「リラの花咲くけものみち」主演・山田杏奈が動物たちとの撮影エピソード語る2025/02/01 10:00

　2月1日から3回にわたって放送されるドラマ「リラの花咲くけものみち」（NHK総合）。藤岡陽子さんの同名小説を原作に描かれる本作は、北海道で寮生活をしながら獣医学を学ぶ岸本聡里（山田杏奈）が主人公。祖母の牛久チドリ（風吹ジュン）に引き取られるまで引きこもりだった少女の聡里が、北海道の大自然を舞台に「いのち」と向き合い獣医師を目指す、不器用でいとおしい青春物語だ。

　今回は、主演を務める山田さんにインタビュー。演じる聡里の役作りについてや動物たちとの撮影の思い出を聞いた。

――まず、聡里を演じる上で心がけていたことを教えてください。

「聡里は学校に通っていなかった時期があるのですが、すごく真面目で、生き物に対して愛情があふれている子。温かいおばあちゃん（牛久）に育てられて、自分の生き方を模索している途中なんです。学校での生活や人々との出会いや別れを通じて、聡里という人物の成長をお見せできたらいいなと思っています」

――本作は、北海道・江別市の大学で、実際に獣医師を目指す学生の方々とも撮影されたということ。皆さんの印象はいかがでしたか？

「優しい方が多いなというのが一番の印象でした。実際に動物と触れ合うシーンでは、学生さんに協力していただいて、皆さんの生活についてお聞きしながら撮影をしていたんです。皆さん共通して、動物への愛情が深いなとすごく感じました。印象に残っているのは、羊が鳴いた時に『メェじゃないよ～』と話しかけていたこと。愛情を感じましたし、動物たちとの触れ合い方を見て学ばせていただいたことも多かったです」

――撮影を経て、山田さんご自身は動物への向き合い方は変わりましたか？

「このドラマ全体を通しても描かれているのですが、奇麗事だけでは済まない部分があるのだなと感じました。実家に私が12歳の時から飼っている犬がいるので、ペットとしての動物との接し方は分かっているつもりだったのですが、食用に育てられている動物もいるんですよね。そういう動物たちがどういう愛情のもとで育てられているのか、育てている人たちの思いはどうなのかという部分を、改めて考える機会になりました」

――山田さんは「ゴールデンカムイ」シリーズ出演時にも北海道を訪れていましたが、北海道という土地はご自身にとってどういう場所になりましたか？

「ここ数年ご縁があって、新千歳空港の中もだいぶ網羅してきました（笑）。私は寒いのが比較的好きなので過ごしやすいですし、ご飯もお酒もとってもおいしくてすごくいい場所だなと思います。空気の澄んだ感じや、土地の広大さを見ると『帰って来た！』という気分になりますし、リラックスできる場所です」

――撮影中、動物たちにキュンとしたエピソードがあれば教えてください。

「子豚を抱っこするシーンがあったのですが、実際に大学で教えている先生に『子豚の耳のところを人間の心臓の位置にくるように抱っこしてあげると、心臓の音を聞いて安心するんだよ』と教えていただいて。なんてかわいいんだろうと思いました」

――同級生の梶田綾華を演じた當真あみさん、久保残雪役の萩原利久さんとの共演はいかがでしたか？

「あみちゃんはひそかに『かわいいな』と思っていたので、今回ご一緒できて本当にうれしかったです。演じる綾華は、はきはきと物事を言い、聡里のことを巻き込んで動いていくお姉さんのような存在。実際はあみちゃんの方が年下なのですが、しっかりと演じてくださったおかげで聡里と綾華の関係性を築いていくことができました。萩原さんとは、初めて一緒にお芝居したのはお互い10代の頃だったかな。困ったことがあったら何でも話せるので、安心感があります。すごくすてきな残雪を萩原さんが描いてくださって、掛け合いのシーンも安心して楽しめました。久しぶりにご一緒できて良かったです」