黒木ひかり☆「ウルトラマンZ」で怪獣に詳しい天才科学者役に挑戦!2020/05/27
半世紀以上も地球の平和を守り続けるウルトラマンシリーズの最新作「ウルトラマンZ」(テレビ東京系)が6月20日からスタート! 本作で新人ウルトラマンのウルトラマンゼットと共に怪獣と戦うのは、地球防衛軍日本支部のロボット部隊・ストレイジ。その科学担当の隊員・オオタユカ役で、“神的美少女”や“ハタチの高校5年生”というキャッチフレーズで話題を呼んでいる黒木ひかりがレギュラー出演する。故郷が「光(ひかり)の国」であるウルトラマンと実は縁が深かった彼女が語る、ウルトラマンシリーズに対する熱い“ウルトラ愛”とは!?
── 偶然にも、黒木さんは昨年2月にご自身のTwitterで「ウルトラマンがいたー!!」と写真を投稿されていましたよね。
「そうなんですよ! でも、あれは本当に偶然で、たまたまお仕事で行った駅にウルトラマン(の像)が1人だけポツンといて、何か気になったのと、せっかくだから記念に写真を撮っておこうと思ったんです。だから、『ウルトラマンZ』に出演することが決まってから、“そういえば私、ウルトラマンと一緒に撮ってた!”と気付いて、ちょっと運命を感じてしまいました!」
── 確かに、今思うと運命的ですよね! 今回『ウルトラマンZ』にオオタユカ役でレギュラー出演が決まった時はどう思われましたか?
「兄が2人いて、小さい時からウルトラマンシリーズが好きで一緒に見ていたりもしたんです。その頃は『ウルトラマンメビウス』(2006~07年)を見ていたと思うんですけど…。家にはウルトラマンの人形もあって、それで遊んだりもしていました。なので、“まさか、子供の頃から知っていたウルトラマンシリーズに自分が出られるとは!”って、めちゃめちゃテンションが上がりました! そう考えると、兄たちには感謝ですね。こういうご縁を頂けて、本当にありがたいです。当時、自分がウルトラマンシリーズの世界の住人になるとは思ってもいなかったので、ユカとしてセットに立った時は“これはすごいことだぞ”って、感慨深いものを感じました」
── 実際に小さい頃から見てきた特撮の世界の住人になって、どう思われましたか?
「セットに入ってみて分かったのは、本当に細かい部分まで美術スタッフさんたちがこだわって作っていらっしゃるんだということです。空の色一つにしても、本物みたいに見えますし、ミニチュアの小さなお家をズームアップして見てみると、“わあ、こうなっているんだ!”っていう驚きと感動があるんですよ。もともと、ジオラマを見るのも作るのも好きなので、ワクワクが止まらなくて! 童心をくすぐられますし、純粋にかわいいとも思います。本当に小さい人が住めそうだなって…。そういう夢のような要素がいくつも折り重なってウルトラマンの世界が出来上がっているんだなって、あらためて実感しました」
── ウルトラマンシリーズの世界観に関して、「単純に怪獣や宇宙人が悪という構図になってないところに深さがある…」と黒木さんが熱く語っていらっしゃる、とスタッフの方からお聞きしたのですが、それについて詳しく聞かせていただけますか?
「もちろん、子どもの時は怪獣が怖かったし、“ウルトラマン、早くやっつけて!”って思って見ていたんですよ。でも、怪獣や宇宙人にも事情があったり、ウルトラマンと敵対しなくちゃならなくなった理由があるんですよね。ユカに感化されて、怪獣のことを深く、色々と調べていくうちに、もともと怪獣のことは大好きでしたが、もっと怪獣が大好きになりました。怪獣が好きになったきっかけは、(初代の)『ウルトラマン』(1966~67年)に出てきた“シーボーズ”っていう怪獣で、見た目も愛嬌があってかわいいんですけど、ストーリーがすごくすてきだったんですよ。普段は“怪獣墓場”でおとなしくしているのに、ちょっとした間違いで地球に来ちゃったんですね。で、科学特捜隊やウルトラマンが一生懸命シーボーズを宇宙に帰してあげようとする、っていう話なんですけど、そういう事情が怪獣にもあるんだなって知った時、“怪獣って深いっ!”と思って、もっと怪獣のことが知りたくなりました。本当に知れば知るほど面白いので、自然と“ウルトラ愛”が強くなったという感じです」
── それから、「『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』(67~68年)などを手掛けた実相寺昭雄監督の演出回は、逆光を効果的に使ったカットが多い」と、非常にマニアックな見方をされていることにも感心しました。
「あらためて見てみると、映像的にカッコいいんですよ。アップも多かったりして! 内容だけじゃなくて、映像の見せ方もウルトラマンシリーズはすごく深いので、そういうところにも着目してもらえたらと思います」
── そういったマニアックな見方ができる感性はどんなふうに養われたのか、気になります!
「もともと、景色を見るのが好きですし、“自分が感じたことや思ったことは大切にしたいな”って、普段から考えているんです。だから、ちょっと違った視点になるのかもしれないですね」
── なるほど。では、そんな黒木さんから見た『ウルトラマンZ』の面白さを教えていただけますでしょうか?
「田口(清隆)監督がおっしゃっていたんですけど、結構新しい要素を加えているそうなんです。例えば、ウルトラマンゼットが飛び立つ時の声が『シュワッチ』じゃなくて『ゼッ(ト)!』だったり…。あと、私の演じているユカがちょっと変わっていて…いや、私が演じているから変わった子になったのかな?(笑)。田口監督からも『ユカは、わりと自由に演じてもいい』と言われたので、急にテンションが上がったり、叫んだり、走り出したり、天真らんまんなところを結構出しています。怪獣が現れたら、普通は逃げるじゃないですか。でもユカは逆で、“怪獣!? 会いたいっ!!”って、危険を顧みずに走って近づいていくんですよ。そんなふうに、天才だからこそ常識の枠からはみ出すユカの行動にも注目していただけたらうれしいですね」
── ちなみに、撮影現場はどんな雰囲気ですか?
「ストレイジの中でユカは怪獣の研究担当なので、ヘビクラ隊長とのシーンが多いんですよ。隊長役の青柳(尊哉)さんは、『ウルトラマンオーブ』(16年)からウルトラマンシリーズに関わっていらっしゃるので、田口監督をはじめスタッフの皆さんとも関係性を築かれていて、私たちを引っ張っていってくださるし、場を明るくしてくださるんです。セリフをかんでしまって、ずっとそのことを引きずっていたら、『よ~し、大丈夫だぁ、行くぞっ!』って、励ましてくださって…。そんな感じで現場はすごく明るい雰囲気なので、ユカとしてもおちゃめでいられますし、楽しく過ごせています」
── 何でしょうね! 黒木さんとお話していると、いい意味で19歳の女の子っぽくないというか、爽やかな印象があります。
「それはたぶん、お仕事で大人の方々とお話させていただく機会が多いからだと思います。でも、メーク中とかに歌い出したりすると、ヘアメークさんに『やっぱり10代だね、元気だね!』って言われたりして(笑)。その両方のバランスを取ることで、自分を保っているのかもしれません…」
── お芝居で自分とは違う性格のキャラクターになれることも楽しいですか?
「それはすごく感じていますね。私が出演する『アルプススタンドのはしの方』という映画では、主人公の安田あすは(小野莉奈)とは対照的な、吹奏楽部部長の久住智香という女の子を演じているんですけど、人からは“完璧”と思われていても彼女にしか分からない悩みがあって、感情をあらわにするシーンがあるんです。智香のような子になりたいと思うぐらい努力家なので、普通に生活していたら生まれてこないかもしれない感情を、役を通じて味わえることに面白さを感じています。だって、学年で成績トップって私の人生ではあり得ないですから! 智香みたいだったら、私みたいに留年して高校に5年も行ってないだろうなって思います(笑)」
【プロフィール】
黒木ひかり(くろき ひかり)
2000年6月25日、東京生まれ。蟹座。B型。「太陽とオオカミくんには騙されない」(18年)で一躍話題に。ドラマ「電影少女‐VIDEO GIRL MAI 2019‐」、「御曹司ボーイズ」(ともに19年)、映画「ヲタクに恋は難しい」(20年)などに出演。映画「アルプススタンドのはしの方」が6月19日公開予定。
【番組情報】
「ウルトラマンZ」
6月20日スタート
テレビ東京系
土曜 午前9:00~9:30
半世紀以上の歴史を誇るウルトラマンシリーズ最新作。ユカ(黒木)も所属する対怪獣ロボット部隊「ストレイジ」のナツカワハルキ(平野宏周)が、ウルトラマンゼロ(声・宮野真守)の弟子・ウルトラマンゼット(声・畠中祐)に変身して、怪獣から地球を守る姿を描く。
【プレゼント】
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ハガキでの応募方法は「TVガイド」6月5日号(P98)をご覧ください。
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取材・文/平田真人 撮影/藤木裕之
ヘア&メーク/萩村千紗子 スタイリスト/野田陽子(ミタケイショウ)
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