櫻井海音☆「ナイト・ドクター」で看護師役に挑戦!2021/07/07
現在放送中の月9ドラマ「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)は、“昼夜完全交代制”を試験的に導入した病院を舞台に、夜間救急専門の医師であるナイト・ドクターたちにスポットを当てた青春群像医療ドラマ。櫻井海音は、ナイト・ドクターたちをサポートする看護師・新村風太役で出演している。
「看護師という仕事を調べていくうちに、あらためてリスペクトの思いを抱きました」という櫻井は、バンド・インナージャーニーのドラマーという別の一面も。ミュージシャンと俳優業を両立する彼に、撮影現場での様子や裏話、またプライベートの過ごし方について、じっくりと聞いた。
――連続ドラマでの初レギュラー出演、おめでとうございます! まずは脚本を読まれた感想から。
「ただの医療ドラマではないというか。青春群像劇としての折り合いの付け方のバランスが、読んでいてすごく気持ち良くて、その両方の要素が落とし込まれていることが、すごくふに落ちたんです。台本を読むのがあまり得意ではない僕でも、純粋に面白いなと思いましたし、この世界観の中に自分が入っていけることを楽しみにしていました」
――看護師役ですが、どのような準備をされたのですか?
「今はインターネットにいろいろな情報が転がっている時代なので、初歩的な情報はそこからいただき、そこから関連していって、実際にどのような職業なのか調べていきました。あとは医療に関する映像やドラマですね。看護師の方々がどう動いているのか、観察しました」
――野呂佳代さん演じるベテラン看護師の益田舞子と風太のやりとりもユニークです。野呂さんとはどんな打ち合わせを?
「野呂佳代さんとはこのドラマで初めてお会いしたのですが、ベテラン看護師と新米看護師がなぜここまで仲が良いのか…その背景を考えながら、2人の距離感をなるべく近いものにできたらいいですね、といったお話をさせていただきました。またプロデューサーからは、ポップなめおと漫才のような距離感にしたいとオーダーがありましたので、そういった部分も意識しているところです」
――視聴者目線でのツッコミのようなやりとりも多いですね。
「そうですね(笑)」
――救命が舞台であることもあり、緊迫するシーンも多いです。医療ドラマに参加しているという実感はありますか?
「専門用語のあるセリフや、医療の手さばきみたいなところから感じます。手術シーンなどは緊迫して自然に早口になってしまうような空気が流れていて、撮影が進むたびに、キャストの皆さんのスピード感がどんどん上がっているような感覚もあります」
――看護師役を演じられたことで、看護師の印象の変化などは?
「看護師さんのイメージって、そこまで手術に関わらず、看護だけをやっているイメージだったのですが、実は手広くやられているんだなと知りました。ドクターのサポートから、患者さんの看護まで。演じながら“あ、ここでも看護師さんが出てくるんだ”という驚きがあり、演じたことによって、より看護師という職業のすごさを再認識させられました」
――看護師は手先が器用という印象がありますが、櫻井さんは…?
「小さい時から割と手先は器用な方だったと自負していて(笑)。小学校の工作の授業でも、友達と、誰が最初に完成させるかを競争して一番になっていたんです。今はどうか分かりませんけど、でも割と器用だと思います」
――苦労したシーンがあったら教えてください。
「ドクターが今、何をやっているのかというのを常に見計らいながら、次に何が必要なのかを予測して、なおかつドクターが一番やりやすいタイミングで、手に取りやすい場所に器具を出すなどするお芝居は、本当に難しいです。ドクターとのシンクロ率を上げなければいけないので」
――第1話で患者さんが亡くなられた際、誰よりも最後まで深々と頭を下げていたシーンも印象的でした。
「僕の演じる新村風太は新米看護師としていろんなことに一生懸命な人間です。ですから、人間の一人一人に対して、なんらかの深い感情があるのではないかと考えていたので、結果ああいうお芝居になりました」
――そうそうたる俳優陣と共演されていますが、一緒に現場を過ごされて、何か感じたことはありますか?
「風太も僕も新人なので、先輩である俳優さんたちの身振り手振り、一つ一つをお芝居の場でしっかり見て学んでいます。また、ドクターのすぐ側にいる看護師役で、ほぼほぼ一緒にいることもあって、とても仲良くさせていただいています。主演の波瑠さんといろいろお話ができるようになったきっかけは、爬虫(はちゅう)類。僕も爬虫類を飼っているのですが、波瑠さんもお好きで。僕のペットの写真を見せると『かわいいね』と言ってくださいました。田中圭さんは、非常に多忙な日々を過ごされていますが、『いろいろな役を同時期に演じていて混ざらないんですか』と聞いた時に、『逆に同時にやっている方がより緊張感を持てる。1本だけだと気が抜けてしまうかもしれないし、どれもおろそかにできず、迷惑をかけられない』と答えられ、さすが、すごいなと」
――ベテランの皆さんからいろいろ学んでいるんですね。
「はい。北村匠海さんは、僕と同じく俳優と音楽をされているので、そういったところへのアドバイスもくださいました。また沢村一樹さんもすごく知識が豊富で、そういった人間力が俳優としては重要なのかな、と。岸優太さんは、もう本当に面白くて(笑)。岸さんがいるだけで笑いの絶えない現場になるし、ものすごく周囲へ気遣われる方なんですけど、後輩の僕に対して、なぜかいまだに敬語なんですよ(笑)。それが岸さんの良さであり、かわいさでもあり。ですが、お芝居をやっている時の岸さんは、また全く違った岸さんなんです」
――分かります。バラエティーで見せる天然な姿と、King & PrinceのMVなどで見せるスタイリッシュさのギャップがありますよね。
「そうなんです。本当に違うスイッチがあるんだろうと。本当にプロフェッショナルな方です」
――休日や空き時間は、どんなことをして過ごされているんですか。
「先ほども言ったように爬虫類を飼っているんですけど、お世話をするだけですごく癒やされるんです。爬虫類は犬のようになつく動物ではない。でもあの独特の素っ気なさに、すごくそそられます(笑)。あとはサッカーが好きなので、『EURO 2020』を見ています。応援しているのはイングランドです」
――20歳を迎えられました。今後、俳優・ミュージシャンとしてどう過ごしたいですか?
「自分に近い役をやってきている印象があります。ですが、今後はその真逆。年が離れた人物や、世間が僕に抱いてくれているイメージを、いい意味で裏切るような役柄を演じてみたい。やらせていただくなら、どんな役でも挑戦してみたいです」
――ちなみに好きなジャンルは?
「日本の作品だと“日常”を映し出したものが好きですね。是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』(2016年)や、根岸吉太郎監督の『サイドカーに犬』(07年)とか」
――なるほど。すると今後、ますます“人間力”が必要になりますね!
「はい。20代に入り、今後は与えられたことを一つ一つ極めていくというフェーズに入っていると感じています。俳優としてもミュージシャンとしても第一線を張っていきたい。それは欲張りで難しいことかもしれませんが、お仕事や教わること、すべてを無駄にせず、自分の血肉にしていけたらと考えています」
【プロフィール】
櫻井海音(さくらい かいと)
2001年4月13日、東京生まれ。牡羊座。O型。バンド・インナージャーニーのドラマー。ABEMA「オオカミくんには騙されない」(20年)への出演で注目を集め、連続テレビ小説「エール」(20年)や「逃げるは恥だが役に立つ」(21年)などドラマにも出演。
【作品情報】
「ナイト・ドクター」
フジテレビ系
7月12日
月曜 午後9:00〜9:54
病院に運び込まれた女性に付き添い入ってきたのは、幸保(岡崎紗絵)の彼氏の北斗(竹財輝之助)だった。美月(波瑠)と新村(櫻井)が重傷患者の対応に追われる中、幸保はその女性の担当を任され、経過観察をしながら世話をすることに。
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応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/tvguide_enquete
(応募締切:2021年7月7日正午〜7月14日午前11:59)
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取材・文/衣輪晋一 撮影/Marco Perboni
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