【トピックス】20周年を迎えた「M-1グランプリ2024」を各世代はどう見たのか?2025/01/10 19:30
今回のトピックス
圧勝の「M-1グランプリ2024」をカテゴリー別に詳細分析
12月16日~22日の1週間、リアルタイム視聴では2位以下を大きく引き離して圧勝し、録画視聴でもドラマの最終回に混ざって11位と健闘した「M-1グランプリ2024」。今や年末恒例の人気プログラムとしてすっかり定着し、今回は審査員の人選にも興味が集まるなど、その動向は国民的な関心事となっている。実際、ここから大きく羽ばたいて、バラエティーの常連になっていった芸人は数知れないわけで、大きな注目にもうなけずる。
そこで今回は「M-1グランプリ」の見られ方のさらなる詳細分析を試みる。まずは放送当日、12月22日のリアルタイム視聴+録画視聴の総合ベスト15(全世代・性別対象)を見てみよう。
■12月22日 番組ランキング[リアルタイム+録画視聴] ベスト15
順位 | 番組タイトル | 放送局 | ポイント (%) |
---|---|---|---|
1 | M-1グランプリ2024 | テレビ朝日 | 100.0 |
2 | 日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」最終回2時間スペシャル | TBS | 64.4 |
3 | 世界の果てまでイッテQ! イッテQメンバーの爆笑映像を大公開SP | 日本テレビ | 53.3 |
4 | シューイチ ふるさと納税㊙攻略法/新橋に縦型横丁誕生 | 日本テレビ | 47.4 |
5 | 真相報道バンキシャ! 逮捕までの男の行動は…中学生殺傷事件 | 日本テレビ | 44.8 |
6 | ザ!鉄腕!DASH!! うまい食材で巨大鍋!47都道府県食材アワード2024 | 日本テレビ | 41.0 |
7 | サザエさん「ワカメのトリセツ/話を聞かない夫婦 ほか」 | フジテレビ | 40.9 |
8 | 有働Times | テレビ朝日 | 39.6 |
9 | サンデーモーニング 裏金議員が新証言/103万の壁/日産ホンダ統合へ | TBS | 38.5 |
10 | 笑点 ナイツが爆笑漫才で今年1年を振り返る! | 日本テレビ | 35.2 |
11 | M-1グランプリ2024 敗者復活戦 | テレビ朝日 | 34.1 |
12 | ちびまる子ちゃん「なんでも包みたい/ブロッコリーでクリスマスツリー?」 | フジテレビ | 33.4 |
13 | この歌詞が刺さったグッとフレーズ! 2024年を支えた&クリスマスの名歌詞59連発 | TBS | 33.2 |
14 | スクール革命! 知っておきたい今年の顔! | 日本テレビ | 33.2 |
15 | 一茂×かまいたち ゲンバ | 日本テレビ | 32.0 |
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「M-1グランプリ2024」は圧倒的なポイントでトップとなっているものの、実は裏番組も結構上位にランクインしている。「M-1」は午後6:30~10:10と3時間40分にわたって放送されていて、一部でも時間が重なっている番組は2位の「海に眠るダイヤモンド」を筆頭に、3位「世界の果てまでイッテQ!」、5位「真相報道バンキシャ」、6位「ザ!鉄腕!DASH!!」など、ベスト15内に6番組がランクインしている。人気番組がひしめく時間帯でこれだけの強さを発揮している「M-1」の強さの証明ともいえる。
それでは、各性別・年齢層別での見られ方はどう違うのか。各カテゴリー別のベスト5を見ていただこう。
49歳以下では「M-1グランプリ」が圧勝。特に男性20~34歳のM1層では、事前の「敗者復活戦」と連覇を達成した令和ロマンが生出演した「有働TIMES」がベスト3を独占し、まさに“M-1三昧”の夜だったことがうかがえる。その一方で「世界の果てまでイッテQ!」が各世代で上位に食い込んでいて、リアルタイムで譲ってもタイムシフトで見てもらえているという余裕と貫録を感じさせる。
だが、50歳以降になると様相が変わる。M3層(50~64歳・男性)ではかろうじて首位を守ったが、F3層(50~64歳・女性)では2位、M4・F4層(65歳以上・男女)ではベスト5にすら入っていない。というか「笑点」にすら負けている(ちなみにこの日の演芸ゲストはナイツだった)。代わって「海に眠るダイヤモンド」の最終回が大きな存在感を見せている。「真相報道バンキシャ!」や「NHKニュース7」など、録画視聴ではほぼ見られない番組が上位に来ていることから、リアルタイムでも「M-1」は選ばれていないと思われる(むしろ「ポツンと一軒家」の休止を嘆いていた人も多かったかもしれない)。
今の60代は「M-1グランプリ」の初期にはまだ40代で「M-1」を知らないということはないだろうから、こうした今のお笑いについていけない、興味がないというのが本音だろう。真の国民的番組となるにはこのあたりが課題となるのかもしれない。あと10年経ったら、景色は変わるだろうか。
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文/武内朗(たけうちあきら)
TVアナリスト。東京ニュース通信社にて「TVガイド」「TV Bros.」編集長ほかを歴任。TVガイドアーカイブチーム代表。好きな言葉は博覧強記。3大フェイバリットコンテンツは、ビートルズ・ナイアガラ・魔法少女まどか☆マギカ。
【ランキングデータについて】
ランキングデータは、関東142万台(公開日現在)を超えるREGZAの視聴データを基に、テレビの利用状況(家族での視聴や個人の視聴など)やユーザーの性別・年齢などの属性に、政府統計による世代別人口やテレビ保有率を加味した番組ごとの「推計視聴人数」を算出し、TVガイドWebが独自にランキング化したものです。
※各ランキングデータは、地上波放送番組とBS放送番組を合わせて集計したものです。
※ランキング集計期間には、集計日当日の翌日AM5:00までの番組を含みます。
※録画視聴は、放送日当日を含めた7日間のうちに再生視聴されたデータです。
※数値は1位を100とした場合の比率となります。
■テレビ視聴ランキング
・リアルタイム視聴ランキングベスト20 → 放送時刻に視聴した推計視聴人数が多い番組の上位20位分を掲載。
・録画再視聴ランキングベスト20 → 録画された番組を視聴した推計視聴人数が多い番組の上位20位分を掲載。
■ドラマ&バラエティー視聴ランキング
・ドラマ番組ベスト20(リアルタイム視聴+録画視聴の合算)
・バラエティー番組ベスト20(リアルタイム視聴+録画視聴の合算)
※「リアルタイム視聴」と「録画視聴」を合わせた、合計推計視聴人数の多い番組をジャンル別に20位分を掲載。 多様な視聴形態を加味したうえで、本当に多くの人に見られている番組が分かるランキング。
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出典元:TVS REGZA株式会社 テレビ視聴データ“TimeOn Analytics”
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