板垣李光人「“じわじわくる怖さ”を楽しんでいただけたら」──「怖い絵本」インタビュー2022/01/06

　注目の俳優が怪奇絵本を朗読、さらに、異世界ミニドラマの主人公を演じて視聴者を恐怖の世界へといざなう番組「怖い絵本」（NHK Eテレ）。これまでシーズン3まで放送され、話題となっている同番組の新作3本が、1月7日に一挙放送されます。

　TVガイドwebでは、新作に出演する3人の主人公にインタビューを敢行！　最後に登場するのは「かっぱ」に出演の板垣李光人さん。収録を終えた感想や、絵本にまつわる思い出を伺いました。

──ドラマパートの収録を終えた感想を教えてください。

「ホラーの要素がある作品に、いつか出たいと思っていたのでうれしかったです。あまり怖いのは得意ではないですが、ほど良い感じの怖さで楽しかったです。今回舞台となるプールでは、水中から撮ったシーンもあるので、その映像が朗読と合わさることよって、どのくらい怖くなるのか楽しみです」

──特に印象に残ったシーンやエピソードはありますか？

「プールの中にいる“なにか”が迫って来るシーンは、想像力が必要な芝居だったので大変でした。カメラマンさんが水中に潜って撮ってくださったんですが、浮いてきてしまうので別の方がカメラマンさんを押さえていたんです。怖がらなければいけないシーンなのに、その姿を見て少し笑ってしまいました（笑）」

──朗読パートの収録はこれからとのことですが、意気込みをお願いします。

「ゾクッとするような声の低さや、抑揚のつけ方のちょうどいいところを狙っていけたらなと思っています。声だけの芝居は初めての経験なので、僕が声だけでどう表現するのかを楽しみにしていただきたいです」

──原作となる絵本「かっぱ」を読んだ印象はいかがでしたか？

「自分がイメージしていたカッパとは少し違っていました。遠野物語の中では、カッパは赤いんですよね。結末も意外な展開なので、シンプルに物語として面白かったです」

──幼い頃に読んだ絵本で、印象に残っている作品などあれば教えてください。

「小さい頃はディズニーの絵本が多かったです。特に印象に残っているのは『くまのプーさん』の分厚い絵本を寝る前に読んでいた記憶があります。その本には仕掛けがあったので、それが楽しかったんだと思います」

──板垣さんは、ご自身のSNSなどでアートを発信されていると思いますが、もし絵本を作るとしたら、どのような作品を作りたいですか？

「今回のような、日本の妖怪や都市伝説をテーマにしたダークファンタジーな要素が入っている作品を作りたいです。もちろんストーリーとしても好きですし、自分が描く絵のタイプとしても、挑戦してみたいジャンルです」

──先ほどホラー系が得意ではないとおっしゃっていましたが、これまでで怖い思い出はありますか？

「苦手ではありますが、怖いもの見たさもあって、ホラーゲームのゲーム実況を指のすき間から見たりします（笑）。自分ではプレーしないですし、なるべく明るい時間帯に見るようにしています（笑）」

──昔から怖いのは苦手だったのでしょうか？

「僕が通っていた小学校に、すごく大きな恐竜の標本みたいなものがあったんです。ナイトミュージアムみたいな。普段は平気なんですけど、冬だと暗くなるのが早いので、その時期に学校から帰る時は前を通るのが怖かったのを覚えています」

──2022年はどんな年にしたいですか？

「2021年は、主演ドラマや大河ドラマなどで幅広い役柄をやらせていただいたので、役者として成長できた1年でした。2022年は、いよいよ20歳になります。一つの大きな節目の年として、あらためて“自分らしい表現力”というものを考えて突き進んでいきたいです。プライベートでは、お酒に詳しい先輩の方々に、おいしいお店に連れて行ってもらいたいですね」