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「Blessing」千葉翔也インタビュー2024/02/14

「Blessing」千葉翔也インタビュー

やっぱりワンマンライブや全国ツアーは憧れます

 放送中の「ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season」(TOKYO MXほか)の綾小路清隆など数多くの作品で主人公を演じ、3月1日にアニメ総集編「パリピ孔明 Road to Summer Sonia」が公開される「パリピ孔明」(2022年)ではラッパーのKABE太人役で華麗にラップをかます。さらに、「アイドルマスター SideM」、「B-PROJECT」などキャラクターコンテンツにも多数参加している千葉翔也が、今年1月、EP「Blessing」で待望のソロアーティストデビューを果たした。表題曲を含む2曲で作詞を担当するなど、早くもアーティスト性を発揮している本作に、千葉はどのような思いを込めたのか。

――ソロアーティストデビューしたお気持ちは?

「学生時代にバンドをやっていたり、昔から音楽が好きなので、こういう形で曲を届けられることがうれしいです。声優として10年目という節目に、こういった新しい挑戦をさせていただくことをうれしく思っています」

――リード曲「Blessing」は、バンドサウンドで力強い歌声を聴かせてくれています。

「デビュー曲なので、活動の道しるべとなるようなロックな曲というイメージでオーダーをさせていただき、集めていただいた曲から決めたのですが、前向きさというか、駆け抜けていく感じがとても良いと思って表題曲にしました」

――「Blessing」は千葉さんが作詞をされていますが、どんなイメージで書かれたのですか?

「昨日の自分が今日の自分の背中を押しているみたいな感じです。歌や僕が普段やっている声優という仕事は目には見えないけど、聴(聞)いていただけたら皆さんの心に残るし、日常の中で皆さんの力になったらいいなという気持ちを込めて、目に見えない“風”をモチーフに書きました。1回出来上がって提出したんですけど、言い回しがちょっと硬くなってしまって、そこからまた書き直しになったという経緯もあって。どこまで自分の内面を出すのか、その配分がちょっと難しかったですね」

――歌詞はこれまでにも書いた経験が?

「MVを作ること前提のリード曲は初めてだったので苦労しました。新品のノートを買ってきて、そこに当てはまりそうな単語や言い回しをたくさん書いて、ブレインストーミング的な感じでそこから線を引っ張って、“これはこう言い換えられる”とか、とりあえず書き出していって…」

――ノートの表紙には「作詞ノート」とか書いて?

「いえ、特に何も(笑)。特別感がなければないほどいいと思っていて、ページを全部使わなくても、次のページにどんどん行っちゃいましたし。メロディーがキャッチーですぐ曲を覚えられたから、仕事が1日オフの日やお風呂に入っている時などに、実際に口ずさんでしっくりきた言葉を忘れないうちに書いておくとか、いろいろやりましたね。それで、まとめる時はパソコンやスマートフォンで書いていました。言葉遣いのおかしいところがはっきりと分かるので」

――「Blessing」のMVでは、ギターを弾きながら歌われています。実際に弾きながら歌ったそうですね。

「はい。適当にやると分かる人にはバレちゃうので、練習してちゃんと弾きながら歌いました。ブリッジミュートが連続する曲で、実際に弾きながら歌うのが大変なので、オルタネイトピッキングで演奏しながらとか、演奏方法もいろいろ相談しながら撮影しました」

――千葉さん作詞のもう1曲「I’ll be」はどんなイメージで作詞を?

「『I’ll be』も『Blessing』と同じタイミングで曲を集めていただいて決めた曲で、どちらかというとアーティスト活動そのものの意思表示みたいな曲です。自分自身の悩んでいる気持ちも込めながら、つらいことや悲しい経験をネガティブに考えるのではなく、それを明るいものとして再定義していきたいという、自分の願望を書きました」

――EPには、ラップも聴かせている「感情論」、明るいポップロックの「Hi-Five!」、バラードの「WISH」も収録されています。

「『感情論』は、最近キャラクターソングでラップする機会も増えたので、声優としての経験を落とし込みたいと思って、『2番でラップになったらいいんじゃないか』と提案させていただいて、その要望を作家の皆さんがうまく取り入れてくださいました。『Hi-Five!』は、身近なものや日常にあるものを使った曲を作りたいと思って、それを作家さんたちにオーダーして曲を集めていただき決めていきました。『Hi-Five!』はハイタッチを意味する言葉で、歌い手の僕と聴き手のあなた、または聴き手の皆さん同士がハイタッチしているイメージです。ライブ中でなくても、この曲を聴いたらライブ会場にいるような気持ちになって、勇気づけられるものにしたいと思って制作しました。そして、『WISH』は、元々アコースティックギター1本で弾き語りできるような曲というテーマで選曲をして、募集したテーマを無視してでも入れたいと思うほど気に入って、入れることを決めた曲です。もちろんこの曲もアコースティックの要素はあるんですけどね。『願い』を意味する曲名は『I’ll be』や『Blessing』とも通じるものがあるし、聴いてくださる皆さんを大事に思っている気持ちが表現された歌詞になっています」

――では、今後、アーティスト活動でやってみたいことを教えてください。

「やっぱりワンマンライブや全国ツアーは憧れます。あと、同年代の同業者でアーティスト活動している方が多いので、そういう人と対バンをしてみたいです。お芝居の仕事で知り合った方と、音楽でも一緒にお仕事をしたり、そういうつながりみたいなものを大切にした活動ができたらいいなと思っています」

――アニメ主題歌を担当するなどもいかがですか?

「それもぜひやりたいです! オープニングテーマでもエンディングテーマでも、作品と切っても切り離せないものだとここ10年実感していて、それは自分がいちアニメファンだった時よりも強固になっていると感じています。いつか僕の楽曲も、作品の一部になれたらいいなと思っています」

「Blessing」千葉翔也インタビュー

【プロフィール】

千葉翔也(ちば しょうや)

1995年8月29日、東京都生まれ。B型。放送中の「ようこそ実力至上主義の教室へ 3rd Season」(TOKYO MXほか)などに出演中。3月1日(金)公開のアニメ総集編「パリピ孔明 Road to Summer Sonia」、4月スタートの「WIND BREAKER」(TBS系)、今年放送の「なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?」にも出演。

【作品情報】 

「Blessing」千葉翔也インタビュー

1st EP「Blessing」
発売中
【初回限定盤(CD+M-CARD)】¥3,630
【通常盤(CD)】¥2,530
KING RECORD

学生時代にアマチュアバンドでの演奏経験も持つ千葉のソロアーティストデビュー作。自身の作詞曲のほか、ラップを聴かせるナンバーや胸を打つバラードなど多彩な5曲を収録した、ライブ活動にも期待が高まる1枚。

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取材・文/榑林史章 撮影/藤木裕之 ヘアメイク/横手寿里 スタイリング/千野潤也(UM)



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