高杉真宙☆大注目の映画にサラリーマン役で主演!2020/01/29
1月31日に公開される映画「前田建設ファンタジー営業部」で、ドライで冷静な若手サラリーマンの主人公・ドイを演じている高杉真宙。「マジンガーZ」の格納庫の建設設計に本気で取り組むという、実話から生まれた感動作への出演でつかんだ手応えや、共演者との撮影エピソードなどを語ってくれた。
──「前田建設ファンタジー営業部」の出演オファーを受けた時に、まずどんな感想を持ちましたか?
「最初に台本をいただいたのですが、タイトルだけじゃ全くテイストが想像できないことも含めて(笑)、すごく面白い作品だと感じました。英勉監督とは何度かお仕事をご一緒させていただいていて、しかも脚本はヨーロッパ企画の上田誠さんが担当されるという、そのコラボも魅力的でしたし、“ぜひやりたい!”と思いましたね。キャストは本当に個性が強いメンバーばかりで、監督の色も濃いので、撮影中はどうしたら個性がつぶされないかだけをすごく考えていました(笑)」
──確かに、上司のアサガワを演じる小木博明さん、先輩のベッショ役の上地雄輔さん、エモト役の岸井ゆきのさん、チカダ役の本多力さんなど、強烈な個性を持つ共演者の方々がそろっていますよね。
「“もう、これはどうしたらいいんだろうか”と(笑)。僕は今回だけでなく、今までも受けの芝居が多かったんですよ。周りがハチャメチャで、僕が受けていく芝居が結構多くて、ある意味慣れてはいるんですけど、“それにしてもみんな個性が強いな”って(笑)。なので、台風の中に入っていく気持ちで演じていたんですけど、負けないようにガツガツしてしまうとドイくんのキャラじゃなくなると思ったので、そのあんばいが結構難しいなと思いましたね」
──共演者の方々にはかなり笑わせられたとのことですが、特に印象的なシーンはありますか?
「もう本当に憂鬱(ゆううつ)ですよ、その話は…(笑)。本当にひどかったというか、みんなずるいんですよ。僕が笑えない役柄であるのをいいことに、言いたい放題言ってくるんですね。それに、アドリブで思わず僕が笑ってしまっているシーンがあるんですが、監督もそれを使うんですよ。『そういうのを待っていた』って言って(笑)。そうした僕が一瞬“素”になってしまっている場面は面白いと思います」
──共演者の方々とは、撮影の合間にどんな話題で盛り上がることが多かったですか?
「映画では『マジンガーZ』がプロジェクトの題材になっていますが、アニメの話は意外と出なかったです。小木さんがボケて、上地さんがツッコむ形ができあがっていて、そこに本多さんが小木さんを持ち上げながら絡んでいくっていう…。本多さんはずっと、『今回、役柄的にも自分は小木さんを持ち上げるから』って言っていたんですよ。で、その姿を岸井さんと僕が笑いながら見ていて、たまに小木さんや上地さんが僕らをいじってくるっていう感じでした。劇中の人間関係と割と近い関係性が出来上がっていたと思います」
──そうした現場の雰囲気の良さは、監督の力も大きかったのでしょうか。
「そうですね。現場で監督が笑ってくれたり盛り上げてくれる感じが、みんなの“ライブ感”を生み出していたと思います。みんなが“もっとしたい”とか“もっとやろう”と自然に思えるし、その意識が全体に広がっていく。それは監督の現場では毎回感じることだし、今回もそうでした。そういった雰囲気作りが本当にすてきなんです。僕はそこが英監督の魅力の一つだと思っています」
──ファンタジー営業部が挑むのは「マジンガーZ」の格納庫ですが、「マジンガーZ」という作品はご存知でしたか?
「主題歌も有名ですし、アニメも全話ではないですが小さい頃に見ていました。今回の台本を読んでから、あらためていろいろ調べていきましたね」
──「マジンガーZ」>の作者である永井豪さんとも共演シーンがありましたよね。
「そうなんですよ! 本当に短い時間だったんですけど、僕は『マジンガーZ』はもちろん、『デビルマン』とかも漫画で読んでいたので、テンションが上がりましたね。そこまで深くお話する時間はなかったんですが、大御所の方なのに監督の指示に対して笑って気さくに対応されていて、すごくすてきな方でした」
──この作品は実話が基になっているのも特徴ですが、実在されている前田建設の方たちともお会いになられたんですよね。
「はい。『ファンタジー営業部』のプロジェクトを立ち上げるきっかけを作ったアサガワさんのモデルになった方も含めて、皆さんにお会いしたんですが、意外と普通の方ばかりなんです(笑)。現実に自分の会社に『ファンタジー営業部』を作るとなったら、映画でもそうでしたけど、周りからガヤガヤ言われるのが当たり前だと思うんですね。もし僕も社員だったら『何をやっているの?』って言うと思います。『確かにアイデアは面白いけど、それは大人としてどうなの?』って。でも、それを実現したことがすごいです! しかも、『ファンタジー営業部』の皆さんは、昼間は普通に働いて、プロジェクトは残業というかボランティアでやっていたそうです。だから、本当に熱意のある皆さんが本気で仕事が好きでやっていたんだなって…。仕事に熱心に取り組む人はカッコいいですよね。実際、僕が関わっている撮影現場にもそういったアサガワさんみたいなカッコいい人がいっぱいいます。英監督もまさにそう! そういう子どもが持つようなロマンや熱意がある人たちが僕は大好きですし、付いていきたいって思います」
──では最後に、話題作への出演も多く、忙しい日々を送っていらっしゃる高杉さんですが、日常の息抜きは何ですか?
「ゲームですね! そこはゲーム好きのドイくんと変わらないです(笑)。最近はパソコンでゲームをやっているんですけど、今は銃で撃ち合う陣取り合戦ゲームを友達とずっとやっています。あと、ちょっと前に出た『ポケットモンスター』のゲームもやっていて、友達と対戦しているんですけど、2勝3敗くらいで負けているのでめちゃくちゃ悔しいんですよ。ゲームはずっとやり続けてしまうので、時間はちゃんと区切ってやっています。ちゃんとやめないと仕事ができなくなるので(笑)、“やめられないならやっちゃ駄目”と思って、意志を強く持ってやっています!」
【プロフィール】
高杉真宙(たかすぎ まひろ)
1996年7月4日福岡県生まれ。蟹座。A型。「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」(フジテレビ系)に出演中。映画「糸」が4月24日公開。1月31日より上映のプラネタリウム作品「流星たちの物語」に声の出演。
【作品情報】
「前田建設ファンタジー営業部」
1月31日 全国ロードショー
実話を基に「意味のないこと」に本気で取り組む熱きサラリーマンたちを描く。上司・アサガワ(小木博明)の発言で、ドイ(高杉)らが「マジンガーZ」の格納庫の建設に挑むことになり…!?
取材・文/齋藤春子 撮影/蓮尾美智子
ヘア&メーク/堤紗也香 スタイリング/荒木大輔
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