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「アリスさんちの囲炉裏端」佐藤瑠雅、馬場ふみかへの敬意明かす「刺激を受けました」2025/01/07

　2020年11月号から23年4月号まで「ウルトラジャンプ」で連載、単行本として全4巻刊行された「アリスさんちの囲炉裏端」を実写化した本作が、BS-TBSほかで1月7日に放送スタート。囲炉裏（いろり）がつなぐピュアな年の差恋愛、癒やしとおいしさがたっぷり詰まったグルメドラマとなっている。

　そんな本作で、主人公・水瀬アリス（馬場ふみか）の幼なじみ・森山晴海を演じる佐藤瑠雅さんにインタビュー。本作の見どころはもちろん、晴海の役どころやアリスとの関係性に、京都・綾部市で行われた撮影の思い出などを聞いた。さらには昨年の振り返り、今年の抱負なども…。

――まず、最初に本作に印象感じた印象や出演決定時の心境はいかがでしたか？

「すごく温かい作品だなと思いました。そして、主人公のアリスさんは理想のお姉さん像みたいなものが体現されていて、魅力的なキャラクターだなと。男性人気が高いのもうなずけますね。ただ、僕自身異性と恋愛する作品が初めてだったので、当初はそこに対する緊張感があって。また晴海が高校生なので、『僕23歳だけど大丈夫かな…』という不安もありつつ臨ませていただきました」

――いざ出来上がった第1話を見て、どう感じられましたか？

「光の使い方や画面の色の温かさがすごく印象的だなと思いました。また、篠原（哲雄）監督による映画ふうのカット割りの効果もあり、ゆっくりと時間が流れるさまを感じられるのもすてきだなと。なにより、僕が初めて完パケを見たのが午後10時ぐらいだったのですが、もう本当におなかがすいて（笑）。いい意味で見る時間を間違えたなと、飯テロだなと思いました。そういう意味では、皆さんにも心して見ていただきたいです（笑）」

――今回、高校生役を演じるにあたって不安も感じたということですが、演じる中で意識したことはありますか？

「僕自身が経験してきた高校時代、これまで見てきた高校生たちの姿を晴海に落とし込んでいきました。不安もありましたが、今となっては皆さんが思い描く“田舎の高校生”になれているのではないかなと思います。ただ、メークや衣装に助けられた部分も多く、スタッフの皆さんには本当に感謝しています」

――そんな晴海の「こんなところを見てほしい！」というポイントは？

「僕が演じるからこその晴海という部分はもちろん、リアル高校生である角心菜さん（秋山ほのか役）、南琴奈さん（猫沢あかり役）との絡みも楽しみにしていただきたいです。また、個人的には祖父（晴信）役である加藤雅也さんとのシーンも印象に残っていて。おじいちゃんが晴海とアリスさんの関係性をイジるなど、クスっと笑えるシーンも登場します」

――晴海はアリスに恋心を抱く役どころですが、佐藤さんから見たアリスの魅力は？

「アリスさんはすごく温かい人で、実際にこんな人がいたら…と想像してしまうような魅力がありますよね。また、原作ファンの方もドラマを見てくださると思うのですが、原作のアリスさんとはまた違った、馬場さんだからこそ描けるアリスさんになっていて。僕は原作のアリスさんも、そして馬場さんが演じるアリスさんも大好きです」

――異性との胸キュンシーンは本作が初めてということですが、事前に用意したことなどはありますか？

「現場に入る前に恋愛ドラマをたくさん見ました。セリフの間合いだったり、ドキドキするシーンをどう撮っているのだろうとじっくり見てみたり。あとは現場に入って、アリスさんとのやりとりの中で生まれるものを大切にしていたのと、監督陣とディスカッションして作り上げていった感じです。胸キュンシーンに関しては事前にそこまで準備していったわけではないのですが、逆にそれで良かったなと思っています」

――徐々に近づいていくアリスと晴海の距離感も見どころですね。

「そうですね。アリスさんと出会った頃の晴海は6歳で、近所にいる大好きなお姉さんという感覚だったと思うんです。それが高校生になって再会し、日々を共に過ごしていく中で意識し始め、恋心が芽吹いて。そして、アリスさんにとっても『6歳だった子がこんなに大きくなって』とセリフにあるように、子どもだと思っていた晴海が徐々に大人っぽく、背中が大きく見えていくのかなと思います。そんな2人のやりとりが今後につながっていくところもあるので、それも見どころですね」

――アリスを演じる馬場さんとは今回が初共演となります。佐藤さんにとっては「仮面ライダー」の先輩でもありますが、共演されてみて印象はいかがでしたか？

「馬場さんは大先輩で、『仮面ライダー』の現場での懐かしいお話などもしていただきました。いつも現場を引っ張ってくださって、“姉御”というイメージが強いです。僕も昨年ドラマでダブル主演をやらせていただいたのですが、僕にはまだ出せないオーラを出されていて、もっと頑張らないといけないなと。座長の在り方みたいなものを見せていただいて、すごく刺激になりました。馬場さんだけでなく、雅也さんや片山（萌美／月野誠役）さんもそうで、ベテランの方々の背中から感じるものがたくさんありましたね」

――本作は京都・綾部市で撮影が行われたということですが、現地の雰囲気はいかがでしたか？

「現地の皆さんが本当に温かく迎えてくださったんです。 高い頻度でケータリングを用意していただいたり、すごくありがたい環境でした。あとは、鹿がたくさんいましたね。コンビニより鹿の方が多いんです！（笑）　それぐらい自然にあふれている素晴らしい場所でした」

――佐藤さんご自身は、アリスのように田舎の古民家で一人暮らしができるタイプですか？

「アリスさんのような暮らしをして、と言われたらちょっと難しいですね。そういう知識がないので…。ただ僕、育ったのは千葉なのですが生まれは岩手で、3歳くらいまでおばあちゃんの家で暮らしていたので勝手は分かるといいますか。その時のことを思い出しつつ、協力してくれる仲間や家族がいたらたぶん大丈夫だと思います」

――劇中にはおいしそうな料理がたくさん登場しますが、特においしかったメニューを挙げていただくと？

「圧倒的にジビエ料理です。これまでジビエ料理をあまり食べたことがなかったのですが、イノシシのおいしさにびっくりしました。ケータリングでいただいたシカ肉のカレーもおいしくて、東京に帰って来てすぐにジビエが近所に売っているか調べたくらい。すっかりジビエ料理にハマってしまいました」

――料理のシーンも見どころの一つですが、佐藤さんご自身の得意料理は？

「割と何でも作るのですが、中でもカレーは得意だと思っています。まだスパイスから作ったことはないのですが、こだわりは市販されているルーを2～3種類混ぜるのと、蜂蜜を入れること。友人に作ってあげたことがあるのですが、『うまいうまい』と食べてくれました。あと、最近はペペロンチーノを作ったり…。当たり前かもしれないのですが、チューブではなく、生のニンニクを使うとすごく香りが立つんですよ。自分なりにいろいろアレンジして料理を楽しんでいます」

――新年を迎えましたが、24年は佐藤さんにとってどんな1年でしたか？

「グループ（BLD）や音楽活動を始めたのも24年で、いろいろなことに挑戦できた年でした。ただ、体調があまり優れない時期もあったので、今年は体調に気を付けたいなと。体調管理をしっかりして、常に最善の状態で臨めるように心がけたいです」

――24年はドラマ「彼のいる生活」（TOKYO MXほか）で坂井翔さんとダブル主演を務めて話題に。先月も一緒にイベントを開催されていましたよね。

「はい、今も連絡を取り合っています。それに、お仕事で東京に来るたびに『瑠雅、今日泊めて～』と連絡をしてくるんですよ（笑）。もう撮影から1年ぐらいたちますが、イベントを一緒にやったのもそうですし、公私ともに仲良くさせてもらっています」

――それでは、25年の目標を教えてください。

「昨年は『いろいろなことに挑戦したい』という目標を掲げ、自分なりにそれをかなえることができたと思っています。今年もいま挑戦していることを継続し、求めていただいたことに対して120％で返せる実力を付けたいです。俳優としては、今まで演じたことがないような役をやってみたいという思いももちろんありますが、まずはいただいた役を全力で演じることを大切にできたらと。音楽に関しては、まだまだ作りたい楽曲がたくさんあるので、皆さんにどんどん新曲をお届けしたいです。今年も佐藤瑠雅のいろいろな面を皆さんに見せていけたらと思います」

――最後に本作の見どころのアピールをお願いいたします。

「晴海を見ていただきたいのはもちろんなのですが、個性豊かな他の登場人物たちとどう交わっていくのか、という部分も楽しんでいただきたいです。そして、時間がゆっくり進んでいく中で、おいしいご飯を食べ、人とつながっていく、そんなストーリーを堪能していただけたらうれしいなと。 最近はサスペンスなどが多く放送されていて、僕も好きでよく見るのですが、そんな今だからこそぴったりな癒やされるドラマで、幅広い世代の方に届いたらいいなと思います」

取材・文／片岡聡恵

キーワード

• # アリスさんちの囲炉裏端
• # 佐藤瑠雅
• # 馬場ふみか

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