「華灯」伊東健人 インタビュー2023/02/15
「僕、最終的にはアニソンを歌いたいんです」
話題のアニメ作品への出演はもちろん、キングレコードが展開する音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」(2017年~)の観音坂独歩役や、セガとColorful Paletteによるメディアミックスプロジェクト「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(20年~)の青柳冬弥役などで抜群の歌唱力を披露し、ファンを魅了し続ける声優・伊東健人。昨年9月21日に川谷絵音プロデュースによるシングル「真夜中のラブ」で鮮烈なソロアーティストデビューを飾った彼が、2月15日に1stEP「華灯」をリリース。デビュー後の心境や「華灯」の制作について話を聞いた。
――あらためて、昨年「真夜中のラブ」でデビューをされた際の周囲の反響はどうでしたか?
「思っていたよりもいい反響をたくさんいただきました。知り合いの絵音さんファンからは、『なんで?』という連絡が(笑)。依頼をしたら快く引き受けてくださったというだけなんですけど、そこに驚いた方も多いようです。表現が少し難しいんですが…『真夜中のラブ』は、声優という職業の人間が歌うにしては攻めた詞のラブソングだと思うんですよ。受け手によっていろいろな捉え方があっていいですし、むしろ、ある意味“物議を醸せ”という感じを狙って作りました」
――伊東さんはこれまでソロで音楽活動をすることに消極的な見解を示していたので、デビューは多くのファンを驚かせたと思います。
「消極的だった最大の理由は、活動することになったら絶対にこだわるということが分かっていたので、生半可な気持ちでやりたくなかったからなんです。それで、活動を始める最初の段階で、スタッフには『自分がやりたいことをとことんやらせてください』とお話をしました。それは、音楽に関してもそうですし、“伊東健人”をどう打ち出していくのかというスタンスもそう。だから、この活動に関しては『イエス』を言うスピードがすごく遅いです。あくまでも、他の活動をしている時の自分との比較ですけど(笑)」
――2月15日発売の1stEP「華灯」は、街に集まる思いや存在をテーマとしているそうですが、このテーマはどのように決まったのでしょうか?
「実は、テーマは後付けなんです。『真夜中のラブ』のリリースイベントで披露するために『AMBER』という曲を制作したところ、その流れでEPの制作が決まって…。2曲に共通する“街の灯り”や“いろいろな人の生活感、時間”という要素から、全体のテーマやタイトルの『華灯』というワードが生まれました」
――リード曲「sugar」はどのようなテーマの曲でしょうか?
「友達と“幸せって何だろう?”というお題でフラッシュ的に思い付いた言葉を言い合うゲームで盛り上がったことがあって、そこでハッとさせられた“知らないこと”と“諦めること”というのを曲のテーマに据えました。ミドルテンポが特徴的な曲で、個人的に結構挑戦的な遊びをしています。英語なら一つの音に母音と子音をつなげて詰め込むことができるんですが、日本語の場合は一つの音に一つの言葉を当てはめないと言葉が聞き取りにくくなってしまうので、それを崩しつつもいかにしっかりと言葉を伝えるか…その表現を自分なりに模索しました」
――2曲目の「陽だまり」はどういった曲でしょうか?
「今回のEPの中で一番晴れやかなものにしようと思って作った曲で、テーマは“幸せの瞬間”。僕の場合、幸せな瞬間というのは視覚情報として残ることが多いので、それを風景画のように表現しました。序盤こそスローテンポですが、どんどん速くなって最終的に『華灯』の中で一番アップテンポに。歌い方も一番力感があります」
――この曲は伊東さん自ら作詞をされていますね。
「そうです。制作の過程で、自分が書いた方がいいんじゃないかという結論に至って…。僕は自分が作ったものに対する自己否定の声が強いので、詞を書くのがすごく苦手なんですが、そういった経験もこの活動でしかできないので、挑戦をすることにしました」
――3曲目に収録されている「AMBER」は、「真夜中のラブ」のリリースイベントで披露された曲です。
「制作が始まったのは、ちょうど『真夜中のラブ』の完成が見えた頃。他のコンテンツでもお世話になっているミュージシャンのzakbeeさんとなら議論しながら一緒に曲の制作ができると思って、zakbeeさんに制作を依頼しました。僕の趣味が多分に反映されている曲で、サビの盛り上がらない感じがいいんですよ(笑)。レコーディングもすごく楽しかったですし、リリースイベントで披露してからレコーディングするという珍しいパターンだったせいか、その間に自分の中に落とし込む時間ができて練度が上がりました。イベントで聴いたという方も、イメージが変わっているのが分かると思います」
――伊東さんにとって、「華灯」はどんな1枚になりましたか?
「声優というのは基本的には作品の一部を担う受け身の仕事ですが、この音楽活動はそれとは180度違ってゼロの状態からこだわった物作りができますし、それは、声優の活動にすごく大きな意味をもたらしてくれると思っています。僕、最終的にはアニソンを歌いたいんです。声優として、業界に還元しなければこの音楽活動をやる意味はないと思っていて…。この活動が広がって、何かしらのアニメに関わることができたらうれしいですし、それが23年の上半期の目標でもあります」
【プロフィール】
伊東健人(いとう けんと)
10月18日、東京都生まれ。B型。「沼にハマってきいてみた」(NHK Eテレ)の番組キャラクター・ぬっしーの声を担当。4月スタートのアニメ「マイホームヒーロー」(TOKYO MXほか)、「推しの子」などに出演。
【作品情報】
1stEP「華灯」
2月15日リリース
【初回限定盤(CD+DVD)】¥3,500 【通常盤(CD)】¥2,500 ※写真
Astro Voice
デビューシングル「真夜中のラブ」と、そのリリースイベントでお披露目された「AMBER」など全4曲を収録。曲ごとに表情が異なるサウンドと、それを豊かに、かつ繊細に彩る伊東の美しい歌声は要チェック。
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取材・文/天野歩美 撮影/興梠真穂 ヘアメイク/加藤ゆい(fringe) スタイリング/釘宮一彰(hoth inc.)
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