田中圭&千葉雄大のMCぶりは? 番組開始半年、「MUSIC BLOOD」プロデューサーを直撃!2021/11/26
日本テレビ系で毎週金曜日に放送中の「MUSIC BLOOD」。田中圭&千葉雄大という俳優2人をMCに迎え、毎回1組のアーティストの“BLOOD”となったものをひもといていく音楽番組だ。今年4月にスタートして約半年。前田直敬プロデューサーにここまでの手応えなどを聞いた。
――番組が始まって約半年。反響はいかがですか?
「しっかり反響をいただいている実感があります。金曜の23:00という大事な時間帯に30分間、丸っと1組のアーティストさんだけを掘り下げるというのは、他の音楽番組と比べても差別化がされていることだと思いますし、回を追うごとに広がりを見せている感覚もありますね」
――毎回アーティストの皆さんが披露する「BLOOD SONG」は、この番組の大きな魅力の一つです。
「新曲などを披露していただく一方で、アーティストの時系列や時代と関係のない部分でお願いをしている『BLOOD SONG』の部分は、やっぱりいつも一番密に議論をします。『BLOOD SONG』が見えないと、トーク部分にも多大な影響を与えますからね」
――中でも思い出に残っている「BLOOD SONG」はありますか?
「SUPER BEAVERにゲストに来ていただいた回です。放送ではボーカルの渋谷龍太さんのルーツを掘り下げる形でオフコースの『言葉にできない』をピックアップしたんですが、実は打ち合わせでは候補曲がもう1曲あったんです。でももう1曲の方を選ぶと、何となく番組を見ている方の予想の範疇(はんちゅう)に終わっちゃう気がして。あの風貌で武骨なロックをやっているSUPER BEAVERのルーツは何ですか?となった時に、“オフコースです”と言われた方が“え?”となるじゃないですか。なので、そこはもう僕らスタッフ側も本音でぶつかって“『言葉にできない』をSUPER BEAVERが歌うことの良い違和感は絶対に視聴者がザワつくから、そっちの方がいいです!”というのを、3回ぐらい提案させていただきました。しかも、この放送が終わった1週間ほど後には福岡で開催される大きなフェス『NUMBER SHOT 2021(ナンバーショット)』にSUPER BEAVERと小田和正さんが同日出演することが決まっていたので、SUPER BEAVERのメンバーが“NUMBER SHOTのセットリストに『言葉にできない』も入れる?”という議論を始めていて。僕は“本当に入ったら面白くなるなぁ”と思いながら聞いていたんですけど、フェスの本番当日に、本当に“『言葉にできない』をセットリストに入れました”という内容のメールが来て、しかもその後また来たメールには、小田さんと一緒に写っているメンバーの写真が送られてきたんですよ。詳しく聞いたら、小田さんが放送をご覧になっていたようです。それからも二組は親交を深めているみたいですよ」
――田中圭さんと千葉雄大さんのMCぶりはいかがでしょう?
「本当に助けられています。アーティストさんとは本業が違うからこその尊敬の心を強く持っていらっしゃるんです。そのうえで、例えば田中圭さんが“すごいのは分かるんだけど、具体的には?”と斬り込んだりと、視聴者目線で分かりやすくかみ砕いて、もう一歩踏み込んだお話を聞き出してくださるんですよ。変にフィルターがかけられていないんです。しかも田中さんも千葉さんも、カメラが回っていないところでもいつもあのまま。全然飾らない感じが本当にいいなと思っています」
――田中さん&千葉さんとのトーク内容などの打ち合わせは、どのようにされているのですか?
「お二人にはいつも事前にアーティスト資料をお送りしているのですが、本番前の打ち合わせでは“今回のゲストに関しては、実はずっとYouTubeで見ていて””前に、めちゃくちゃハマってたんですよ”などといった、熱を持ったお話をその場で教えていただくことも多いので、僕たちからも“じゃあ、それを収録でもゲストにお伝えしません?”とご提案をさせていただくことがありますね」
――今後、田中さんと千葉さんに期待されていることを教えてください。
「お二人に関しては、現時点でもう肩肘を張らずに良い形でやっていただいていると思うので、そのままでいていただければなと思っています。変に勉強しすぎていただく必要もないと思いますし、むしろ素で聞いていただく質問や投げかけていただく言葉の方が、僕ら制作陣にとっても、視聴者の人にとってもありがたい質問だったりすることが多いので。このままでいてくださることが、何よりうれしいですね」
【番組情報】
「MUSIC BLOOD」
日本テレビ系
金曜 午後11:00〜11:30
※11月26日は、午後11:30~深夜0:00(出演:Hey! Say! JUMP)
文/松木智恵 撮影/マルコ・ペルボニ
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