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【どげん?なヒーローファイル ・番外編】KBC「ドゲンジャーズ」放送企画 出演・脚本のシャベリーマンにインタビュー!2021/04/10

【どげん?なヒーローファイル ・番外編】KBC「ドゲンジャーズ」放送企画 出演・脚本のシャベリーマンにインタビュー!

 4月11日、福岡発特撮ドラマのシーズン2「ドゲンジャーズ~ナイスバディ~」がいよいよスタートする(KBC九州朝日放送日曜午前10:00。TOKYO MX、KKB鹿児島放送、17日からKAB熊本朝日放送でも放送)。TVガイドwebでは、これまで4回にわたって、主要ヒーロー・怪人たちのプロフィールを「ヒーロー履歴書」として紹介してきた。

 個性豊かなキャラクターたちこそ「ドゲンジャーズ」の魅力だが、彼らのコミカルな掛け合いをテンポよく伝えられるのは演出・脚本家の手腕も大きい。メガホンをとるのは、戦隊史上初の女性監督で2019年に放送されたドラマ「トクサツガガガ」(NHK)などに携わった荒川史絵氏がシーズン1から続投。シーズン2からは「仮面ライダー」シリーズなどを手掛けた鈴村展弘氏が加わり荒川とタッグを組む。脚本は、シーズン1に続いて2も、シャベリーマンが担当する。

【どげん?なヒーローファイル ・番外編】KBC「ドゲンジャーズ」放送企画 出演・脚本のシャベリーマンにインタビュー!

 シャベリーマンって、…まさか“あの”怪人!? ということで、われわれは福岡市にある「悪の秘密結社」本社へ。今回は履歴書企画の“番外編”として、出演・脚本・演出を担当するシャベリーマン(笹井浩生)にインタビューを実施。脚本や番組制作についての裏話、シーズン2への意気込みなどを聞いた(シャベリーマン、時々、笹井)。

――まずは自己紹介をお願いします。

「株式会社悪の秘密結社、広“砲”部長のシャベリーマンでございます」

――普段はどういうお仕事をされているのですか。

「『ドゲンジャーズ』の脚本とプロデューサーをやらせていただいております。あと、大きな役割としてはヒーローショーの脚本ですね」

――昨年放送されたシーズン1(2020年4月12日~)、Twitterでは毎週トレンド入りするなど話題になっていましたね。

「シーズン1は、去年の緊急事態宣言中に始まりました。確かにTwitterのリアクションはよかったですが、それはあくまでSNS(会員制交流サイト)の世界なのでずっと不安でした。いくら反応がよくても緊急事態宣言下でヒーローショーはできないし、子どもたちに会える機会もない。結局『よかったよ』って聞くのは知り合いだけ。それが11話まで続いて、『これ意味あったのかな?』という気持ちがよぎったのが正直なところです。そういう状況が続いていましたが、11話放送終了後の最終回の手前で初めてヒーローショーをやれたんです。その時に『かしいかえん』(福岡市東区にあるレジャー施設。12月で閉園予定)でリハーサルしていたら『警察が来た』ってスタッフの方から言われて。『…キタキュウマンまた不祥事起こした?』って思ったんですけど(笑)。そしたら『入園待ちの車で道路がふさがっているので早く(入場ゲートを)開けてください』って言われたんです。僕ら今まで100人とか200人くらいしかお客さんを呼べなかったのですが、結局その時、2500人ほど集まってくださって驚きましたね。なので、そういう“実感”は最終話前になって初めて気付いたという感じでした」

【どげん?なヒーローファイル ・番外編】KBC「ドゲンジャーズ」放送企画 出演・脚本のシャベリーマンにインタビュー!

――そうした反響の大きさにはどういう要因があったのでしょうか。

「悪の秘密結社は、以前からキタキュウマンやエルブレイブらそれぞれとヒーローショーをしていました。ヒーローも“悪者”がいないと戦えないので『僕が営業行って(仕事)取ってくるからヒーローショーを一緒にやろうよ』っていう関係でやってきました。そんな中で昔、キタキュウマンの一人称を“俺”にした台本を作ったんです。そしたらキタキュウマンから『一人称は“俺”じゃない、“私”だ』とか、『絶対に許さない!』ってセリフを書いたら『私はそういうこと言わない。できれば戦いたくないし』って言われまして(笑)。そんなやりとりを各ヒーローとやっていたから、僕はそれぞれのルールや彼らが嫌うこと好きなこと全部知っています。そういう土壌が『ドゲンジャーズ』らしさにつながっていますね。作品の表現方法にも『らしさ』があって。例えば普段生活していて、朝起きた瞬間に『福岡最高!』って寝起きで即思う人は少ないと思います(笑)。『福岡に生まれてよかった』じゃなくて、日常で起きる問題を誰かと一緒に乗り越えた時に初めて『あぁ、この人と出会えてよかった! この福岡で!』と思うはずなんです。なので作中では福岡という地域を前面に押し出しませんでした。あくまで“僕らのストーリーの舞台が福岡だった”という表現方法が『地元愛を押し付けられなくて見やすかった』という全国の視聴者の方々が喜んでくださる結果につながったのかなって思います」

――普段はヒーローショーの脚本がメインだということですが、ドラマの脚本を書くにあたって違いはあったのでしょうか。

「先ほどの話になりますが、ヒーローショーはヒーローによって話を書き分けています。なので、ゴールデンウイークが10日間あった時とかは、10日間全部違う台本ですよ。普通はそんなことあり得ないんですよね。基本、ヒーローショーって1本クールで脚本を作ったらそれを回すんです。だけど、僕はそういうやり方でこれまで約400本書いてきて。素人でしたが、さすがに400本書くと成功と失敗が積み重なっていて、それはドラマの脚本を書く時にも生きてきました。『これ面白いやろー』ってやったらショーで全然ウケなかったこともありました(笑)」

――作中は、福岡県民にとって見慣れた場所が多く登場していたと感じました。ロケ地はどのように決められているのでしょうか?

「シーズン1も2も、僕らが人気の無い頃から面倒を見てくださった施設様優先で相談させてもらってます。これまでの恩返しをできればと思って! ちなみにシーズン2は『だざいふ遊園地』(福岡県太宰府市にあるレジャー施設)でも撮影しましたよ」

――本編最後に出てくる「ヒーローたちは実在しますが、この物語はフィクションです。」というテロップは、「ドゲンジャーズ」ならではですね。

「あのテロップは結構喜んでもらっています! 実在するヒーローっていう、みんなと同じ時間過ごしてみんなと同じ失敗をする。…Twitter凍結(※)されたりね(笑)。僕らはそんな失敗もするし、みんなの手の届く成功をするんですよね。そういう姿をお見せしたいです」

※SNS担当のキタキュウマンが設定を誤り、ドゲンジャーズ公式Twitterのアカウントを一時凍結させてしまった実際の出来事。

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