前野智昭◆春の気配りができるところは芝居にちゃんと乗せられるよう意識しています2020/10/21
現在放送中のTVアニメ「ツキウタ。 THE ANIMATION2」(TOKYO MXほか)から、前野智昭が「恋するVoice!」に登場。担当キャラクターの弥生春を演じる際に意識していることや、春がメインとなるお当番回について語ってもらった。さらに、よく聴いている音楽の話題では、KinKi Kidsへの熱い思いも…!
――まずは、「ツキウタ。 THE ANIMATION2」の放送が決定した時のお気持ちから聞かせてください。
「共演者のみんなと、『きっと第2期があるんじゃない?』と期待を込めて話していたので、現実になって非常にうれしかったです。『ツキウタ。』は約8年続いているキャラクターCDシリーズですが、2016年のアニメ第1期放送時には、“アニメで『ツキウタ。』を知りました”というご意見もとても多く、これまで作品に触れてこなかった方にも広まったことを実感していたので、今回もきっとそうなってくれるだろうと信じています」
――アニメで再び春を演じられることについてはいかがでしょうか。
「春との付き合いも非常に長くなりましたが、またアニメで会えることはすごくうれしいです。それに、「Six Gravity」(春が所属するアイドルユニット)と「Procellarum」(「Six Gravity」と人気を二分する兄弟&ライバルユニット)のメンバー全員で一緒に何かをできる機会があるのはアニメならではですから、非常に感慨深いです」
――「ツキウタ。」のメンバーは、アニメ第1期から数えると歳を重ねています。そういった年齢感はどのように意識して演じていますか?
「実は、特に意識していないんです。春が歳を重ねたように僕も歳を重ねていて、きっと成長もしていると思うので」
――なるほど! それをそのまま芝居に反映させればいいということですね。
「そうですね。ただ、春のユニット内での立ち位置は“みんなを陰でまとめる参謀”。メンバー全員を俯瞰で見て、バランスを取るという気配りを何年もやり続けている一方で、僕自身はそういう経験をしていないので、春の気配りができるところは芝居にちゃんと乗せられるよう意識しています。実際はメンバー全員立派なアイドルなので必要以上に世話を焼くシーンはないんですけど、ちょっとした場面でアドバイスをしたり、歳を重ねたからこそのお母さんのようなお節介なところが出たらいいなと思っています」
――それから、第1期に続き、メンバー全員にお当番回がありますよね。春のお当番回は5話(11月4日放送)ですね。
「はい。春の葛藤を描きつつも、“やっぱり春を深く理解しているのは中学時代からの仲でリーダーの睦月始(鳥海浩輔)なんだな”と分かるエピソードになっています。春以上に春のことを分かっているんじゃないかと思うようなシーンもあったりして…始の株が非常に上がります(笑)。やっぱり、リーダーは偉大ですね。あと実は、この回の後にも葛藤を抱くシーンがあるんですが、そのシーンもとても印象深いです。まだ詳しくは言えませんけど、始が自分より優れているところを目の当たりにして、“じゃあ自分はどうしたらいいんだ”と悩むというか…。彼らのような芸能界の人たちって、常に比べられる世界だからしんどいと思うんです。僕らでも、たまにそういうご意見に直面する機会があるので、ここで抱いた春の葛藤は“気持ちが分かるよ”と思いながら演じていました。そういう感情を表に出すキャラクターではないので芝居でどう表現しようかすごく悩みましたが、ぜひ見ていただきたいです」
―― 一見、優しくておだやかな春ですが、彼も彼なりに抱えているものがあるということですね。
「実は陰では自分自身に問答して、成長のきっかけを見いだそうとしていたという…。それがすごく春っぽいです。そういう気持ちを抱いているうちはもっと上に行けると思うので、“そのまま切磋琢磨していってほしいな”なんて思っていました」
――それこそ、アイドル活動の醍醐味なのかなと感じます。ちなみに、春はアイドルとして歌っていますが、前野さんがよく聴いている音楽についても伺いたいです。
「KinKi Kidsさんの曲はよく聴いていますね。元々、姉がKinKi Kidsさんのことを大好きで、CDデビュー前から活動をチェックしていたんです。その頃、僕は安達祐実さんが好きで、ドラマ『家なき子2』(95年)を見ていたら、晴海という、すず(安達)の理解者という役どころで堂本光一さんが出演していたんですよね。それを見て“カッコいい人だなあ”って…。今思えば、僕がKinKi Kidsさんに興味を持つきっかけはそれだったかもしれません。以降、堂本剛さんが主演されていた『金田一少年の事件簿』(95年)や光一さんが主演されていた『銀狼怪奇ファイル~』(96年)を見て、それぞれのドラマのテーマソングになったソロ曲も聴いて、今に至ります」
――それでは、特にどの曲が好きかというのも…。
「挙げるのが難しいんですよね(笑)。初期の曲から現在の曲までどんな曲もまんべんなく聴くので! ただ、自粛期間中で気分が落ち込みがちな時は『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)のオープニングテーマだった『KinKiのやる気まんまんソング』(00年)をよく聴いていました。元気が出るんですよ!」
――すてきなエピソードありがとうございます。春たちも、アイドルとして見る人たちの心を温めているのでしょうね。そしてそこにはきっと、見えない葛藤もあって…。
「各回で、それぞれのキャラクターの悩みを分かりやすく表現しているのが『ツキウタ。THE ANIMATION2』の特徴でもあります。そこからどのように挽回していくかが見ものですし、キャラクターの伸びしろも見ていただけたらうれしいです。この先もぜひ、よろしくお願いします」
【プロフィール】
前野智昭(まえの ともあき)
5月26日、茨城県生まれ。双子座。A型。アニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」(テレビ東京系)などに出演中。劇場アニメ「WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~」第三章が10月30日公開。アニメ「転生したらスライムだった件 第2期」第1部(TOKYO MXほか)が21年1月12日スタート。
【作品情報】
「ツキウタ。 THE ANIMATION2」
10月28日
TOKYO MXほか
水曜 午後10:30~11:00
アイドルユニット「Six Gravity」と、そのライバル&兄弟ユニット「Procellarum」のメンバーを描く成長物語。ダンスコンテストへのゲスト出演が決まった葉月陽(柿原徹也)と如月恋(増田俊樹)は、同じツキノ芸能プロダクション所属の奥井翼(斉藤壮馬)らと特別チームを組むことになり…。
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取材・文/松本まゆげ 撮影/岡本武志 ヘア&メーク/横手寿里
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