわる事件を担当していきます。

　今夜4月23日放送・第1話は、ロボット開発企業「神楽テクノロジー」のCEOが遺体で発見されるところから始まります。小比類巻は同社が開発した介護用AIロボットLEO（レオ）の犯行ではないかと推測しますが、長谷部やLEOを開発した郷原美鈴（内田理央）らは困惑。しかし、小比類巻らの前でLEOは「私が殺害した」と犯行を自供し…。

　人を助けるために開発されたAIロボットが、自らの意志で殺人を犯すことはあり得るのか――。感情を表に出さず、常に冷静な小比類巻と科学犯罪対策室に招かれたことに釈然としない長谷部のコンビは、なかなかかみ合いません。長谷部はAIロボットの犯行の可能性を指摘する小比類巻を「たかが機械」と一蹴するも、「その機械が、人類を超える存在になりうる」と小比類巻も譲りません。そこに表舞台から姿を消した天才科学者・最上が加わり、小比類巻とはまた別の天才さを発揮。LEOの取り調べを担当した際には、周囲が予想もしない行動をとり…。経歴も科学への思いも異なる3人は、自分以外の仲間の考えが理解できないことも。今後、結束力を高めることはできるのでしょうか…。

　最先端科学と聞くと「人類の進歩」といった明るいイメージがありますが、ドラマの中で最上は小比類巻に、“光”から生まれる“影”について語ります。最上が科学界から身を引くきっかけとなった“影”の部分は、今後のストーリーの重要なポイントになりそうです。

　ドラマは初回から、科学の可能性、そして恐ろしさを突き付けてきます。登場する科学技術はすべて現実世界で開発や実験が進められており、近い将来、実現してもおかしくないものを扱っています。そのため、科学にすがってしまう人間の弱さや倫理観についてもいや応なく考えさせられ、SF（サイエンス・フィクション）はあまり見ない…という方でも、物語に引き込まれていきます。