『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』蒼井翔太インタビュー2024/06/12

「いつも一緒に過ごしている仲間たちへの愛というものを、すごく感じ取ることができました」

　ツキノ芸能プロダクション所属のアイドルユニット・Six Gravity（シックスグラビティー）とProcellarum（プロセラルム）のメンバーの活躍を描き、ドラマCDやアニメシリーズ、2.5次元舞台など、多彩に展開する「ツキウタ。」。そんな人気シリーズが10周年を迎え、シリーズ初の劇場版となる『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』が6月14日から全国公開される。本作では、Six Gravity、Procellarumに所属する12人が、“if-もしかしたら-”の世界にある兎の王国で謎の敵と戦う。今回は、水無月涙役の蒼井翔太が、本作の魅力などを語ってくれた。

――まず、『「ツキウタ。」劇場版 RABBITS KINGDOM THE MOVIE』が公開されることについて、お気持ちを教えてください。

「この『ツキウタ。』シリーズは、ドラマCDに始まり、歌のCDもリリースしたり、舞台になったり、TVアニメになったり、企業さんとコラボしたり、本当にいろんな展開をしてきました。だから、劇場版も、とっくにやっているような気がしていたんですけど、まだやっていなかったんだなって。それがかなったのも、TVアニメが一段落してからも現在まで、ずっと『ツキウタ。』に“愛”を注いでくださった皆さんのおかげです。つまり、劇場版は、“愛の結晶”です！」

――蒼井さんとしても、水無月涙と二人三脚で歩んできた時間の集大成ですね。

「そうですね。デビューして間もない頃に頂いた役が『ツキウタ。』の涙くんでした。涙くんとは二人三脚、『ツキウタ。』さんとは何十人何十脚で（笑）、共に歩んできた作品です」

――キャラクターたちが兎の耳を付けたビジュアルをご覧になった時の感想を教えてください。

「『ツキウタ。 THE ANIMATION 2』（2020年）のおまけアニメ『ツキウサ。劇場』では、キャラクターが文字通り兎になっていたんですけど、今回は人間の姿のままで兎の耳が生えていて。かわいいけれど、カッコいいアイドルでもある、劇場版ならではのビジュアルになっていると思います。トランプの柄があしらわれていたり、お茶会のシーンもあったり、とてもスタイリッシュです」

――ストーリーについてはどんな印象ですか？

「“if-もしかしたら-”の物語で、ファンタジーということで、いつもとは違ったシリアスな展開もあります。あと、いつも一緒に過ごしている仲間たちへの愛というものを、すごく感じ取ることができました。すごく考えさせる展開もあって、きっとこの作品を見てくだる方は、親友とか家族とか恋人とか自分の大切な人を、もっと大切にしたいと思うんじゃないでしょうか」

――主題歌「Rabbits Kingdom -Versus-」も歌われています。

「はい。でも、すごく難しいんです。全員の曲は、回を重ねるごとにコーラスパートがどんどん増えて難しくなっていて。出来上がったら、きっと鳥肌が立つようなハーモニーになるのだろうなというワクワクも感じながらスタジオに向かうのですが、今回は本当に難しかったので頑張りました。劇場版で流れた時には、ライブのように盛り上がっていただいてもいいと思います」

――10周年を迎えた「ツキウタ。」シリーズの魅力を教えてください。

「『ツキウタ。』は、カレンダーの月から発想を得ていて、12人がそれぞれ異なる個性を持っていることが魅力です。基本設定に基づきながら、新たな設定や性格、楽曲と、幅がどんどん広がっているんです。そして、僕が個人的に特に魅力的だと思うのは、リアルタイムでキャラクターが年を取っていくところです。アニメやゲームのキャラクターで、学年が変わるとかはありますけど、身長が何cm伸びたりとか、外見的な変化があるのは『ツキウタ。』ならではです。それがリアリティーを生んでいて、彼らが僕たちの世界に本当に生きているかのように感じます」

――蒼井さんは涙が何歳になるまで演じたいですか？

「皆さんが求めてくださるなら何歳まででも（笑）。もちろん、アイドルとしてきれいな引き際はあると思います。安室奈美恵ちゃんとか、まだまだご活躍できるタイミングで現役を退いたり、逆にファンの声援に応じて何十年とステージに立ち続けていらっしゃる方もいます。そういう意味では、皆さんのお気持ちを逆に知りたいですね。何歳の水無月涙まで見ていたいか。でも、若くして引退したとしても、ステージを降りた後の彼らも見ることができるのがこのコンテンツの魅力だと思います。涙が現役を退いた後、どういう道をたどるのか。それは、今回の劇場版のような“if”の世界で描いてもいいかもしれませんね。タイムトラベルみたいな形で描くこともできるでしょうし、創造の自由度は無限大にあります。まだまだやっていないことはたくさんあるので、次は『ツキウタ。』として何をやるのかを楽しみにしていただきながら、これからも応援していただけたらうれしいです。今後も、涙、Procellarum、Six Gravity、そして『ツキウタ。』シリーズをよろしくお願いします！」