元旦から“マツケン”音楽で福来る！松平健「皆さんが元気になる曲を歌い続けていきたい」2021/12/24

　2021年の「NHK紅白歌合戦」での披露も決まり注目される国民的人気曲「マツケンサンバⅡ」（04年）をはじめ、華麗な歌と踊りでパワフルな活動を続ける“マツケン”こと松平健。

　時代劇専門チャンネルでは22年の年明けに「マツケンのAWA踊り」（06年）、「マツケン・マハラジャ／マツケンカレー」（11年）、「マツケンサンバⅢ」（05年）、「マツケンサンバ4～情熱のサルサ」（14年）、「マツケン・アスレチカ」（19年）といった、タイトルに“マツケン”と冠のつく7曲のMV（ミュージックビデオ）を本人のワンポイント解説付きで贈るお年玉企画「新春☆マツケン音楽祭」を放送。収録を終えた松平に楽曲への思い、番組の見どころを聞いた。

舞台のために華やかな曲を次々考え、マンボの次は、サンバだろうと（笑）

── 名シリーズ「暴れん坊将軍」（テレビ朝日系）をはじめ、痛快なお芝居とノリノリのマツケンミュージック。すっかりおなじみとなった「二つの顔」は、いつごろできたのですか。

「若い頃からお芝居とともに華やかなレビューが大好きで、先輩たちの舞台を見てきました。僕の舞台では、第1部がお芝居、第2部がショーという構成になっていて、第2部ではタップダンスなどをしてきましたが、見たお客さまに笑顔で帰っていただこうと、華やかな曲をとオリジナルの音頭やマンボなどを次々考えるようになったんです。“マツケン”という呼び名も『松健音頭』から始まったと思います。その流れで、マンボの次はサンバだろうと（笑）、1997年に舞台公演の第2部のショーのフィナーレで歌ったところ、大変好評いただき、長く歌い続けているうちに、雑誌やラジオで紹介されて学生さんたちからも口コミが広がって、CDになりました」

── 舞台で歌われていた曲が、今や老若男女、誰もが知る歌になり、愛されています。この展開は予想されていましたか？

「お子さんにウケるとは予想していませんでした。ずっと『暴れん坊将軍』で上様と呼ばれていたので、お子さんから『マツケン！』と呼ばれて驚きましたし、金色の着物を着て歌う若い方も多くて、うれしかったですね。ステージで歌うと、僕が振り返っただけでキャーっと言われて、アイドルの方の気持ちが分かった気がします（笑）。昨年（20年）は、『ガキ使』（『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで！』／日本テレビ系）にも出たことで、皆さんにオリンピックでも歌ってほしいとか、SNSでも盛り上げていただいたのはありがたかったですね」

ドラマ仕立ての曲やオルケスタ・デ・ラ・ルスとの共演も

── デビュー曲は堀内孝雄さんによる歌謡曲でした。甘い歌声が魅力的ですが、歌手志望ではなかったとか。

「兄の影響で石原裕次郎さんの映画を見て、俳優を目指しました。中学時代は、テケテケとエレキギターをかき鳴らすベンチャーズやグループサウンズが大流行で、僕もバンドでドラムをやっていました。続けていたら、違うアーティストになっていたかもしれないですね（笑）」

── MVはいろいろな仕掛けや豪華アーティストとの共演シーンなど、多彩な内容ですね。

「昭和のホームドラマ仕立ての『マツケンカレー』（11年）で僕はなぜか大粒の涙を流してます。オリンピック選手を応援しようと作った『マツケン・アスレチカ』（19年）は五輪カラーを意識してますし、『マツケンAWA踊り』は派手な鳴門の渦潮柄を用意しました。インド映画を意識した『マツケン・マハラジャ』、さらに自分で作詞した『マツケンサンバⅢ』や日本のサルサバンドであるオルケスタ・デラ・ルスの演奏による『マツケンサンバ4～情熱のサルサ』と、見どころは満載だと思います。衣装は、着物だけでなく、足袋もカツラもすべて特注で、ニューヨークのブロードウェーなどに出掛けた際に、ドレスやミュージカルの衣装用の生地を僕が自分で選んで買ってきたもの。どの曲も、パッと目が覚めるような世界を作れるよう心掛けています。いろいろ大変なこともありますが、僕も華麗に明るく皆さんが元気になる曲を歌い続けていきたい。新年、マツケン音楽で、笑顔で過ごしてください！」

【プロフィール】

松平健（まつだいらけん）　
1953年11月28日、愛知県生まれ。劇団活動中に勝新太郎に見いだされ、「座頭市物語」に出演。「暴れん坊将軍」シリーズ（テレビ朝日系）では、将軍徳川吉宗役で20年以上主演を務める。80年、「夜明けまで」で歌手デビュー。2004年には「マツケンサンバⅡ」が大ブレーク、「NHK紅白歌合戦」に出場。22年はNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出演。