段田安則&林遣都が舞台「セールスマンの死」で再共演!「多くの人の心に引っかかる作品だと思います」2022/02/02
アーサー・ミラーの代表作「セールスマンの死」で主人公・ウィリーを演じる段田安則と、ウィリーの息子・ハッピーを演じる林遣都を直撃! 再共演への思いや、深夜から翌日の深夜までを描いた本作にちなんだトークも!!
── 2019~20年に上演された舞台「風博士」以来の共演ですね。
段田 「今回、遣都くんが出ると聞いて出演を決めました(笑)」
林 「いや、違いますよね?(笑)」
段田 「うん、最初は遣都くんが出ることは知らなかったからね(笑)。ハッピーの役を遣都くんが演じると聞いて、“また一緒にできる”とうれしくなったのは本当です」
林 「僕もお話をいただいて、また段田さんのお芝居を間近で見られるなんて、こんな幸せなことはないなと思いました」
段田 「遣都くん演じるハッピーは女性にモテる役。そこは結構似てるよね?」
林 「えっ、僕自身とですか!?」
段田 「いや! 実際はどうなのかは僕は知りませんけど(笑)」
林 「…何だかすみません!(笑)」
段田 「『風博士』で共演して、とても真面目な俳優さんだという印象があります。実は実家が近いんだよね。僕がバイトをしていた電気屋さんの近所(笑)」
林 「そうですね。段田さんは楽屋でお茶を飲んでいるような、日常のままのテンションで舞台に上がっていかれるんです。もしも魔法が使えたら、段田さんになってどんな感覚で舞台に立たれているかを体感したいです」
段田 「それ、面白いね。違う誰かになって、“こんな感じだったのか!”と感じてみたいね」
── お互い、こんなお父さん、息子さんがいたらどうですか?
段田 「僕は子どもがいないですし、末っ子なので自分よりも下の人に接するのが苦手なんです。だから、なるべく接しないようにしようかなと(笑)」
林 「ええええ!(笑)」
段田 「冗談です(笑)。実の親子にはなれませんが、なるべく役の中でウィリーとハッピーになれるようにしたいね。お互いにそう思っていればそうなれるんじゃない?」
林 「そうですね。稽古場では、なるべく自分のことをさらけ出して、ハッピーらしく生き生きと演じるのみだと思っています。実は段田さんと僕の父、見た目と言ったら失礼かもしれませんが、すごく近いものがあって…」
段田 「えっ? そんなにカッコいいの? 遣都くんのお父さん。うそうそ、冗談ですよ!(笑)」
林 「カッコいいです(笑)。身長や雰囲気が段田さんと似ているんですよね」
段田 「年齢もほぼ一緒だって言ってたもんね」
林 「だから、稽古から本番の期間は、本当のお父さんだと思うぐらいの気持ちでやりたいです」
段田 「『“お父さん”とか“パパ”とか呼んで』とは言いませんから。『段田さん』でいいです(笑)」
林 「分かりました(笑)」
── 今回は、段田さんの地元であり林さんの地元にも近い京都公演もありますね。
段田 「地元の友達や知り合いからの、『チケット、いつから発売?』という問い合わせが多いです。やっぱり地元の近くでやるのは楽しみだよね」
林 「楽しみです。僕にもハッピーと同じように二つ上の兄がいるのですが、唯一、兄だけが僕の舞台を見に来たことがないんです。兄弟を描いた作品で共感できるところも多いので、ぜひ兄に見てもらいたいですね。今までの舞台は近親相姦の話や不条理劇だったので…」
段田 「確かに、兄弟に『見に来て』とは言いづらいね(笑)」
林 「この作品のテーマもつらく厳しいものではありますが、きっと家族は喜んでくれると思うので、楽しみです」
── 舞台での活躍がめざましい林さんを段田さんはどう思われますか?
段田 「僕が言うことは何もないですが、若干うらやましい。やりたければ、これから何本も舞台ができるもんね。楽しみ半分、うらやましさ半分。ぜひ、いろいろな経験をしてください」
林 「ありがとうございます」
── 最後に、作品の見どころをお願いします。
段田 「レストランのシーンは話すだけで涙が出そうになるほどいいシーンで、言葉で説明するのが軽い気すらします。年齢も立場も関係なく、多くの人の心に引っかかる作品だと思いますので、ぜひご覧ください」
林 「プレッシャーを感じつつも、震えるほどにワクワクしています。過去と現在を行きつ戻りつして展開する物語を、演出家のショーン(・ホームズ)さんがどう表現されるのかも楽しみです」
【OUR『深夜に見たい』MOVIE】
段田 「深夜に見たい映画かぁ」
林 「難しいですね…」
段田 「やっぱり、明るい作品よりもダークな感じかな。その日の気分にもよるけどね。今思い付いたのは、単純ですが『真夜中のカーボーイ』(1969年)」
林 「いいですね!」
段田 「ジョン・ヴォイトとダスティン・ホフマンの共演を今日の深夜にでも見たいです」
林 「深夜だからという感じでもないですが、30歳になってから、子どもの頃や学生の時に両親がレンタルビデオ店で借りてくれた映画をあらためて振り返ることが多くなりました」
段田 「家族でレンタルビデオ店さんに行ってたの?」
林 「子どもの頃はよく行ってましたね」
段田 「仲のいい家族だね」
林 「あっ、今、パッと浮かんだのは、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94年)。家族で見ていた映画を、深夜に1人でじっくりと見たいです」
【プロフィール】
段田安則(だんた やすのり)
1957年1月24日、京都府生まれ。みずがめ座。A型。「連続ドラマW 邪神の天秤 公安分析班」(WOWOWプライムほか)が2月13日スタート
林遣都(はやし けんと)
1990年12月6日、滋賀県生まれ。いて座。O型。ドラマ「愛しい嘘~優しい闇~」(テレビ朝日系)に出演中。
【作品情報】
舞台「パルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』」
■4月4日~29日 @東京・PARCO劇場
■5月3日 @長野・まつもと市民芸術館 主ホール
■5月7日・8日 @京都・ロームシアター京都 メインホール
■5月13日~15日 @愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
■5月19日~22日 @兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
■5月27日~29日 @福岡・北九州芸術劇場 大ホール
敏腕セールスマンだったウィリー(段田)は、63歳となり厄介者として扱われるように。妻のリンダ(鈴木保奈美)は尊敬し支えてくれるが、2人の息子のビフ(福士誠治)とハッピー(林)は自立しない。すべてに行き詰まったウィリーは、ある決断を下す。
【プレゼント】
サイン入り生写真を2名様にプレゼント!
応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/news/present/
(応募期間:2022年2月2日正午~2月9日午前11:59)
ハガキでの応募方法は「TVガイド」2月11日号(P98)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html
取材・文/石本真樹 撮影/YURIE PEPE
ヘア&メーク/藤原洋二(UM)[段田]、主代美樹(GUILD MANAGEMENT)[林]
スタイリング/中川原寛(CaNN)[段田]、菊池陽之介[林]
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