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“モツナベ”コンビ・鈴木浩介&速水もこみちを直撃! 事件解決に欠かせない2人の演技は「積み重ねないと絶対にできない」<「緊急取調室」インタビュー>2021/08/26

“モツナベ”コンビ・鈴木浩介&速水もこみちを直撃! 事件解決に欠かせない2人の演技は「積み重ねないと絶対にできない」<「緊急取調室」インタビュー>

 普通の取り調べでは“裏の顔”を見せない被疑者を、天海祐希さん演じる真壁有希子ら取り調べ専門チーム「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」がマル裸にして事件を解決に導く「緊急取調室」(テレビ朝日系)。現在放送中の第4シーズンでは、9月末に解散を命じられたキントリチームが、タイムリミットが迫る中でも真摯(しんし)に被疑者たちと向かい合い、彼らが隠している本音を引き出しています。

 そんなキントリチームの取り調べに欠かせないのが、警視庁捜査一課の殺人捜査第一係に所属する監物大二郎と渡辺鉄次の“モツナベ”コンビ。事件が起こると真っ先に現場に駆け付け、捜査に行き詰まるキントリチームに情報を届けることで、事件解明の手助けをしています。8月26日放送の第6話では、財務省に勤務する諸星和彦(駿河太郎)の息子・翼(有山実俊)の誘拐事件が発生。翼を誘拐した諸星の妻・麻美(瀧内公美)を見つけるため、誘拐事件発生の手掛かりを捜しに2人が現場へ向かいます。

 今回、TVガイドwebでは、監物大二郎を演じる鈴木浩介さんと、渡辺鉄次を演じる速水もこみちさんに直撃インタビュー! 和気あいあいとした雰囲気の中で行われた取材では、普段はお互いに言えない本音もマル裸に…? 放送開始から7年もの間コンビを組むお二人に、作品のことから2人の〇〇までお伺いしました!

“モツナベ”コンビ・鈴木浩介&速水もこみちを直撃! 事件解決に欠かせない2人の演技は「積み重ねないと絶対にできない」<「緊急取調室」インタビュー>

――2年ぶりに放送されている「緊急取調室」ですが、現場に入られて身の引き締まる思いなどはありましたか?

速水 「初日がいきなり事件の説明をするセリフから始まって、2人でブワーっと早いテンポで話していく場面からスタートしたんですけど、正直、これだけご一緒しても初日ってどうしても緊張してしまうんですよ。でも、現場に入ったら少し気持ちが楽になったというか、『あ、こういう感じなんだ』って思い出しました」

鈴木 「“モツナベ”の感じってこんな感じでしたね」

速水 「鈴木さんがすごく温かいんですよ。面白くて楽しい話をしてくださるので、僕の緊張も自然とほぐれるというか」

鈴木 「(笑)」

速水 「皆さん気になっている方も多いんですけど、“モツナベ”に関してはアレですよね。ここをこうしようかとか、こうしたらどうかとか、あんまりそういう話をしない…ですよね?」

鈴木 「しないですね。僕が好きにやったら、(速水さんが)母のような愛情で」

速水 「はははは(笑)」

鈴木 「シーズンを追うごとにナベちゃん(渡辺)の母性が増している気がします。監物を温かく包み込んでくれて、見守ってくれて、太陽のような存在。そういう関係性が“モツナベ”の良さなのかなと思いますし、2人で積み重ねて作ってきたものなのかなと。そういうものは久しぶりに会ってもあっという間に思い出させてくれるし、現場では速水さんが何を言っても全部応えてくれるんです」

――アドリブですか?

鈴木 「そう。そして最終的には、速水さんがダジャレで締めていくっていう」

速水 「いやいや何をおっしゃいますか…」

鈴木 「この間なんか、2人で走ってるだけのシーンだったんですけど、なかなかカットがかからなくて。だから、『俺はなぁ、昔、韋駄天(いだてん)のモツって呼ばれたんだ!』って言ったら、速水さんから『韋駄天のモツ? それは知らなかったです』って言われて。それで『今じゃただのイカ天だけどな』って返したら、最後に『それはイカんです!』って(笑)、完全なダジャレで返してきたんですよ。実は、そういうカットされている部分が多いんです」

――それが本編で見られないのは残念ですね。

鈴木 「そうなんですよ。だからカット特集をやってほしい!」

速水 「はははははは!」

鈴木 「すごく僕たちの関係性が出てますね。『“モツナベ”はもっともっとやってるけど、ドラマで使われているのは少しなんだぞ』っていう、そういうのを皆さんに言いたい…。あ、真面目に聞いてもらわなくて大丈夫です(笑)」

速水 「(笑)。でも、そういう使われていない部分での距離感がちゃんと今でも出ますもんね」

鈴木 「やっぱりコンビが速水さんと一緒だと自然な流れでできるから、すごく助けられています」

速水 「いやー、それで言ったら鈴木さんが、僕も想像していないようなことがふとセリフに出てきたりとかするので、逆に僕も鍛えられています」

鈴木 「この間は普通に笑ってましたからね」

速水 「途中までは良かったんですけどね。最後に、強烈な一言があったりとかするので」

――そこは笑ってはいけない場面だったんですか?

速水 「それが、“モツナベ”だけなじゃなくて意外と皆さんも乗ってきて…」

鈴木 「天海さんがすごい攻めてくるというか、シーズン4になって“モツナベ”のコメディー要素の部分に、真壁さん(天海)が入ってきてる感じがあります」

速水 「そういう感じありますよね」

鈴木 「だから、お芝居としてもちろん大事なことなんだけど、天海さんが台本からちょっと膨らんだアイコンタクトを送ってくれるんです。例えば、監物が視線を相手の方に送って、その視線を受けて真壁が見る、みたいなところを顔の表情でお互いに無言のところでやるとか。アイコンタクトのような細かい演技が、みんな増えている気がします」

速水 「そうですよね。そう思い返すと今回に関しては、台本にはないような、人と人との細かい演技のやりとりが作中でも描かれているような気がします」

鈴木 「…質問なんでしたっけ?」

速水 「すいません、勝手に盛り上がちゃって(笑)」

――いえいえ(笑)。それはシーズン4まできた関係性だからこその演技ということですよね?

鈴木 「そう、積み重ねないと絶対できないですよね」

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――“モツナベ”コンビも7年目になりますが、お互いの役柄や人間性の変化で感じていることがあったら教えてください。

速水 「ファーストシーズンはキントリと対立するみたいな、ちょっとバチバチな関係だったんですよね。でも回を追うごとに、本当にキントリチームの一員みたいになっていって。僕らは外でしっかりと捜査して、いい情報を引っ張ってきてそれを届けることがあるんですけど、確かに思い返すと、ファーストシーズンに比ベてファミリーみたいな感覚は少しありますね」

鈴木 「増してるのはナベへの母性です。そして、変わらないのは2人のズッコケ感。最初はもうちょっと格好いい感じでやってたんですけどね…」

速水 「そうですね」

鈴木 「だから、格好いい感じももうちょっと欲しいです。“モツナベ”のキレキレに捜査している感じとかが今からでも出せたらいいですね」

速水 「そうですね」

鈴木 「でも、それは僕たちだけではできないんですよ。台本にないとできないので」

速水 「役柄でこの間びっくりしたのは、『あれ? 俺、怪力の持ち主だったっけ?』って思ったことがあって」

鈴木 「そうそうそう!」

速水 「相手の手をつかんだシーンがあったんですけど、監督から『ナベちゃんって怪力の持ち主だから』って言われて。『ナベってそこまでばか力だったっけ?』って思いましたよ」

――そんな設定ありましたっけ…?(笑)。

鈴木 「急に監督が忘れた設定を思い出すことがあるんですよ」

速水 「だから少しびっくりするんですよね」

鈴木 「僕も適当なこと言っちゃうから、自ずと『ナベちゃんはすごい握力なんだ』っていう設定になるんですよ。握力ネタは今回思い出したから、またやりたいです!」

速水 「そうですね、やりましょう!」

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――速水さんはドラマが始まった当初は20代だったと思いますが、鈴木さんからご覧になって速水さんの変化はどのように感じていますか?

鈴木 「ジェントルマン。ジェントルマンに関しての純粋度みたいなものがさらに増しているなって思います」

速水 「それはお互いですよ!」

鈴木 「はははは! 年を重ねてジェントル感がクリアになっていくんです。より紳士的になってきていてるから板についてくる。つまり20代よりも30代のジェントル、30代の速水もこみちさんっていうのに、昔よりもジェントル感が増しているんですよ」

速水 「いや、それは鈴木さんもですよ。年齢を重ねていくごとに男の色気が増してるような気がします。でも、もともとファーストシーズンからジェントルマンは意識していましたよね」

鈴木 「“モツナベ”コンビのテーマはジェントルですから」

――開始当初は少しハードボイルドっぽい印象でした。

鈴木 「そうです! そうです!」

速水 「あまり描かれないですけど、僕たちが大事にしてるのはレディーファーストなんですよね」

鈴木 「そう! 僕たちが一番大事にしてるのはレディーファーストです」

速水 「でも、今まで僕が一番年齢が下だったんですよ。今シーズンから工藤(阿須加)くんが入ってきたということで、新鮮というか、今までにない感覚なので、後輩ができたなって感じています」

鈴木 「でもすごい大人なんだよね、工藤くん」

速水 「そうなんですよ。真面目で好青年なので、今回の山上善春という役どころにもすごいぴったりだなって感じました」

鈴木 「すごく体育会系なんです」

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――鈴木さんが演じられている監物は、渡辺に刑事としての背中を見せるような役だと思います。鈴木さんからご覧になって速水さんはどのような性格・人柄だと感じていますか?

鈴木 「サービス精神の塊というか、周りの人を楽しませたい気持ちがほんとに強いです。そこがベースです。料理を作る速水さんも演技をする速水さんも、ベースは人を楽しませたいって気持ちがあると思います。あとは優しさだったりとか、そこにジョークっていうおちゃめさが加わって…」

速水 「基本的に僕はスベっているんですけどね」

鈴木 「いやスベってないですよ! 自分がスベる方向に持っていこうとするから」

速水 「ははははは!」

鈴木 「だからあえてスベってくっていう。遊び心だったり楽しんでもらいたい、人を笑顔にさせたいという気持ちがあるんじゃないかなと思うんですよね」

――エンターテイナーなんですね。

鈴木 「そうですね。あとね、美意識がすごい! 美意識の塊だと思います朝現場に来る時とか、バッチリキマっていて。頭の先からつま先まで、すべてが完璧にできてます現場に来る時には短パン・Tシャツ・ビーサンでいいんです。でも、速水さんの中で1週間のラインアップが決められているらしいんです」

――1週間毎日ですか!?

速水 「いやーこれは何かというと…この話のきっかけはなんでしたっけ?」

鈴木 「現場でみんなのルーティンみたいな話になったんです」

速水 「僕のルーティンが、1週間のコーディネートを毎週してるんですよ。だからちゃんと自分の1週間分のコーディネートを洋服部屋のラックに用意していて、月火水木金土日と…」

鈴木 「(記者を見て)…このリアクション」

速水 「ちょっと引いてるでしょ!?」

――いやいや!!

鈴木 「でも、それをコヒさん(小日向文世)と2人で聞いた時も同じリアクションだったんです。『1週間…?』って(笑)」

速水 「これには理由があって。僕はもともと朝が苦手だったんですよ。朝に着替えて現場に行くのに時間がかかってしまうのがもったいないので、効率を考えて1週間分を事前に用意しておくと時間に余裕ができるんです」

鈴木 「でも、速水さんの朝ちゃんとバシッとした状態で現場に来るっていうのは、例えば料理の写真1枚にしても、『味でおいしいの上に見てもおいしい』みたいな美意識の高さにも通じている気がしていて。そういうのは全部すごく大事にしていることなんだろうなぁって、一緒にいて思います」

速水 「いやぁ、ただの癖のあるやつですよ。僕は」

鈴木 「癖はすごいと思うけど(笑)」

――逆に速水さんからご覧になって、鈴木さんはどういう方でしょうか?

速水 「こういう話を面と向かって鈴木さんにするのは恥ずかしいんですけど、本当にとても温かいんですよ。僕、鈴木さんの笑顔が好きで。好きでって言ったら怪しい関係に聞こえるかもしれないんですけど…」

鈴木 「“モツナベ”はそういうふうに思っている人もいるかもですね(笑)」

速水 「はははは! それで、いろいろな自分の悩みとかを吹き飛ばしてくれます。実はご一緒させていただいてから思ったのですが、鈴木さんは現場で、必ず誰よりも元気よく『おはようございます!』とあいさつをしてスタートされるじゃないですか」

鈴木 「いや、それはもこちゃんから勉強させてもらった気がするんですけど…」

速水 「僕は鈴木さんを見て、『しっかりしなきゃ』って、ファーストシーズンの時から鈴木さんの背中を見させていただいています。お話もそうですし、いろいろなお店だったり土地だったり、いろいろなお話をしてくださるので、本当に尽きないですよね。すべてを勉強させていただいていますよ」

鈴木 「コロナが収まったらすしを食べに行きましょう!」

速水 「そうですね! 前は一緒に食事とか連れて行っていただいたりしていたんですよね」

鈴木 「そうそうそう! おいしいご飯とか2人で食べに行きました。みんなの飲み会っていうよりも、“モツナベ会”みたいなことです。そういう時はお酒というよりは、おいしいご飯を食べに行くんです」

速水 「昔なんですけど、僕が最後までタクシーまで見送って」

鈴木 「はっはっはっは! 『もこちゃん恵比寿ってどっち?』って言ってましたね」

速水 「鈴木さんの格好いい瞬間って本当にたくさんあるんですよ。とても楽しい方なんですけど、モツさんになった時の真剣な表情だったり、キリッと変わる瞬間だったりとか、いろいろな表情をしてくださるので、演技の部分でたくさん助けていただいています」

鈴木 「2人で力を合わせて頑張ってますよ!」

――では、最後に今後の見どころをお願いします!

速水 「人によってドラマの見方は違うので、いろいろな魅力の伝わり方があると思うんですけど、やっぱりみんなで一丸となって一つの事件を解決していくっていうこと、そしていろいろな犯人がいる中で、天海さんが演じられる真壁さんが、取調室の中で微妙な犯人の表情を見逃さずに、徐々に徐々に落とし込んでいくっていう姿は、爽快でスカッとする部分があると思います。そういうところが魅力の一つなんじゃないかなと思います」

鈴木 「あとは、真壁さんの気迫ですよね。今回はキントリ史上最強レベルだと思います。マル裸にしていく過程の、みんなのチームワークも見どころだと思いますけど、絶対に見てほしいのは、天海さん演じる真壁の気迫。それは画面を通しても皆さんに伝わると思うので、そこもぜひ見ていただきたいですね」

――今後も放送を楽しみにしています。ありがとうございました!

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【プロフィール】

鈴木浩介(すずき こうすけ)
1974年11月29日生まれ。福岡県出身。射手座。AB型。ドラマ「LIAR GAME」シリーズ(フジテレビ系)をはじめ、「崖っぷちホテル!」「コントが始まる」(ともに日本テレビ系)、映画「ビジランテ」(2017年)、「仮面病棟」(20年)、「劇場版 奥様は、取り扱い注意」(21年)などに出演。また、10月スタートの「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)に出演予定。


速水もこみち(はやみ もこみち)
1984年8月10日生まれ。東京都出身。獅子座。B型。ドラマ「ごくせん」(日本テレビ系)をはじめ、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(TBS系)、「働きマン」(日本テレビ系)、大河ドラマ「軍師官兵衛」(NHK総合ほか)、「結婚できないにはワケがある。」(ABCテレビほか)など多数出演。公式YouTubeチャンネル「M’s TABLE by Mocomichi Hayami」では、特技の料理を中心に多彩な動画を配信している。レシピ本「大切な人に食べさせたいおうちごはん」(KADOKAWA)が発売中。

【番組情報】

「緊急取調室」
テレビ朝日系
木曜 午後9:00~9:54 

【プレゼント】

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【締切】2021年9月23日(木)正午

取材・文/S・H(テレビ朝日担当) 撮影/尾崎篤志



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