タン・ジェンツー、「長相思」でのヤン・ズーとの共演は「お笑いコンビみたいでした」2025/02/21

U-NEXTで独占先行配信中の、ヤン・ズー主演のドラマチックラブロマンス「長相思」。相柳(そうりゅう)と防風邶(ぼうふうはい)を演じたタン・ジェンツーが、演じた役柄やヤン・ズーとの撮影エピソードも明かした。
物語の舞台は三つの国が覇権を争い、人間と神族、妖族が入り交じって暮らす世界。国王の娘でありながら流浪の身となった小夭(しょうよう/ヤン・ズー)が、小六(しょうりく)と名乗り別人として生きていく中で4人の男性と出会い、波瀾(はらん)万丈な運命に立ち向かっていく。
――本作の脚本を読んで役に魅力を感じた点は?
「個性的で、緊張感があって難しい役だからこそ、ひかれました」
――演じた相柳と防風邶というキャラクターについて紹介してください。
「2人は全く異なる二つの役柄ですが、実は同一人物です。1人2役のようで、そうではありません。僕が演じる相柳が、防風邶を演じているんです。相柳は冷淡な九頭の蛇妖で防風邶は勝手気ままな良家の放蕩(ほうとう)息子です。防風邶は相柳の化身とも言えます。かつて防風家の子息を救い、その身分を借りて防風邶として生きている。そして防風邶の遺言もかなえてあげました。相柳は人情の機微を味わったことがない妖怪で、残忍な性格ですが、防風邶の立場を得たことで母親の愛情を体験するのです」
――相柳は美しく強く壮絶な役です。演じながら胸を痛めたことは?
「相柳の人生は悲しいものだと思います。大人になる過程もだし、辰栄(しんえい)残党軍の軍師となってからもです。勝つ希望のない残党軍を支えながら意志を貫き続けている相柳という人物は、情熱的で単純で純粋だと思います」
――ご自身と役柄との共通点、また異なる点を教えてください。
「外見と内面の温度差は共通しています。それに相柳が防風邶でもあるように、僕の中にも防風邶がいます。世間への対応はもう1人の自分にやらせるようなね。私的な時間は相柳のように落ち着いていると思います。人から相柳そのものだと言われたこともあります。あんなに冷酷だとは思わないけどね。でも防風邶のようだとも言われるし、両方の要素があるんでしょうね」
――過去に演じた役柄と比べていかがですか?
「全く、外見からして違います。白髪の役も初めてだし、黒髪の防風邶を同時に演じて2役を演じることも、刺激的で面白い経験でした。冷たい顔のままで内面の動きを表すなど、表に出さない表現を要求される点もです。新鮮で難しい役でした」

――ヤン・ズーが演じた小夭に対する相柳の愛情をどう思いますか?
「思いを口には出せずに耐え忍んでいるんです。相柳が妖怪なのは興味深いと思いますね。子どもの頃から愛されたことがないし、愛したこともなく、憎悪や暴力しか知らずに育ったから感情に乏しいんです。でも、小夭に出会ったことで愛を知る。恩人の洪江に命を懸けて報いるように、小夭にもいちずなんです。受けた恩はわずかでも一生をかけて返す。それが相柳の魅力ですね」
――小夭への愛はいつから目覚めたと思いますか?
「その解釈は視聴者の皆さんに委ねます。僕の持論を語るより、自由に想像してほしいので…。相柳がいつ小夭に愛を覚えたのか、相柳の冷たい心が小夭によっていかに温められたのか…。感動的ですよね。冷淡な蛇妖の心が小夭によって感化され、愛を知る過程を思うと、小夭は偉大だし相柳も大したものです」
――冷たく残酷な外見と傷つきやすい内面の落差はどのように演じましたか?
「僕にとってはそこが大きな課題でした。原作のイメージを表現しないといけないですから。冷淡で人情を解さない男だから顔の表情は豊かではないでしょう。美しいが厳格で近寄り難く、ある意味浮世離れした、取り付くしまもない冷酷な将軍。でも役づくりの中では僕のイメージする相柳を表現したいと思いました。僕が思う、内に熱を秘めた相柳を見てほしいですから。冷酷な仮面を通して相柳の内面を透視させたい。そのことは撮影中、常に監督と話し合っていました。氷の塊のような、無表情なだけの人物ではつまらないし、僕が演じることの意味がないと思ったんです。冷ややかさだけではなく、彼の内面的なエネルギーを感じてほしい。冷たいけれど芯まで冷えきってはいない心の動きを感じさせたい。相柳は常に気持ちを表現しています。ただどうすれば思いが伝わるのか、伝え方を知らないだけで半人前なんです」
――ヤン・ズーさんとの共演はいかがでしたか?
「2人とも冗談が好きだから、撮影中はお笑いコンビみたいでした。ヤン・ズーさんはヒロインだから僕たちよりも当然仕事量は多いと思います。出番も多いし重要な場面が多いから。でもいつも明るくて彼女がいると場が楽しい雰囲気になるのが本当にすごいと思いました」
――アクションシーンについてこだわりはありましたか?
「撮影前には武術の経験がなかったので、武術指導の先生と話し合いました。撮影中も立ち回りについてよく相談していました。ダンサーとしての意見は言えますから。平凡な立ち回りにはしたくなくて、常に意見を述べていました。舞うようなイメージがいいなと。相柳の立ち回りは賭けでもありましたが、ドラマを見ると優雅で変化に富んだ場面に仕上がっていました。ダンスのようで、動きに無駄がなく、海底を泳ぐかのように髪の毛の一本一本までが演技をしていました。詩をよむように、絵を描くようにね。立ち回りを通しても相柳を表現したかった。イメージを実現するため表情にも気を配りました」
――撮影が終わった時の心境は?
「放送に1歩近づいたと思いました。撮影期間が長かったから、本当にうれしかったです。寂しさもあるけど見てもらいたかったし、自分も見たかったので」
――最後に、撮影現場でのエピソードを教えてください。
「相柳が牙の義歯を着ける時は少し息がもれるんです。牙が邪魔で話しにくくて。だから、(ヤン・ズーが演じる男性医師の)小六から血をもうらため、首にかみつく場面ではヤン・ズーさんは笑いをこらえてました。息がかかるとくすぐったくて噴き出してしまうんです。セリフを言う時はいつも避けられました(笑)」
【プロフィール】

タン・ジェンツー(檀健次)
1990年10月5日生まれ。中国出身。主な出演作に「夕月花(せきげつか)~三世を駆ける愛~」(2020年)、「猟罪図鑑〜見えない肖像画~」(22年)、「很想很想你(原題)」(23年)などがある。
【コンテンツ情報】

「長相思」(全62話)
U-NEXT
独占先行配信中
DVD-SET1~2&レンタルDVD Vol.1~16 リリース中
DVD-SET3&レンタルDVD Vol.17~24 3月5日リリース
DVD-SET4&レンタルDVD Vol.25~31 4月2日リリース
セルDVD 各17,600円(税抜・16,000円)
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
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