Non Stop Rabbit☆YouTuberとしても注目を集める3人組バンドがメジャーデビュー!2020/12/09
YouTubeのチャンネル登録者数総計約70万人を誇るYouTuber系バンド、Non Stop Rabbitが待望のメジャーデビューを果たした。新たなジャイアントステップを踏み出すべく生み出されたメジャー1stアルバム「爆誕-BAKUTAN-」には、幅広い音楽性と聴き手の気持ちを揺さぶるメッセージ性はそのままに、あらゆる挑戦による新たな表情もたっぷり注ぎ込まれたカラフルな全10曲を収録。YouTubeで鍛えられた軽妙なトーク力で、その魅力をたっぷりと語ってもらった。
――Non Stop Rabbit(ノンラビ)がYouTubeを始めたのは、それまで行ってきた路上ライブができなくなったからだそうですね。
達也 「はい。自分たちの音楽をたくさんの人に聴いてもらい、知名度を上げていくために路上ライブをやっていたので、それができなくなってしまった段階で、同じ狙いを持ってYouTubeを始めました。音楽を聴いてもらうことはもちろん、“こんな面白い人たちがいますよ”っていうアピールの意味合いも強いんですけど」
晴人 「チャンネル登録者数が増えてきてからは、しゃべりがしっかりできるところを見せといた方が、テレビやラジオにアピールできるかなっていう狙いも出てきましたからね」
――音楽チャンネルやバラエティーチャンネルなど、複数のチャンネルの合計登録者数が現在約70万人。すごい数ですよね。
太我 「いやでも、とりあえずは100万人を目指したいですけどね。そこでようやく胸張って“YouTuberです!”って言えるようになるのかなって」
――バラエティーチャンネルでは毎回面白い企画が展開されていて。そのネタはどうやって決めているんですか?
太我 「ネットではやっているものとか、その時期ごとにネタのチョイスにはいろいろ変化があるんですよ。初期の頃は“アーティストの曲を使って架空請求者を倒す”みたいなこともやっていましたけど、最近はもっぱら都市伝説系のネタばかりやっていますね」
晴人 「たくさんの人に見てもらわないと意味がないので、引きのあるネタ選びは重要になってきますよね。都市伝説系で言うと、だいたいネットからネタを拾ってますけど」
達也 「浅っ! めちゃめちゃ浅いな(笑)」
晴人 「その浅い記事を僕らがどう調理するか、みたいなところもあるんで(笑)。音楽同様、YouTubeも本気でやるってことは常に大事にしています」
――音楽活動と並行して、コンスタントに動画をアップするのはかなり大変なことですよね。
達也 「普段はしっかり分業制にしてるんですよ。僕はすべての曲を作り、動画に出演する人。で、2人(晴人と太我)は動画に出演しつつ、編集までやる役割っていう。ただ、バンドとしてのレコーディングが始まると全員が音楽にも集中しなきゃいけなくなるので、かなりわちゃわちゃしますね。その時期の動画では3人とも顔が死んでいるっていう(笑)」
晴人 「レコーディング中であってもYouTubeの配信を止めるわけにはいかないからね」
――2016年に結成されたノンラビが、今回いよいよメジャーデビューを果たすことになりました。それが決まった瞬間、どんな気持ちでした?
達也 「特に何も思わなかったですね(笑)。僕らの目標はSMAPさんや嵐さんのように、国民的な存在となってドームツアーをすることなんですよ。なので、そこにたどり着くためには絶対メジャーデビューはするだろうなと思っていましたし。通過点でしかないと言うか」
晴人 「メジャーデビューが夢ではなかったからね」
太我 「うん。僕ら自体は何も変わらず、周りの見る目が変わるだけのような気がしますね」
――結成から4年でメジャーにたどり着いたわけですが、そのスピード感は想像していた通りでしたか?
太我 「いや、結成した当初は1年後には日本武道館でライブがやれていると思っていたので、現実は厳しかったし、自分たちの気持ち的にも甘かったなとは思います」
晴人 「ずっと焦ってる感じはあるもんね。今も焦ってますよ、ちゃんと」
達也 「ちゃんと焦るってなんだよ(笑)。そういう意味では、大きな目標に向かって進んでいくために、ここからもっと頑張らないとなって、気が引き締まったところはありますね」
――精力的に活動を続けるノンラビを動かす原動力ってなんですかね?
晴人 「お金……」
達也 「おい!(笑)」
晴人 「あははは。いや、やっぱり好きだからじゃないですかね。音楽もYouTubeも好きなんで、そこを仕事にできている喜びが自分たちを動かす力になってるんだと思います。まぁ、あんまり仕事っていう意識もないんですけどね。あとはもちろんお金も大事ですけど」
達也 「そこなんで押すのよ!」
晴人 「真面目なことだけ言ってたら、面白ないと思われるからね(笑)。僕は常に面白いと思われたいんで」
達也 「今のは面白いじゃなく、卑しいヤツって思われたけどね(笑)」
――メジャーデビューを飾るアルバム「爆誕–BAKUTAN-」は、ノンラビの持つ幅広く柔軟な音楽性を詰め込んだ内容になっていますね。
達也 「根本的な部分は一切変わってないですけど、メジャーデビューすることで聴いてくれる人が増えるのであれば、いろんなジャンルが好きな人に対してもアプローチできる内容の方がいいなとは思ったんですよね。なので、今回はいつも以上にいろんなサウンドを盛り込んでみました。アレンジに関してはよりキャッチーなものにして、ちょっとメジャーを意識したところもありましたね。今まで応援してくれていた人にも、今回新たに出会う人たちにも、“ノンラビってこんなこともできるんだ”って、感じてもらえたらうれしいです」
太我 「今回、『最後のキス』っていうバラードが入っているんですけど、自分的にはしっとりしたサウンドに合わせた大人なドラムをたたくのがけっこう難しかったんですよ。なので、レコーディングではおじさんのドラムテックの人に入ってもらって、ほんとのおじさんのドラムを教えてもらいながら演奏したんですよね」
達也 「なんだよ、ほんとのおじさんって(笑)」
――あははは。ほんとのおじさんから大人なドラミングを学んだと。
太我 「そうです、そうです。おじさんを演じてたたいてみると、やっぱり音が全然違いましたね。新しい引き出しが増えました(笑)」
晴人 「僕は『音の祭』という曲で新しい挑戦ができたような気がしていて。結構、和のテイストが盛り込まれた曲なので、2番なんかでは演歌の大御所の方を意識した歌い方をしているんですよ。今までになかったクセの強い声が出ているので(笑)、そこは注目して聴いてほしいですね」
――今お話に出た「音の祭」を筆頭に、本作にはコロナ禍でライブを中止に追い込まれたノンラビのリアルな感情が刻まれた楽曲が、いくつか収録されているのも大きな特徴だと思います。言ってみれば、2020年の今リリースされる意味を強く感じさせる1枚でもあるなと。
達也 「まさにそうですね。今回のアルバムはもろにライブができなくなってしまった時期に作っていたので、そこへの思いが自然と歌詞に出てきてしまったっていう」
――20年3月に予定されていた豊洲PITでのライブが中止になったことを受け、ノンラビがTwitter上に投稿した赤裸々なつぶやきが大きな話題にもなりました。「全部いい」という曲はその流れで書かれたものですよね。
達也 「あの時期、音楽をはじめとする芸術がないがしろにされているような気がしたんですよ。芸術なんて必要ないっていう風潮を感じたというか。そこで僕は、そんな流れになったらアーティストなんて簡単に死ぬよってことを言いたかったんです。実際ノンラビも、ライブが中止になってそういった状況に直面したわけですしね。だからこそ、僕は音楽を通して全部を肯定したかった。それが『全部いい』という曲なんですよね」
――ただ、そういったシリアスな思いを込めた楽曲であっても、着地点をポップにしているところがノンラビらしいところでもあって。
達也 「どんな思いがそこに込められていたとしても、ノンラビとしてはキャッチーであることだけは絶対にやめたくないんですよね。それは、街中で流れる音楽を作ること、そしてみんなが楽しく口ずさんでくれる曲を作っていくことをバンドとしての目標にしているから。そこは、今後も変わることはないと思います」
――では最後に。これからの活動に関して、何か思い描いていることはありますか?
達也 「このメジャーデビューアルバムを早くライブで直接届けたいですね。ノンラビとしては配信ライブはやらない、キャパを制限した有観客ライブはやらないと決めているんですよ。お客さんがパンパンの状態のライブハウスでやるライブの楽しさは、どうしたって配信なんかでは味わえないですからね。早くコロナが終息して、今までと同じようにライブができることを今は願っている感じですね」
晴人 「あとは、もっともっとテレビに出て認知度を高めたいし、アニメや映画のタイアップも狙っていきたいです。そのために自分たちはもっと力をつけなきゃいけないと思うので、ここからも真剣にふざけていきたいです」
太我 「うん。誰に聞いても“あ、ノンラビね”って言ってもらえるように、あらゆる手段を使いながら自分たちのブランド力をどんどん高めていこうと思います!」
【プロフィール】
Non Stop Rabbit
2016年11月結成。総チャンネル登録者数70万人以上、総動画視聴回数2億回を超える、Y(YouTuber)系バンドとして活動。
田口達也(たぐち たつや)
1993年11月18日、岐阜生まれ。蠍座。B型。
矢野晴人(やの はるひと)
1996年2月20日、千葉生まれ。魚座。B型。
太我(たいが)
1995年4月20日生まれ。牡牛座。B型。
【作品情報】
「爆誕 −BAKUTAN−」
12月9日リリース
メジャーデビューアルバム。ラジオ番組「Non Stop Radio 〜真夜中の無料案内所〜」で初オンエアされ話題を呼んだ「ALSO」のほか、「明るい歌」「TABOO」など全10曲を収録。
【プレゼント】
サイン入り生写真を2名様にプレゼント!
応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/tvguide_enquete
(応募締切:2020年12月9日正午〜12月14日午前11:59)
ハガキでの応募方法は「TVガイド」12月18日号(P98)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html
取材・文/もりひでゆき 撮影/岡本武志
この記事をシェアする