ロイ-RöE-☆ドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」OPテーマで話題!2021/07/21
シンガーソングライター・ロイ-RöE-。7月21日リリースの配信シングル「YY」は、戸田恵梨香×永野芽郁主演「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系)のオープニングテーマとして、早くも話題となっている。
ドラマ「ストロベリーナイト・サーガ」のオープニング曲「VIOLATION*」、映画「羊とオオカミの恋と殺人」の主題歌「癒えないキスをして*」と、話題作への楽曲提供が続く一方、昨年カバーした相対性理論「チャイナアドバイス」が「TikTok流行語大賞2020」にノミネート。ニューメディアでも注目の存在だ。聴き手をひきつけてやまない独自の世界観を持つロイ-RöE-の、意外性あふれる素顔に迫った。
――まずは新曲「YY」について聞かせてください。
「明るい曲っていう依頼だったので、『自分にとって楽しい時』をイメージしました。SUNNY BOYさんのスタジオに曲を持って行って『一緒にブラッシュアップしてくれません?』ってお願いして、曲作りと並行してアレンジもやって、それこそワイワイ作った感覚です。K-POPや洋楽を多く手掛けるSUNNYさんと、歌謡曲が好きな私…ちょうどいいあんばいに混じり合ったんじゃないかな。SUNNYさんにあるものと自分にあるもので、戦えたなって感じています」
――曲を作る上でのこだわりはありますか?
「作ろう! と思うと作れないタイプなので、ピアノやギターを弾きながら浮かんだもの、アレンジや歌詞をメモしておいて、パズルみたいに組み合わせていきます。こだわりとしてはイントロを大事にしていますね。イントロをアレンジまで仕上げて、世界観を固めてから全体を作ることもあります。『YY』のイントロも8パターンくらい作りました。あと、自分の声が高いので下に音が欲しくて。イヤホンで聴いた時に低音がグンっとくる曲が好きだから、ベーシストさんにはいつも『暴れてください!』って言ってます(笑)」
――曲作りはもちろん、ご自身で手掛けるアートワークも話題ですよね。
「時間があったら全部やりたいですね! 作ることが好きなんです。子どものころ、勉強はできなくても気にしなかったけど、音楽や図工はすごく頑張ってました。『絶対に賞状もらうぞ!』って、昼休みも作り続けてた。作ることだけはプライドがあるんです。だからどこまでもやっちゃう。毎回、寿命が削れていく感覚です(笑)」
――音楽や図工が好きだったことが、この世界を目指すきっかけだったんですか?
「正直にいうと“浜田雅功さんに会いたい”というのが原点なんです。どうすれば浜田さんに会えるかな? って考えて、自分の特技は絵か歌しかないから歌手を選びました。浜田さんって、何をしていても『浜ちゃん』という芯が1本通っていて、生きざまが格好いい。浜田さんみたいなアーティストになりたいです。私が生まれる少し前にダウンタウンさんがやっていたGEISHA GIRLSっていうユニットも、めちゃくちゃ格好いいですよ!」
――憧れで終わらず、行動に移すエネルギーがすごいです。ちなみに音楽は独学とお聞きしましたが、楽曲の世界観を作り上げたルーツは?
「16歳くらいから曲を作り始めて、勉強のためにJ-POPをきちんと聴き始めたんです。そこから椎名林檎さん、CHARAさん、JUDY AND MARYのYUKIさんっていう歌姫を知りました。『林檎さんは誰に影響を受けたんだろう?』って調べてみると美空ひばりさんで。『美空ひばりさんは誰に影響を受けたんだろう?』、そうして笠置シヅ子さんにたどり着いて…というふうに聴いていきました。好きだから知りたくなるんですよね。あとはフランスからも影響を受けています。ブラスやピアノのサウンドが好きなのは、楽曲に表れているかもしれないですね。日本人が発する英語やフランス語も好きで、聴いているとタイムスリップできるというか。モダンガールになれる気がするんです」
――意外なルーツが、ロイ-RöE-さん独自の世界観を作っているんですね。歌詞はどういったところからヒントを得ているんですか?
「意味だけではなく、見栄えにもこだわります。デザインというか…歌詞だけを見ても楽しんでもらいたくて。中原中也、三島由紀夫、北園克衛といった作家に影響を受けています。街で目に留まったブランドや食べ物のつづりをメモしておいて、『この文字を使うにはどんな曲を作ろうかな』ってイメージを膨らませることもありますね。見栄えが先で、そこに意味をつけていきます」
――ロイ-RöE-さんといえば、昨年からTikTokをはじめニューメディアでも注目度が高まっていますが、そうしたツールはもともと意欲的に使っていたんですか?
「以前は全く。でも実際に触れてみると、若手アーティストの盛り上がりを感じました。TikTok独自の世界がありますよね。私も表現する人間だし、やってみようと思って。『チャイナアドバイス』や『ラムのラブソング』を使ってくれているのを見るとうれしいです。私自身、曲作りを始めてから相対性理論を聴き始めて、ずっと好きなので、相対性理論のカバーを通して私を知ってもらえるのがうれしいし、不思議な気持ちです」
――お話していると、とてもチャーミングで面白いロイ-RöE-さんですが、読者にとってはまだ謎の多いイメージがあるかと思います。ぜひこの機会にいろいろお聞きしたいのですが…ちなみに、大のお笑い好きとか?
「そうです(笑)。特に好きな方を挙げるなら…ダイアン、ジャルジャル。前からお笑いは好きだったんですけど、上京して初めて生のライブを見たんです。その中でも、ジャルジャルの『超コント』っていうライブがすごくて。お客さんから上の句と下の句を募っておいて、本番で引いてコントを始めるんですよ。打ち合わせもなしにオチまであって…ジャズやん! って感動して。ダイアンは『よなよな…』っていうラジオが大好き。お笑いは励みですし、癒やしです」
――本当にお好きなのが伝わってきます(笑)。
「それと、『ギャルサー』(2006年)っていうドラマを見てから戸田恵梨香さんが大好きなんです。当時はメールアドレスも『todaerikadaisuki』、将来の夢は『戸田恵梨香』、カレンダーや写真集も全部集めて。だから『ハコヅメ~』のお話は本当にうれしかったです」
――これ!っていうものに対してすごくエネルギーがありますよね。「好き」を動機に夢をかなえていく姿は、たくさんの人の励みになるのでは。
「偏ってますけどね。好きか嫌いしかなくて、好きなものは本当に好き。でも『愛しすぎたら届くかも』とは伝えたいです」
――「好き」がロイ-RöE-さんの原動力なんですね。
「上京してからずっと必死で曲を作っていたんですけど、遊び心を忘れてしまって疲れちゃった時期があって。でもやっぱり好きだから作りたくなる。去年はカバーを61曲作って、寿命は縮まったけど(笑)、好きな曲、励まされている曲だったから愛を持って楽しくできました。好きなものが多いわけじゃないから、好きになったら愛しすぎるくらい愛そうって思うんです」
――そんな「好き」も踏まえて、これからの目標はありますか?
「菅野よう子さんが作る広告音楽が好きなんです。商品のためだけに作る音楽、サウンドロゴ…そういうものを作るのが夢です。テーマをいただいて作るのが好きだし、依頼されるのが好き。期待を飛び越えたくなるから」
――ロイ-RöE-さんは多面的で、一言では言い表せない方ですが…ご自身がアーティスト・ロイ-RöE-を表すとしたら、どんな言葉が浮かびますか?
「この前友達に言ってもらって、ピッタリだと思ったものがあって。“グロリカワポップ”です。グロさとかわいさ、どっちも好きだから。二面性を大事に、“グロリカワポップ”でいきたいです!」
【プロフィール】
ロイ-RöE-(ろい)
1997年4月4日、福岡県生まれ。牡羊座。A型。中学卒業後から独学で曲作りを始め、2018年10月に1stデジタルEP「ウカ*」でデビュー。20年、TikTokにて相対性理論の「チャイナアドバイス」のカバー音源が楽曲使用投稿5万回を超え、TikTok流行語にノミネートされた。
【作品情報】
DIGITAL SINGLE「YY」
配信中
ワーナーミュージック・ジャパン
ロイ-RöE-の持ち味である中毒性のあるメロディーに、SUNNY BOYによる壮大なサウンドが融合。戸田恵梨香&永野芽郁ダブル主演ドラマ「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」(日本テレビ系)のオープニングテーマとして放送中。
【プレゼント】
サイン入り生写真を2名様にプレゼント!
応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/tvguide_enquete
(応募期間:2021年7月21日正午~7月28日午前11:59)
ハガキでの応募方法は「TVガイド」」7月30日号(P98)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html
取材・文/新亜希子 撮影/Marco Perboni
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