土曜ドラマ「地震のあとで」2025/04/21
番組情報
あらすじ(最終回 4月26日放送)

2025年、東京。銀行を定年退職し、今は地下駐車場の警備員として働きながら漫画喫茶で暮らしている片桐(佐藤浩市)。ある日、彼の元に、巨大なカエルの姿をした「かえるくん」(声・のん)が突然現れた。かえるくんは30年前にも片桐と一緒に地震から東京を救ったと説明するが、片桐には全く身に覚えがない。そんな片桐を、かえるくんは地震を引き起こすという「みみずくん」との戦いに誘う。
キャラクター紹介
- 小村(岡田将生)
第1話の主人公。震災のニュースを見続けていた妻の未名が突然いなくなる。茫然(ぼうぜん)自失の中、後輩の佐々木から“箱”を託され、釧路へ旅に出る。 - 順子(鳴海唯)
第2話の主人公。家出した先の鹿島灘に住み着き、そこで出会った彼氏の啓介(黒崎煌代)と同居中。流木を集め、たき火をするのが趣味の画家・三宅と出会い、共にたき火をするようになる。 - 善也(渡辺大知)
第3話の主人公。母と母を導く男・田端(渋川清彦)に“神の子ども”として育てられた宗教二世。2011年の東日本大震災を機に棄教した。9年後、実の父と思しき男を地下鉄の中で見つけ、その後を追いかける。 - 片桐(佐藤浩市)
第4話の主人公。30年前、「かえるくん」と共に東京を地震から救ったはずだが、その記憶はなくなり、日々をゴミ拾いと駐車場の誘導員として過ごす。しかし再び「かえるくん」が現れ、「みみずくん」の暴走を止めるべく地下深くへと降りていく。
出演者
岡田将生/鳴海唯/渡辺大知/佐藤浩市 ほか
スタッフ・音楽
原作:「神の子どもたちはみな踊る」村上春樹/脚本:大江崇允/演出:井上剛/制作統括:訓覇圭/制作統括:樋口俊一/制作統括:京田光広
村上春樹さんの連作短編を実写化! 岡田将生、鳴海唯、渡辺大知、佐藤浩市らが出演

1995年に発生した阪神・淡路大震災の後、村上春樹さんが著した四つの短編を、震災から30年を迎える2025年の節目に実写ドラマ化。映画「ドライブ・マイ・カー」(21年)の大江崇允が脚本、ドラマ「その街のこども」(NHK総合/10年)、連続テレビ小説「あまちゃん」(NHK総合ほか/13年)で震災を描いてきた井上剛が演出を担当する。岡田将生、鳴海唯、渡辺大知、佐藤浩市を各話の主人公に迎え、震災の影響を現地ではなく遠い場所で受けた人間たちの“喪失”を伴う奇妙な物語を送る。
記者会見情報

NHK総合で4月5日にスタートする村上春樹の連作短編をドラマ化した「地震のあとで」。その第1話「UFOが釧路に降りる」に出演する岡田将生、橋本愛、唐田えりかが会見に臨んだ。本作の撮影について岡田は「答えが見つからないまま物語が進む感覚があった」と述べ、「主人公の内部にある痛みがどこに出てくるかがドラマの見どころ」と語った。橋本は「村上さんの世界が映像になったことに感動」し、「地震の現実味と異世界的な世界観の距離感が面白い」と作品の魅力を強調。唐田は「岡田さんと対峙(たいじ)しながら演技していく中で考えていなかった感覚を得た」と回顧した。阪神淡路大震災からの30年の時間を描いた本作。震災との向き合い方について岡田は「人間一人一人もこんなにも揺らしている」と感じ、橋本は「諸行無常で移り変わりいくものだという感覚」と言及した。3人ともに、村上特有の難解さに挑戦する意義を感じながら撮影に臨んだことを明かした。
撮影が終わっても、作品の問いが自分の中でぐるぐる回り続けています(岡田将生/小村)

村上さんの作品に出演するのは特別な経験でした。台本を読んでいても答えが見つからず、物語が進む中で常に問い続ける感覚がありました。(同じく村上原作の映画)「ドライブ・マイ・カー」の時もそうでしたが、今回も明確な答えがないまま役と共に前を見据えて立ち続けることの難しさを感じました。撮影が終わっても、作品の問いが自分の中でぐるぐる回り続けています。僕自身、阪神・淡路大震災を直接経験していませんが、大人になってこうして作品を通じて関わることであらためて震災について考えさせられました。大地を揺るがすものですが、人間一人一人もこんなにも揺らしているんだなと。時間がたっても、人の心には何かしらの揺らぎが残り続けるのだと感じました。橋本さんとは2010年の映画「告白」以来の共演で、当時は先生と生徒の関係でしたが、大人になって夫婦役を演じることになり、感慨深かったです。唐田さんとは初共演でしたが、シーンの意図を話し合いながら、お互いに模索しながら演じられたことが印象に残っています。作品を通して、見る方にも何かを感じていただけたら幸いです。
村上さんとは誕生日が同じで親近感。意義ある作品に携われたことがうれしい(橋本愛/未名)

村上さんの世界が映像になったことに感動しました。地震は私たちにとって現実的なものですが、それとは対極的な異世界のような世界観があり、その距離感がとても面白いと感じました。原作は被災者の話だけでなく、地震と距離のある人々の物語が描かれていて、私は震災後に生まれた世代なので、その視点が自分と重なるように感じました。揺れ動く感情や変化し続ける日常の中で、人はどう生きていくのかを考えながら演じました。私の役はセリフがほとんどなく、難しさとやりがいがありました。村上さんの「足元に眠る暴力」についての文章が心に残っていて、それを意識しながら演じました。岡田さんとは私の商業デビュー作の「告白」以来の共演で、大人になって夫婦役として向き合えたことがうれしかったです。岡田さんの演技には正解がなく、言語化しない世界観がそのまま伝わってくる感じがありました。目を合わせなくても、声を通して通じ合えるような感覚があり、とても心地良かったです。村上さんとは誕生日が同じで親近感があります。こういう作品は数少なく、自分の可能性を試される挑戦でもあり、意義のある作品に携われたことがうれしいです。
岡田さんとの演技の中で、想定していなかった感覚が生まれた(唐田えりか/シマオ)

この作品をすべて理解できたかというと、はっきりと理解できたとは言えません。岡田さんと対峙していく中で、台本を読んでいるだけでは考えていなかった感覚が生まれてきました。お芝居をしながら岡田さんを見ていると、自分も同じ経験をしているような気がして、俯瞰(ふかん)して見えた瞬間があったんです。不安定なものの中で演じることの面白さを感じられたことは、大きな経験でした。作品を読んだ時、自分にとっての大切な何かを失いながらも生きていく人たちの物語だと感じました。つかみどころがなく、言葉にしづらいテーマで、脚本を読んで演じても、その印象が変わらなかったです。岡田さんとは初めてのお芝居でしたが、悔しいなと思う瞬間がありました。芝居の感覚が似ていると感じることがあって、ぶつけたものをさらに越えてこられると、私も越えたくなる。映像に映らない部分でも、岡田さんの表情が印象的で、役としての感情と役者としての感情を持ち上げてくださる方でした。小説の中で村上さんの「ノルウェーの森」が一番好きで、今回携われることが決まった時は「やったー!」という気持ちでした。意義のある作品に関われて光栄でした。
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