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野村萬斎、三谷幸喜とタッグの「死との約束」に手応え十分。次回作にもすでに意欲的!2021/03/01

野村萬斎、三谷幸喜とタッグの「死との約束」に手応え十分。次回作にもすでに意欲的!

 主演・野村萬斎×原作・アガサ・クリスティー×脚本・三谷幸喜の夢のコラボレーション待望のシリーズ第3弾となる、フジテレビ系で3月6日放送のスペシャルドラマ「死との約束」(午後9:00)。「オリエント急行殺人事件」「黒井戸殺し」に続き、主人公の名探偵・勝呂武尊を演じる萬斎が、作品の魅力や共演者についてを語った。

 1938年に発表された長編小説の舞台を“巡礼の道”として世界遺産にも登録されている熊野古道に、そして時代設定を昭和30年に置き換えて三谷流の「死との約束」を作り上げた本作。萬斎は「アガサ・クリスティーの原作を好んでいる方からすると、(エルキュール・)ポワロってちょっと嫌なやつということも含めて、原作に忠実であってこそ面白い。それをまさしく三谷マジックが日本人の感覚でも受け入れやすい作品に仕上げたと思っています」と三谷の手腕に全幅の信頼を置いている。

 

野村萬斎、三谷幸喜とタッグの「死との約束」に手応え十分。次回作にもすでに意欲的!

 今作について「三谷さんは、すでに『黒井戸殺し』を撮影している頃から今作の構想がおありだったようで、『次回は勝呂が淡い恋をする…』とおっしゃっていたんです。その通り、今回は女性に囲まれている!という、とても華やいだ心地でした(笑)。今までの勝呂は“風変わりな小男”というイメージがありましたが、シリーズを追うごとに、人間味を増してきている気がしました」と明かす。

 勝呂を演じるのはこれで3度目となるが「3作目にしてある程度投球方法も定まってきたところはありますね。豪華な役者さんたちとの演技やセリフのキャッチボールもどんどん楽しくなってきました。さすがに3回目になりましたので、勝呂のスタイルもある意味確立されてきて、すっと入りやすくなりました」とすっかり役柄もなじんでいる様子。

 2作目から少々間が空いたが、演技プランについても「ヒゲのように、象徴的なものを身につけると勝呂の話し方に自然と入りやすくなるので、ヒゲは演じる上での助けにもなっています。“三谷節”をやっていると、だんだん“ちょっと古畑任三郎ぽいかな?”って思うような間ができてくることがありますが(笑)、そこは勝呂なりの間に変えられるようになってきたような気がします。どうしてもしゃべりが中心になってくるので、動きの部分ででもバリエ―ションを出していきたいと、無声映画の(チャールズ・)チャップリンみたいな動きを初回からやっているのですが、意識して強調しているところもあるかもしれません」と話し、「今回は昭和30年という設定で、一種の時代劇だとも思うんです。その様式美とかある種のパターン化された動きも許されると思うので、そういう楽しみ方もできると思います。また、今回も衣装が素晴らしいですね。大正モダニズムから戦後の洋服の流れも興味深いのではないでしょうか。皆さん、本当に格好いいんです」と見どころをアピール。

 ストーリーに関しては「ややこしくてねえ、謎解きが大変でした(笑)。自分でも何をしゃべっているのか分からないくらいややこしくて。オセロゲームで角を置くと全部色が変わっていくような、すべてが裏返っていくどんでん返しと、そのための伏線が本当によくできているなあと思います。今回の脚本は、ご覧になっている皆さんが、“裏切られる展開”かもしれません。トリックも、これまでとは全然違うんです。『オリエント急行殺人事件』『黒井戸殺し』そして今作と、勝呂は共通ですが、第3弾によって、それぞれ一本一本のアイデンティティーがはっきりとしてきたと思います。そこが今回の魅力でもあると思います」と期待感をあおっている。

 今回も豪華な共演者が集い、「松坂慶子さんから原菜乃佳さんまで幅広い世代の皆さんがご一緒でバラエティーに富んでいたのが面白かったですね。松坂さんは憧れの銀幕のスターの1人ですし、シルビア・グラブさんや山本耕史さんはこれまでご一緒したことがなかったので、今回スリリングな駆け引きができたのも楽しかったです。勝呂は嫌なやつですから、わざと怒らせて言葉を引き出すような駆け引きをうまくするには、はめられる側のリアクションも重要です。押して押していくんだけれどもそれが実は罠(わな)だったというような演技の掛け合いが楽しめました。また、若い方々のナチュラルな演技も新鮮でしたね。そして、鈴木京香さんはお美しい方ですが、実はとてもはつらつとした明るい方で、三谷さんがお好きな女優さんだということがよく分かりました。僕もすっかり京香さんのファンになりました」」と撮影の雰囲気を伝え、手応えを感じているようだ。

 すでにシリーズ第4弾の話も上がっているようで「イギリス映画でポアロを演じているケネス・ブラナーに対抗していきたいです。すでに三谷さんは次の作品を構想しているというのが、実はわれわれの耳には入ってきています。でも毎回すごい量のセリフ劇なので、今から戦々恐々ですが」と意欲的。

 最後にあらためて「第3弾の今作は、過去の2作品とは全く異なる側面をもった、とても非常にスリリングな作品になっていると思います。このトリックの面白さを手に汗握りながらご覧いただきたいですね。場所も熊野古道という日本の神秘のパワースポットということもあって、画としても非常に楽しんでいただけるのでないかと思います。そして何より、三谷組のおなじみの役者さんをはじめ、素晴らしいキャスト陣がとても熱いお芝居を繰り広げています。もちろん三谷さんならではの笑えるポイントも随所に盛り込まれていて、ぜいたくな作品に仕上がっていますのでぜひお楽しみください」と呼び掛けている。


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