黒島結菜主演「ちむどんどん」がスタート! 沖縄の魅力&撮影現場のエピソードを語る2022/04/10
黒島結菜さんがヒロインを務める連続テレビ小説「ちむどんどん」(NHK総合ほか)が4月11日にスタート! 沖縄が本土復帰50年を迎える今年、沖縄で生まれ育ったヒロイン・比嘉暢子(黒島)ときょうだいたちの家族が描かれます。
暢子は幼い頃からおいしいものを食べること、作ることが大好きな女の子。高校卒業を機に故郷を離れ、沖縄出身者が多い横浜市鶴見で暮らしながら東京のレストランで働きます。やがて東京で沖縄料理の店を開くために奮闘する物語。
今回は、ヒロイン・暢子を演じる黒島結菜さんに撮影現場の様子や沖縄の魅力などをお伺いしました。
――連続テレビ小説は「マッサン」(2014年)、「スカーレット」(19年)と2作品に出演されていますが、今回はヒロインです。出演が決まった時の心境をお聞かせください。
「決まった時は驚きましたし、ヒロインの大変さを近くで見てきたからこそ、プレッシャーの方が大きかったです。私に務まるかどうか不安だったんですけど、発表があった時に沖縄の方々が喜んでくださったり、『頑張ってね』という声をいただけたりして、楽しみになりました! 撮影も楽しいので、今はすごくポジティブな気持ちでいます」
――本格的な撮影に入って約半年たちますが、生活に変化はありますか?
「ほかの現場だと曜日感覚がなくなるんですけど、“朝ドラ”は月曜日にリハーサル、火曜日から金曜日に撮影をして、土日が休みなんです。土日休みってワクワクするんですね(笑)。スタジオに入る時間もほぼ毎日同じですし、規則正しくなったなと思います。ルーティンで動くのが好きなタイプなので、私に合っていて調子がいいです」
――先ほど、制作統括・小林大児さんから「黒島さんがスタッフ全員の名札を作った」というお話を聞きました。皆さんマスクをしていらっしゃいますし、すてきなアイデアですね! どういう時に思いついたのでしょうか?
「私はみんなで一つの作品を作ることが好きで、現場の一体感を大事にしたいなと思っています。スタッフさんが多い現場なので、皆さんの名前を覚えたいし、スタッフさん同士も“初めまして”の方が多いと聞いたので、名札があったらいいんじゃないかなと。私が名前を書いた名札をお配りしたら喜んでもらえたので、やって良かったなと思いました」
――現場では、暢子の兄・賢秀役の竜星涼さん、姉・良子役の川口春奈さん、妹・歌子役の上白石萌歌さんと仲が良いと聞きましたが、撮影中のエピソードを教えてください。
「4きょうだいは沖縄ロケで自然と仲良くなりました。みんなそれぞれの役と近いからかな。竜星くんは元気でハッピーな感じなので、みんなとの距離をぐっと縮めてくれたような気がします。久しぶりに4人で集まるシーンを撮った時、竜星くんが1人でしゃべっていて、私たち3人が『うーん』『へー』『そっかそっか』と聞き流していたら、『おい! お前たち、ちゃんと聞いてるのか?』みたいな(笑)。台本のままの4きょうだいな感じがして面白いです。今は上京したシーンを撮っているので、久しぶりに4人が集まるとほっとしますし、落ち着きます」
――暢子は高校卒業後に上京しますが、黒島さんご自身が東京で暮らし始めた頃を思い返すことはありますか?
「暢子は東京に出てきた時、1人で寝るのが寂しいな、沖縄が恋しいなと思う瞬間があるんですけど、私が17歳で上京した時は『やったー! 1人だ! 門限がなーい!』『1人で自由に過ごせるぞー!』っていう感じでした(笑)。周りの方のサポートももちろんありましたけど、暢子のように不安な気持ちはあまりなかったです」
――では、上京後の暢子の気持ちも教えてください。
「暢子は自分の夢に向かって突き進んでいるので、怖いもの知らずで挑戦できる強さがあります。壁にもぶつかりますが、持ち前の明るさや一生懸命さで乗り越えて、人としても成長していきます。明るくて、いろんな人とすぐに打ち解けられるのが暢子のいいところだと思います。私は人見知りで自分から話し掛けられないけど、撮影に入るまでずっと作品のことを考えていたので、プライベートでも人見知りせずに話せるようになりました」
――今回、沖縄でもロケをされましたが、故郷に帰ってみて、あらためて感じた良さはありましたか?
「私が過ごしてきたのは南部の方なので、作品で描かれる北部のやんばる地域はあまり知らなかったんです。今回のロケでやんばるを周って、あらためて自然の壮大さを感じました。南の方は海が奇麗ですけど、山があまりないんです。南米みたいに崖があって、海が広がっていて、ダイナミックな景色を見られたのは新鮮でした。撮影ではドローンを使ったシーンもあるので、視聴者の皆さんにも自然の豊かさを感じてもらえると思います」
――物語は1960年代、沖縄がアメリカの統治下にあった時代からスタートします。作品を通して知った沖縄の姿がありましたら教えてください。
「“昔は車が右側通行だった”とか、“ドルを使っていた”とか、“沖縄から出る時はパスポートが必要だった”とか、おじいちゃん、おばあちゃんから聞いてきた話が描かれていて、うれしかったです。脚本を読んで、あらためて“沖縄の話を朝ドラでやるんだ”という実感が湧いてきました」
――劇中では沖縄の言葉も出てくると思いますが、黒島さんご自身も使っていた言葉はあるのでしょうか。
「普段使っている言葉が多かったです。『本当に?』という意味の『まさかやー!』や、きょうだいの会話に出てくる沖縄ことばはよく使っていました。“こんなにも沖縄の言葉をしゃべっていいんだ”という驚きもありましたし、沖縄の言葉でセリフを言えるのはうれしいですね。台本にはあまり出てこないけど『痛い!』っていう時に『あがっ!』って言うんですけど、そういう突発的な言葉は今でもよく使っちゃいます」
――生まれ育った土地の言葉を使った芝居は、標準語でするものと違うのでしょうか?
「大きな違いはないですけど、自分の気持ちをセリフにするようなシーンほど、沖縄の言葉がナチュラルに出るなと思いました。例えば、イライラしていて気持ちがぐっとこもるシーンは、後で映像を見た時に、無意識だからこそ出るナチュラルなイントネーションがあるような気がします」
――暢子はおいしい物を食べること、作ることが大好きな女の子ですが、黒島さんが好きな沖縄料理を教えてください。
「沖縄料理は全部好きなんですけど、これから沖縄料理を作ってみようと思っている方には、“にんじんしりしり”をお薦めしたいです。東京にいるとミミガーや皮付きの大きいお肉を手に入れるのは難しいですし、ゴーヤーもヘチマも今の時期はなかなか出回っていないので、簡単に作れる“にんじんしりしり”を皆さんにも食べてもらいたいなと思います」
――黒島さんも普段からお料理をされると聞きましたが、東京のご自宅でも沖縄料理を作られるのでしょうか?
「はい。コロナ禍は沖縄から食材を送ってもらっていたので、家で作りました。沖縄で買った方が安くて新鮮なんです。早い時は、朝送ってもらったら、その日に着くんですよ! 沖縄料理の魅力は、ヘルシーでもおなかいっぱいおいしく食べられて、健康的だなと思います。ゴーヤーとかフーチバーと呼ばれるヨモギとかニガナとか、苦くて一癖ある物が沖縄の食材に多いのかな。それが体にいい気がします」
――放送が始まったら「沖縄に行ってみよう」と思う人も増えると思います。黒島さんのお薦めの場所を教えてください。
「まずは道の駅に行ってみるのがいいかな。おいしいものが集まっていて、食べ歩きもできるので楽しいです。私もヒロイン発表の時に行って、道の駅でやんばる地域のことを知っていったんです。その後、おいしかったな、面白かったなと思った場所に行ってみるのがいいかなと思います」
――ありがとうございました。
第1週あらすじ(4月11日~15日放送)
1964年、アメリカ統治下の沖縄本島北部やんばる地域。おいしいものが大好きな小学生の暢子(稲垣来泉)は、明るい母・優子(仲間由紀恵)と優しい父・賢三(大森南朋)、きょうだいたちに囲まれて、伸び伸びと暮らしています。ある日、東京から転校生の青柳和彦(田中奏生)がやって来て、父・史彦(戸次重幸)と家族同士の付き合いがスタート。暢子は、やんばるでの暮らしが楽しくなさそうな和彦の心を開かせようとしますが…。
【番組情報】
連続テレビ小説「ちむどんどん」
NHK総合 月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム・BS4K 月曜~金曜 午前7:30~7:45
※土曜は一週間の振り返り。
NHK担当 M・I
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