橋本環奈「おむすび」撮影秘話から母親役、管理栄養士の挑戦、今後の見どころまで語る2025/02/03 07:00
NHK総合ほかにて、現在放送中の連続テレビ小説「おむすび」で、主人公・結を演じる橋本環奈。ドラマの前半を振り返りながら、翔也(佐野勇斗/M!LK)との結婚や母親役の難しさ、管理栄養士という新たな夢、そしてドラマ後半の見どころについてじっくりと語ってくれた。
「おむすび」は、食と人情の街、福岡・神戸・大阪を舞台に、日本の朝に元気と笑顔を届けるオリジナル作品である“朝ドラ”第111作。平成時代のギャル・米田結(橋本)が人々の健康を支える栄養士となり、現代人が抱える問題を、食の知識とコミュニケーション能力で解決しながら、目には見えない大切なものを次々と結んでいく“平成青春グラフィティ”だ。「正直不動産」シリーズ(NHK総合ほか)などを手掛けた根本ノンジさんが脚本を担当している。
――物語前半を振り返って、特に印象に残っていることはありますか?
「米田家のシーンでは、有起哉さん(北村有起哉)、久美子さん(麻生久美子)、里依紗さん(仲里依紗)と、本当の家族みたいに撮影ギリギリまでずっとしゃべっているんですよ(笑)。久美子さんは、もう“良いお母さん”過ぎて、一緒にいると自分が子どもに戻ったような気持ちになるし、里依紗さんは本当に楽しい方。有起哉さんも、普段は明るくて、みんなの輪を取り持ってしゃべってくださるので、撮影が忙しくて大変な時でも、米田家のみんなの顔を見るとほっとするし、安心感がありますね」
──本当の家族のようなすごく温かい現場なんですね。
「そうなんです! 栄養学校編も楽しくて、笑いをこらえるのに必死でした。モリモリ(森川学)は小手(伸也)さんご自身のかわいさがすごく出ていて、小手さんの芝居って、離れ過ぎず、近づき過ぎない距離感が絶妙なんです。感動的なシーンでも面白さに振り切れるのがすごいなと思いました。モリモリ、サッチン(矢吹沙智役・山本舞香)、カスミン(湯上佳純役・平祐奈)、そして結のJ班4人のバランスもすごく良かったですね」
──星河電器の社員食堂メンバーとのシーンも印象的でしたが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
「すごく良いチームでした! 立川さん(三宅弘城)は最初ツンケンしていたけど、実際はずっとサウナの話をしていました(笑)。あと、原口さん役の萩原利久さんは、10代の頃からの大親友で、プライベートでも頻繁に会うので、共演できて本当にうれしかったですね。原口さんと結がタッグを組んで社食を変えていくシーンは、すごくコンビ感が出しやすかったです」
──翔也への逆プロポーズの場面は、特に感情があふれていた印象がありますが、どのような気持ちで臨まれましたか?
「逆プロポーズは、結の人生を大きく変えるシーンなので、大切に演じたいと思いました。結と翔也だからこそ成立する関係性を、ちゃんと伝えたくて。監督の野田(雄介)さんとも、かなり話し合いましたね。歩ほどではないにしろ、結も自由奔放に好きなことをやれていた中で翔也を気遣えていなかったと気付き、一歩大人になるのが逆プロポーズのシーン。実は段取りの時点ですごく泣いてしまって、『やばい!』って思ったんです(笑)。感情が高ぶり過ぎて、本番前は少し静かにしていたら、はやちゃん(佐野)に“いつもと違う”と思われていたみたいです(笑)。本番では、翔也の覚悟を感じる目を見て、すごくうるっときました」
──結と翔也は、夫婦になっても関係性が変わらないですよね。そこは意識されましたか?
「そうですね。夫婦になったからといって、翔也と結の関係性が変わるわけではなくて、糸島の港で“カッパ”と呼び合っていた頃から何も変わらない、というのを体現したいなと思っています。はやちゃんは本当に翔也そのものなので、一緒にいると私も自然と結になれて、すごくやりやすいですね」
──佐野さんとは、普段から息がぴったりなんですね!
「忙しいのに誰に対しても礼儀を欠かさず、空気を和ませられるってすごいですよね。でも、本人は“俺は普通だ”と言い切るんです(笑)。ド天然なのを自覚してほしいですね(笑)」
──母親役を演じる上で、難しさを感じたことはありますか?
「すごく新鮮でしたね! 特に、7、8歳の花を演じる宮崎莉里沙ちゃんとは、以前姉妹役で共演したことがあったので、今回は“親子!?”と驚きました(笑)」
──お母さんとしての立ち居振る舞いで、心がけたことはありますか?
「最初は、“母親らしい立ち回りをしないと、親子に見えないんじゃないか”って不安もありました。でも、莉里沙ちゃんが現場で私たちを“ママ”“パパ”と呼んでくれて、本当にありがたかったですね。演じる上では『自分より子ども優先』ということを念頭に置いて、どんなシーンでも心の中で花を思うようにしています。そうすることで無意識に行動に出ることがあるかもしれないと思っています」
──結が管理栄養士を目指すようになったきっかけについて、どう思われましたか?
「つわりでしんどい時に、“何だったら食べられる?”と寄り添ってくれた西条さん(藤原紀香)のおかげで、結も“いろんな人の役に立ちたい”と考えるようになります。私は実際に管理栄養士さんにお世話になった経験がないのですが、西条さんのような方が病室にいてくれたら、すごく心強いですよね」
──西条さんのキャラクターもすごく魅力的でしたね。
「結の心を開いてくれるけれど、土足でズカズカと上がってくる感じではない、西条さんのそのあんばいは紀香さんにしか出せない部分。この人だったら心を許しても大丈夫だと、自然に思わせてくれるのがすごいです。紀香さんとは初共演で圧倒され、結と同じように私も気持ちを明るくしてもらったような感覚です」
──では、ドラマ後半の見どころについて教えてください。
「結は管理栄養士として患者さんに寄り添っていきます。管理栄養士は患者さんを指導する立場ですが、上から目線ではなく患者さんと同じ目線に立って寄り添うことが大事だと西条さんから学んだので、今までギャルや書道などいろんなことをやってきた結ちゃんだからこその管理栄養士像として説得力を持たせられるように演じていきたいです」
──あらためて「おむすび」という作品の魅力はどこにあるとお考えですか?
「偉大な何かを成し遂げた人の話ではないけれど誰もが誰かの人生に絶対に作用していて、1人では生きていけないんだと伝えてくれる作品。結だけがみんなに影響を与えるのではなく、お母さんやお父さん、全員にバックボーンがあって全員が作用し合うところがすごくすてきで、それぞれ世界が枝分かれしつつも一つの木としてつながっているのが魅力です。日常のささいな幸せを逃がしたくない、こぼしたくないという思いが伝わってくる根本ノンジさんの脚本が、私は大好きで、『すてきだな』と思う言葉もたくさんあるので、どうぞ最後までご覧ください。個性豊かなキャラクターも登場しますのでお楽しみに!」
【番組情報】
連続テレビ小説「おむすび」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45ほか
文/TVガイドWeb編集部
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