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日韓クリエーター共同制作「魔物(마물)」で麻生久美子&塩野瑛久が怒涛のラブサスペンスに挑む2025/03/06 05:00

日韓クリエーター共同制作「魔物(마물)」で麻生久美子&塩野瑛久が怒涛のラブサスペンスに挑む

 テレビ朝日系では、韓国・SLLと組んだ、完全オリジナルドラマ「魔物(마물)」(金曜午後11:15、一部地域を除く)の制作を発表した。放送は「金曜ナイトドラマ」枠にて、4月18日にスタート。麻生久美子主演、塩野瑛久共演でおくる怒涛(どとう)のラブサスペンスが開幕する。

 「梨泰院クラス」「夫婦の世界」「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~」「財閥家の末息子」「今、私たちの学校は…」「39歳」「私の解放日誌」数々の世界的ヒットドラマを生み出しているスタジオ・SLL。テレビ朝日との接点は、「梨泰院クラス」の日本版「六本木クラス」を2022年に制作したことをきっかけに、2024年5月、ドラマを中心としたグローバルコンテンツの企画開発に関する協業協定を締結。同年7月にはSLLの大ヒット作「SKYキャッスル」を日本オリジナル版としてリメークした「スカイキャッスル」(2024年/テレビ朝日系)が大反響を巻き起こした。

 そしてついに完成したのが、日韓共同制作によるオリジナルドラマの「魔物(마물)」。その内容は、不倫、DV、セックス…など、愛と欲望にまつわる過激なテーマと、満たされない人間たちのゆがんだ人間模様を美しい映像とともに描く禁断の問題作で、SLLからは原案、監督、プロデューサーらが参加。すでにある原作をリメークするのではなく、韓国のトップクリエーターによる原案を日本側がシナリオへと昇華。SLLとテレビ朝日のドラマ制作陣が、双方の経験やノウハウ、アセットを持ち寄り、ワンチームとなってのオリジナルドラマ制作となる。

 この日韓共同プロジェクトでエグゼクティブプロデューサーを務めるSLLのパク・ジュソン氏は「『魔物』は韓国と日本のトップクラスのクリエーターたちが協力して企画したラブスリラーで、人間の愛と欲望、嫉妬と容赦などの心理が精巧に組まれています。各人物の仮面の裏に隠された真実…そして緊張感あふれる展開は、テレビ朝日の伝統ある金曜ナイト枠の視聴者たちに新しい没入感を与えることと思います」と自信をのぞかせる。そして「これからもテレビ朝日とSLLの持続的な協力を通じて、より多彩な作品を披露できることを願っています」とこのプロジェクトの発展を願う。

 テレビ朝日サイドでエグゼクティブプロデューサーを務める内山聖子氏は「どうして韓国のラブストーリーやラブサスペンスが世界の人を魅了するのか? きっと、人間の本能に切り込めるところを非常に深堀していてなお、センシティブにつづっていくストーリーラインの強さなのだと考えています」と韓国ドラマの魅力を考える。その韓国ドラマならではの手法をふんだんに取り入れた本作を「美しく刺激的なラブサスペンス。キャストもとても魅力的で、この世界を生々しく生きてくれると思います。日韓の強力なスタッフ同士がぶつかり合い、刺激し合って作り上げていきます。物語も謎に満ちて面白い、予想できないドラマになるはずです。ぜひ金曜の夜を楽しんでください」と評し、期待をあおった。

 そんなビッグプロジェクトの本作で韓国から来日してメガホンをとるのは、「オク氏夫人伝-偽りの身分 真実の人生-」(24年)で韓国にて最高視聴率13.6%を記録し、韓国時代劇をグローバルでも高い評価に導いたチン・ヒョク氏。さらに、「大豆田とわ子と三人の元夫」(関西テレビ・フジテレビ系/21年)などを手がけている瀧悠輔氏も監督を務める。脚本は、Kドラマの名作「星から来たあなた」のリメークを手がけた経験も持つ、関えり香氏が担当する。

 主人公の華陣あやめ(麻生)は、実力ゆえ将来を嘱望されながらも孤独を抱えて生きる美しき女性弁護士。彼誰にも属すことなく歩んできたからこそ、“弱さ“を武器にする女性をどこかで軽蔑してきた。ある日、そんな彼女の前に、美しく魅惑的な男、源凍也(塩野)が現れる。彼は“愛=所有”と信じる、危うさをはらんだ人間。従順な妻もいるが、凍也には妻に対するDV疑惑がちらつくばかりか、有名大学教授殺人事件の容疑がかかり…。そしてその事件をきっかけに、“誰にも属したことがない孤独な女・あやめ”と、“激情を秘めた危険な男・凍也”という、本来なら決して交わるはずがな2人が本能的に強くひきつけられ、許されない恋に堕ちていくことに――。

 クランクインを前に、麻生と塩野が2人そろって意気込みを明かした。

 韓国ドラマが大好きでよく見ているという麻生は、今作のオファーを受け、「ワクワクしました」と語る反面、自分で大丈夫かというプレッシャーも感じたと言う。しかし「とにかくワクワクしっぱなしで、“絶対にやらせていただきたい!”と思い、出演を決めました」と好奇心が勝ったと語る。

 麻生はプレッシャーの一つとして「もともと自分の意思をうまく伝えられるタイプではないので、韓国のスタッフ陣と距離を近づけられるのか不安だった」と挙げるが、「皆さんとても朗らかで温かくて…お会いした瞬間に“大丈夫だな”と直感しました。意見もしっかり伝えてくださるので、信頼できるチームになるなと確信しています。チン監督の演出によって私の演技も変化していくのか、それも楽しみにしています」と、不安はすぐに拭われたよう。

 麻生が今回演じるのは“誰にも属したことがない孤独な女・あやめ”。「あやめは自立した、強い女性。仕事ができる弁護士で、野心も抱いています。でも、凍也と出会ったことによって禁断の沼に堕ち、今まででは考えられない新たな自分と向き合って苦しんでいくキャラクターです。私にとって今までにないチャレンジとなる役柄なので、どんな感じで、どこまで突き進んでいいのか、自分がどんなふうになってしまうのか分からなくて…。楽しみな反面、ちょっと怖いなと感じる部分もあります」と、“激情を秘めた危険な男・凍也”によってどんな側面が引き出されるのか、自身にとっても未知の世界であると話す。

 そんな凍也を「魅力の塊。存在だけで人をひきつける男性」と感じているそうで、「本質的な部分では子どものように純粋で、あやめに対しても正直すぎるぐらい自分の思いを告げてくれます。そんなふうに愛らしくて少年みたいなところがあるのに、冷たい一面も持っていてギャップがある…。あやめ自身、この人にハマってしまっては駄目だと分かっているのに、好きにならずにはいられない。それぐらい魅力のある人ですね」と理解を示す。

 そんな魅力的な男性を演じる塩野とは初共演。初対面は本読みで、「すごく美しい方だなと思って、この人が凍也を演じるんだな、という説得力を感じました。でもチラッと見えた横顔が奇麗過ぎて、まともに顔が見られなくて…。ちらちらと横顔を盗み見ては、“美しい!”って衝撃を受けています(笑)。濃厚なシーンはどうなるのか、まだ想像もできないのですが、美しさが出せればいいなと考えています」と、撮影が控えているチャレンジングなシーンへの意欲を明かす。

 最後に、視聴者へのメッセージを求めると「脚本が本当に面白いので、見て損はありません! 絶対に面白い作品になるなという予感がしていますし、塩野さんをはじめキャストの皆さんが個性的で素晴らしいお芝居をされる方ばかりなので楽しんでいただけると思います」との言葉で締めくくった。

 美しくも危険な男性・凍也に扮(ふん)する塩野は「韓国との共同制作は、僕にとって未知の世界。早い段階で全話のプロットをいただいたのですが、今まで見たことがないほど細かく描写が書き込まれていて、すべてを読み切るのに時間がかかりました」とこれまでのドラマと勝手が違っていたと言う。例えて言うと「日本には“月が奇麗ですね”のように遠回しに意味を表現し、察する文化がありますが、プロットから細部にわたって丁寧に描き込むのは日本とは違う制作スタイルだなと感じ、とてもワクワクしました。その“月が奇麗ですね”のように、僕らは“愛”という感情を言葉で表さずに、行動や描写で伝えようとしますが、この脚本ではストレートに感情をむき出すようなセリフや展開があります」とのこと。「それを韓国式に撮影すると、どういう化学反応が起きるのか…。今から楽しみです」と、これまでに経験したことのない作品作りになることを予感している様子を見せた。

 また、これまでのドラマの現場と大きく異なるのはやはり、言葉や文化の壁。韓国側のスタッフとの言葉の壁を心配していたと言う塩野だが「それを感じさせないくらいにはっきり意見を言ってくださいますし、衣装合わせの際、監督がこだわりやビジョンを共有してくださったので、いい現場になりそうだなと、僕自身もより撮影が楽しみになりました。撮影が進むにつれて、どんどんコミュニケーションが深まっていくだろうなという期待もあります」と、カルチャーギャップはさほど問題にならなそうな現場であることに安堵(あんど)。

 凍也については「まったく計算をしてないのに人をひきつけてしまう、吸引力を持っている人物」と評し、「僕にとってもすごくチャレンジングな役」だと話す。そして、「冷酷さと無邪気さが混在している男ですが、計算はないのでふとした瞬間にそういった魅力を放つように表現していけたらと思っています。作品の世界観に飛び込むつもりで挑みたいです」と新たな境地に気合十分。

 自身が演じる凍也によって運命を翻弄(ほんろう)されるあやめについては「凍也の目線では“自分を見てくれる人”という印象です。凛としてたくましく、仕事に真っすぐ生きてきた女性。そんな彼女の軸がどんどん変わっていく様子は見ごたえがあると思います」とキャラクター像と見どころを語った。あやめを演じる麻生とは「緊張してなかなか目を合わせられない」そうで、「共演の俳優陣が年上、年下にかかわらず骨抜きになってしまうイメージがあります。でもその気持ちが分かるなと、ひしひしと感じています。とてもフラットに接してくださいますし、隣にいて居心地がいいのですてきなチームを作れる予感があります」とその理由を告白。そんな麻生と「2人の場面では、今まで見たことがないような、美しくも“味”のあるやりとりを見せることができたら…。麻生さんと一緒にいいシーンを作り上げていきたいですね」と、初共演の抱負を述べた。

 一流の作品を作り出すことにおいて傑出したノウハウを持つ日韓のスタッフによるタッグでどのような化学反応が起きるのか──。これから始まる新たなるエンターテインメントの開幕に期待が高まる。


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