【「サクセス荘」連載・第2回】高橋健介がカッコよく語るのは、まさかのあの勝敗!?「僕は負けを受け入れました。これはもう勝負事なので」2019/08/29
成功を夢みる若者たちが集うアパート・サクセス荘を舞台に、物語が繰り広げられるドラマ「テレビ演劇 サクセス荘」(テレビ東京ほか)。通常のドラマとの違いは、撮影が始まったら最後までカットがかからない本番一発撮りで毎回収録されている点です。リハーサルも1度しか行われないため、出演者さえも予測不能な展開はもちろん、彼らのリアルなリアクションなど新しい楽しみ方ができるドラマとなっています。
そんな新感覚のドラマに挑戦している出演者の方たちを直撃する本連載。第2回は、弁護士を目指すミスター役の高橋健介さんに登場いただきます!
── 今回高橋さんが演じられるミスターについて、どういうところに注目して見てもらいたいですか?
「弁護士を目指しているということで、セリフに出てくる単語に知性的な部分を感じてもらえたらなあと。弁護士の話をするシーンでは『うわ、漢字多いな!』と思ったんですけど(笑)。硬い言葉も出てくるので、そういった部分はスラッと言えた方が良いなと意識しています」
── その部分は、結構練習されたり?
「そうですね! 普通の会話だったら詰まってもいいけど、ミスターが自信を持って話すところはちゃんと言わないと、弁護士を目指しているという設定とつじつまが合わなくなってしまうので。そういった面が彼のポイントですね!」
── そんなカッコいいミスターが、かわいく踊るドラマのエンディングのダンスも話題です。
「僕たちは必死でした(笑)。あの映像は、1人がミスすると撮り直しなんですよ。だから、成功した時はすごくチーム感が出ました。このご時世、効率的に撮影する方法なんていくらでもあるのに、なんでそこまでこだわるかなって(笑)。良い緊張感でやらせてもらえましたけどね」
── 本編の撮影時に印象に残っている出来事はありますか?
「ミスターを演じさせてもらっていますけど、撮影中に楽しくなっちゃって“俺”になってしまう時があって。そこは気を付けなきゃなと。ミスターの役柄は自分に近いところもあるんですけど、それが完全に自分になってしまったら、“高橋健介役“として出なきゃいけなくなってしまうので」
── どういう時に高橋さんの素の部分が出てしまったんですか?
「第3回の劇中劇のシーンですね。ユイ(定本楓馬)をキュンとさせるしぐさをそれぞれが考えて、どれが一番良いか競うという場面だったんですけど、そこでみんながしぐさを披露している時は普通に見ていましたね。『面白いな~。みんなは顔しか見えていないけど、俺の立ち位置からは後頭部見えるな~』とか。完全に素になっていて危なかった…というか、アウトでしたけどね(笑)」
── 撮影の時に、頼りにしている共演者の方はいますか?
「先輩が5~6人いらっしゃるのは、とても心強いです。皆さんは僕より経験も多く場数も踏んでいらっしゃるので、気付かないところで助けてもらっていることもたくさんあると思います。だから僕も良い勉強になるし、自分がもっと大きくなって後輩ができた時には、そんな先輩になれたらいいなと」
── 先輩がいらっしゃる回は、ちょっと安心という感じでしょうか?
「そうですね! あと、役柄としてはゴーちゃん(和田雅成)がボケやツッコミを回収してくれるポジションなので、いてくれるとありがたいですね。でもゴーちゃんがいない回では、役柄を考えると僕がツッコむことが多くなると思うので、そこは頑張りたいなと。そういう回があるか分からないですけど(笑)」
── 台本を読ませていただくと、“フリートーク”という記載が多々あるのですが、この部分は事前にどういったことを話すなどの打ち合わせをされるんですか?
「しないですね。例えば、1~3のシーンはしっかりセリフがあるけど、4~5のシーンはフリートークと書かれていたら、リハーサルの時には1~3まで撮影したら、4、5はフリートークをやりました…というようにやった体で進んでいくので、本番の撮影の時に初めて本当に4、5のフリートークをやるという感じかな」
── そのフリートーク部分で具体的に何を話すのかは…。
「本番まで分からないです。もしかしたら、俺だけハブられて知らないだけかもしれないけど…」
── それだと悲しい事実じゃないですか(笑)。
「基本的には、フリートークと書かれている以上、その内容を打ち合わせたらフリートークじゃないんじゃないかなと。本番のその瞬間に生まれたものが面白いんじゃないかと思うんですよね。第4回のクッキングコロシアムの回も、本番で初めて料理をしたので」
── その都度皆さんで判断して、持っている知識をフルに生かしながら進められているんですね。
「そうなんです! だから、自分の性格に近い役柄で演じていた方が、パッと何か出てきやすいかなと思います。自分とあまりにもかけ離れている役だと、パッと反応した時に自分が先行してしまうので」
── そんな緊張の状態で撮影している中、合間に楽しみにしていることなどありますか?
「用意してくださってる弁当がおいしい!! だからこそ、さっきも『俺たち子どもだな』と感じたことがあって(笑)。お弁当についてくるおかずを3種類用意してくださったんですけど、食べたいものがかぶるわけですよ! 一番人気だったおかずは焼き鳥で、僕としゅんりーさん(ユッキー役の髙木俊)と、寺さん(ヒッピ役の寺山武志)と洸(ノブ役の高野洸)と雅くん(和田)の5人が名乗りを上げまして。最初は少し譲り合ったりしていたものの、最終的に本気のじゃんけんになって。その中で本当に焼き鳥を食べたかったのは僕と雅くんだったんですけど、負けたのがその2人だったんです(笑)」
── 狙いにいった人たちが負けちゃったわけですね(笑)。
「本当に! そういうものなんですよね。なんなんですかね、言いだしっぺが負けるみたいな(笑)」
── お目当てのお弁当が食べられなかったら、ちょっとテンションが下がったり?
「いや、もう負けなので受け入れるしかないんですけど。でも、その後に洸が、じゃんけんには参加したけど『そこまでの思いはなかったので譲りますよ!』と言ってくれて…年下にお弁当を譲ってもらうって、それが一番つらいですよね(笑)。僕は、負けを受け入れてシャケになった。これはもう勝負事なので」
── 皆さんそこに懸けているわけですね。
「そうですね! みんなで楽屋にいる時は、セリフ合わせかご飯かの2択です(笑)」
── ドラマのタイトル「サクセス荘」にちなみ、高橋さんが最近“サクセス”した体験や、今後“サクセス”したい目標などあれば教えていただけますか?
「最近、パーソナルジムに通い始めたんですよ。以前24時間いつでも行けるジムに登録したこともあったんですけど、半年間毎月お金を払っていたのに実際に行ったのは3回で…僕は予約をしないと行けないタイプだと気付き、パーソナルジムに変えました。普通のジムより料金が高いんですけど、体を鍛えるのにいくらか使ったとしても、今後自分の商品価値がその何倍、いや何十倍、何百倍になれば良いかなと思いまして。始めたばっかりなので、まだ楽しい時期なんですけど(笑)。ここからちゃんと継続していって、1年後くらいにはいつでも脱げる体になりたいなあとは思っています」
── それはファンの方も楽しみですね!
「そうですね…ファンの皆さんの間だと、手が長すぎてポケモンの『デオキシス』と呼ばれているんですけどね(笑)」
── 1年後には、デオキシスからさらに進化したかっこいい高橋さんを楽しみにしています(笑)。最後に、あらためてドラマの見どころも含めたメッセージをお願いします!
「『サクセス荘』は僕たちを知ってくださっている方はもちろん、知らない方も純粋に楽しめる作品だと思います。若い方だけでなくおじいちゃんやおばあちゃんも『この子たち、なんか楽しそうね』という感じで見てもらえるドラマだと思うので、1日の終わりに気軽に見て楽しんで、眠りについてもらいたいです! あまり夜ふかししてとも言えないけど、やっぱり生でリアルタイムで見てほしいので…お休み前の30分でぜひ見ていただきたいです!」
たくさんの質問に、テキパキ答えてくだった高橋さん。お弁当の勝敗についてかっこよく語る姿がとてもすてきで印象的でした(笑)。「サクセス荘」連載ラストとなる第3回目は、個性的すぎる夢を持つあの人たちを演じる皆さんにご登場いただきます。最終回もお楽しみに!
【プロフィール】
高橋健介(たかはし けんすけ)
1994年12月24日生まれ。東京都出身。ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズ、舞台「Hey! 柔道!! ~don’t let me down~」、「魍魎の匣」、ドラマ「ウルトラマン」シリーズ(テレビ東京系)、バラエティー番組「モンスターライフ」(仙台放送)、映画「恋するアンチヒーロー THE MOVIE」などに出演。ミュージカル「刀剣乱舞 歌合 乱舞狂乱」が11月24日より上演され、映画「桃源郷ラビリンス」が2019年秋に公開予定。
高橋健介オフィシャルサイト(https://takahashi-kensuke.com)
【番組情報】
木ドラ25「テレビ演劇 サクセス荘」
テレビ東京ほか
木曜 深夜1:00~1:30
取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当)
撮影/蓮尾美智子
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