A.B.C-Z「オレたち応援屋!!」でメッセージ。「やっと会える。会えなかった分、愛をぎゅっと詰めていく」2020/10/13
A.B.C-Zの座長公演「ABC座2020 オレたち応援屋!! On Stage」が東京・日本青年館ホールで開幕。初日公演前に公開ゲネプロと囲み取材が行われた。
本作は、「ABC座2016 株式会社応援屋!!~OH&YEAR!!~」を原案としたA.B.C-Z初主演映画「オレたち応援屋!!」(10月23日全国公開)の前日譚として、人を応援することを生業とする“応援屋”の奮闘を描く物語。出演は、A.B.C-Zの橋本良亮、戸塚祥太、河合郁人、五関晃一、塚田僚一、ジャニーズJr.から7 MEN 侍の菅田琳寧と佐々木大光、さらに大関荷風、尾崎龍星、小鯛詩恩、滝本海都、稲葉光、冨岡健翔、福士申樹、そして能條愛未、泉見洋平、森公美子ら。
物語の舞台は「喫茶エール」。A.B.C-Zの5人が扮(ふん)する青年たちは「喫茶エール」でアルバイトをしながら“応援屋”を営んでいるが、依頼はほとんどなく、バイトの方が忙しい日々。そんなある日、能條演じる美少女から「商店街を活気づけてほしい」という依頼が舞い込む。さらに、異動を控えている常連の刑事が10年間追い続けているという“中学生男子が転落死した事件”の真相解明も手伝うことに。久々の依頼に張り切る5人は、二つの案件につながりがあることに気付く。
脚本は、映画同様「おっさんずラブ」も手掛けた徳尾浩司氏の書き下ろし。ミステリー要素も散りばめられた、とびきりコミカルでハートウォーミングなストーリーが展開する。A.B.C-Zの5人の演技は安定感抜群で、コメディーならではのテンポのいい掛け合いも素晴らしく、2012年のDVDデビュー以来、毎年のように「ABC座」で舞台上の芝居を通して一緒に作品づくりをしている信頼感と成長が目に見えて伝わってくる。
役柄は当て書きとのことで、橋本はクールだけど優しいイケメン・剣持秀一郎をナチュラルに演じ、戸塚は穏やかでしっかり者だが独特のオーバーリアクションが印象的な大城戸寛人を熱演。ムードメーカーでほがらかな犀川勇役の河合は、ものまねを交えたり、アドリブで絡んだりと笑いのポイントを量産。黒ぶち眼鏡をかけ、パソコンやタブレットを持ち歩く白井和磨役の五関は、インテリ風なのに依頼をしてきた美少女に夢中になってドギマギしたり、キザにキメたり…とギャップを存分に見せつけた。そして、元気いっぱいで明るい森田壮吉役の塚田は、全身を使って誰よりも動き回り、はしゃぎ、1人だけ幽霊が見えるというトラブルメーカーぶりを発揮。河合、五関、塚田が生き生きとコメディーパートを担い、橋本がツッコんだり、戸塚が受け止めたりと5人がバランスよく絡むことで物語を豊かに色づかせる。セリフがない部分での細かい芝居も楽しく、隅々まで目が離せなかった。
菅田と佐々木は中学生転落死事件に絡むキーパーソンを熱演。A.B.C-Zら先輩たちにも臆することなく、伸び伸びと芝居を楽しんでいるように見えた。稲葉、富岡、福士は近年の「ABC座」には欠かせない頼もしいメンバーだ。さまざまな役を務め、物語をしっかりとサポート。大関、尾崎、小鯛、滝本もフレッシュかつ堂々たる芝居やダンスで存在感を示した。
また、劇中に披露される楽曲にも注目だ。「ABC座2016 株式会社応援屋!!~OH&YEAH!!~」の脚本・音楽を担当した西寺郷太氏が手掛けた新曲「チカラノアリカ」や、映画の主題歌である新曲「頑張れ、友よ!」のほか、A.B.C-Zにとってメモリアルな楽曲など、充実のラインアップとなっている。
ほかにも能條の小悪魔的な魅力や、物語を引き締める泉見や森というベテラン勢の芝居と歌唱力など、見どころが満載。映画につながっていくラストも清々しい。応援屋として奮闘する彼らの姿にエールをもらい、パワーチャージした気分になれる作品だ。
ゲネプロ後に行われた囲み取材では、この秋、映画と舞台の両方で「オレたち応援屋!!」が上映&上演されることについて、同じ主演者が同じ題材を同じ季節に届けるのは東宝史上初ということに触れ、戸塚が「“A.B.C-Z、来てるな”と! 自分で言うのも何ですけど(笑)」と自信を見せた。役柄について楽しそうに話したのは五関。「(白井は)あまり感情を表に出さず、口数が少ないヤツなんですけど、舞台のリハーサルを重ねている間に楽しくなってきちゃって、(映画のキャラクターと)別人っぽくなってしまい、つながらなくなっているかも(笑)」と心配を吐露。一方、塚田は「映画では『塚田僚一の頭の悪さ、2割増し』って監督とかプロデューサーの方から言われてたんですけど、舞台では『頭の悪さ、10割増し』です!(笑)」と自虐を交えつつ、5人それぞれが舞台と映画の中で成長するポイントがあると言い、「(森田は)舞台で成長します!」と見どころをアピールした。
また、今回はこれまでの“ホームグラウンド”である日生劇場ではなく、新天地・日本青年館での上演となったが、日生劇場でもそうしていたように、ジャニー喜多川さんの楽屋を設けているとのこと。橋本が毎日お菓子を置いたり、森も花を置いたりしていて、「おはよう」「帰るね」とあいさつしているという河合は、「楽屋に『ジャニー喜多川』って書いてあるだけで気が引き締まるし、ちょっと安心する。“お父さんが見ていてくれている”っていう気持ちになれます」と感慨深そうに話した。
戸塚は劇中の回想シーンで、野球部のエールを再現する際に少年隊の3人の名前を叫び、「言うつもりはなかったのに、ジャニーさんが入ってきたのかもしれない(笑)」と、どこかうれしそう。河合も「すぐ誰かに入っちゃう(笑)。言いたいことを僕たちの体を借りて言いますからね」とジャニーさんへの愛をにじませていた。最後に、A.B.C-Zとしてファンの前に立つのが久しぶりとなったことについて、橋本が「やっと会える。会えなかった分、(上演中の)この1カ月間で愛をぎゅっと詰めていこうかなって思っています」と力強く宣言した。
舞台「ABC座2020 オレたち応援屋!! On Stage」は東京・日本青年館ホールにて、10月28日まで上演。
取材・文/四戸咲子
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