テレビとスマートスピーカーのミライへ ~東芝・尾崎せんせいに聞く~ 【PR】2019/09/20
今月も前回に引き続き、スマートスピーカーとテレビ(レグザ)の幸せな出会いについて、東芝映像ソリューションの尾崎哲さんにお話をうかがった。スマートスピーカーのもっと便利な使い方や、そこから見えてくるテレビの未来についてまで、話題はどんどん広がって…。
── 尾崎せんせい、今月もよろしくお願いします。
「せんせい(笑)。よろしくお願いします」
── (笑)。さて、あらためてこちらにスマートスピーカーを並べてみました。
── 3種類の中でどれを選べばいいか、迷っているという方もいると思いますが、選ぶ基準のようなものはあるのでしょうか。
「そうですね、前回も少しお話しましたが、前提としてそれぞれの発行元のサービスとの相性がいいというのはあります。ですからAmazonでよく買い物をしたり、Amazon Primeをよく使うならAmazon Echoがオススメですし、GoogleカレンダーやGoogleマップを連動させたいという方ならGoogle Homeが便利です。LINEで通話したり、LINE Musicを契約されているならLINE Clovaを選ぶべきですね」
── なるほど。性能の優劣や価格の前に、どんなサービスを利用したいかということが大切ということですね。
「特に音楽サービスははっきり分かれていますからね」
── 互換性がないんですよね…。音楽を聴くためにスマートスピーカーを使っている人は多いでしょうから、そこは重要ですね。
「ただ、そんなふうにスマートスピーカーを“声でネットワーク上のサービスを利用するためのもの”に限定してしまうのはもったいない気がしています。実際にテレビを動かしたり、お風呂を沸かしたり、カーテンを開けたり、物理的にコントロールできる対象が広がって行くところが楽しいのだと思います」
── 確かに「IoT(Internet of Things)」と呼ばれていることが、スマートスピーカーのおかげで分かりやすくなりました
「そこのところがまだ十分浸透していないんじゃないでしょうか。話しかけると音楽をかけてくれるだけのアイテムじゃないのだということが伝われば、スマートスピーカーへの興味がもっと盛り上がる可能性はあると思います」
── テレビとつなぐ楽しさは、まさにそうですよね。前回の座談会でもリモコンが見当たらない時に助かるという声が多かったですし(笑)
「はい、リモコン代わりに言った通りに動くのは楽しいです。ですが、リモコンの機能をただ移行すればいいというものではないと思うんです。テレビの操作をすべて声で行えばいいということではない。リモコンの方が便利なこともあるけれど、声によって一発で操作できた方がリモコンで何段階もメニューを掘っていくより楽だな、というケースもきっとある。スマートスピーカーがそういう自然なインターフェイスになる可能性はあると思いますね」
── そういえば、レグザにはスマホで外出先から録画予約ができるという機能がありますよね。
「はい。機種によりますが、可能です」
── それはスマートスピーカーがなくてもできるんですか?
「事前にスマホを連動させておけば、スマートスピーカーがなくてもできます。ただ、スマートスピーカーをお持ちの方は、登録する時に必ずスマホやタブレットを使用するので自動的にできますし、音声でできることになります」
── これは便利ですよねえ。前回の座談会でも桃世さんが『録画し忘れた』って娘さんが電話してくるのが一番面倒だっておっしゃってましたから。
「音声でできるメリットはたくさんあります。例えば番組名で予約できるので、何時にどの局で放送されるか分からなくても、番組名で『明日の「○○○」を予約して』と言えば、録画しておいてくれます」
── うわあ。それは身近に感じる便利さですね。
「タイムシフトマシンやみるコレなど、コンテンツ重視のサービスを持つレグザとの相性の良さを感じてもらえると思います」
── なるほど。スマートスピーカーの未来とテレビの未来は重なっているんですね。
「もしスマートスピーカーが家庭にあるのが当たり前になったら、テレビとの距離はより近くなるかもしれない。だってテレビがすでに家庭に置いてもらえているものでしょう? 例えばテレビがスマートスピーカーの機能を内蔵することも可能です。すでに一部では実現しているんですよ」
── えっ! それって例えば、テレビに話すと洗濯機が動かせるということですか?
「そうです。テレビに向かってピザを頼むと届けてくれるとか」
── そうか……。そう考えると、家電のイメージやスマートスピーカーのイメージも変わるし、IoTも一気に身近になりますね。テレビがすべての家電を司っているという未来像に違和感がないですもんね。覇権感がすごいというか。
「まあまだすべてが実現できているわけではないので。直感的に思うことを実現するには裏で結構頑張らなければいけないですけど(笑)。楽しいチャレンジです」
── まずは現状のスマートスピーカーとテレビとの連動をさらに深めていくということですね。
「はい。レグザとスマートスピーカーに関する今後の動きとして、9月下旬に新たな展開を予定していて、もうすぐ発表できると思います」
── それは楽しみです。今日はどうもありがとうございました。
スマートスピーカーとテレビのミライに、大きく目を開かされたインタビューだった。スマートスピーカーにも大いに興味が湧いた。個人的には、見た目やしゃべり方がもう少しキャラクタライズされていたら楽しいなと思った。毎月着せ替えできるとか(メイド風とか、ツンデレ風とか…)。
尾崎せんせいが話してくれた「9月下旬の新たな展開」も楽しみである。発表されたら、この記事内でもすぐにお知らせしたいと考えている。
Text=武内朗
データ提供:東芝映像ソリューション株式会社
武内朗(たけうちあきら)
TVアナリスト。東京ニュース通信社にて「TVガイド」「TVBros.」編集長ほかを歴任。現在株式会社ニュース企画代表。好きな言葉は博覧強記。3大フェイバリットコンテンツは、ビートルズ・ナイアガラ・魔法少女まどか☆マギカ。
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