「アリスさんちの囲炉裏端」制作発表で馬場ふみか、佐藤瑠雅らが囲炉裏での撮影秘話を明かす2025/01/06
BS-TBSほかにて1月7日より放送スタートする、連続ドラマ「アリスさんちの囲炉裏端」（火曜午後9：00ほか）の制作発表イベントが開催され、主演の馬場ふみかと、メインキャストの佐藤瑠雅、加藤雅也が登壇した。約1カ月の京都府綾部市での撮影を振り返りながら、現場でのエピソードから作品の見どころなどを語った。
2020年11月号から23年4月号まで「ウルトラジャンプ」（集英社）で連載され、単行本として全4巻刊行されたキナミブンタ氏の「アリスさんちの囲炉裏端」（集英社ヤングジャンプコミックス・ウルトラ刊）が実写化。囲炉裏（いろり）がつなぐピュアな年の差恋愛、癒やしとおいしさがたっぷり詰まったグルメドラマとなっている。
最初に、登壇した3人が一言ずつあいさつしていく。主人公の水瀬アリスを演じる馬場は「本日はお集まりいただきありがとうございます。明日、7日から放送になるということで、皆さんに今日はたくさん作品のお話をできたらいいなと思っております」とコメント。続けてアリスの幼なじみ・森山晴海役の佐藤が「明けましておめでとうございます。今日、久しぶりの雨が降って、ちょっと嫌だなという気持ちでここに来ました。よろしくお願いします」と憂鬱（ゆううつ）そうに話すと、笑いが起こった。そして、晴海の祖父・晴信役を担う加藤が、「もうそろそろおじいさんの役という…。今回は春爺役をやらせていただいております。60代になって、じいさんになって70代になる前に、じいさん像を完成させようと思いながら日々作っておりますが、その第一歩となる作品がこういう形になってうれしいなと思います。いろいろなお話ができればと思います」と話した。
続けて、それぞれが演じた役についてトークしていく。10年ぶりに東京から地元に帰り、祖母が住んでいた囲炉裏つきの古民家に暮らしはじめるアリス役について馬場は「いわゆる年上のお姉さんみたいな役柄を演じたことがあまりなくて、そこもすごく新鮮でした。ただ、晴海が高校生なので、お姉さんというのを気張ってやらなくてもお姉さんには見えるかなと個人的には思っていて、なるべくお姉さんというのを考えずに演じることを心がけました。アリスさんは、いわゆる田舎暮らしの一つ一つを楽しんでいる姿がすごく魅力的だなと私は思っているので、そこを自分自身も楽しみながら演じることができたかなと思っております」と振り返った。
アリスと久しぶりの再会にドキドキしていたところから始まる、高校生の晴海役で出演した佐藤は、「まずは高校生を演じるということで、自分は23歳なのでどうやって高校生を出そうかなと。映像に映し出された時に高校生に見えるかどうかというのがすごいプレッシャーではあったので、そういったところを監督だったり、スタイリストさんやメークさんといろいろ考えながら試行錯誤して森山晴美を作り上げていった印象があります。リアルの高校生と並んだ時が一番きつかったです」と言って苦笑した。
アリスや晴海を見守っている存在の晴信役で登場する加藤にマイクが渡ると「なぜ、祖父が孫たちを育てるのかよく分からない。そんな不思議な関係がありますが、おそらく僕が思うには、晴信には昔憧れたお姉さん的な存在の人がいたんだけど、内気でその人に言えなかったことを後悔していて、晴海の気持ちはよく理解しているので、頑張ってアリスのところに行けとちょっかいだしながら、そういうシチュエーションをうまく作っているおせっかいな人なんです。そういう感じで、くすっとドラマの中で笑いを提供できたらいいなという存在としてやらせていただきました。ただおせっかいなおじいさんだとちょっとうざいので、そういうバックグラウンドを作って『行け！』『頑張れ！』みたいな感じです」と説明した。
ドラマでは、囲炉裏でさまざまな料理を作るシーンがあり、印象的な料理について話が及ぶと、馬場は「大変でした…。キッチンでお料理のシーンを撮るのとは違って、実際に囲炉裏で本当に撮影しているんですけれども、煙もすごいし灰も舞うし。かなり低いので腰が痛くなったりしながら…。ただ、囲炉裏で作るからこそ、おいしくいただけるようなお料理をたくさんアリスさんが作っていて、囲炉裏で作る炭の香りが移ったお肉とかは、実際に自分たちが撮影中、おいしくいただきましたし、囲炉裏が中心になっているドラマでもので、苦労しながらも頑張って楽しく撮影できたかなと思います」と、苦労があったことを明かした。
佐藤も囲炉裏でのシーンについて「作業自体は、ほとんどアリスさんが毎回やっていて、僕は隣で見ていただけなんですけど、囲炉裏があるお部屋の縁側が吹き抜けになっていまして、火をたくと煙がアリスさんが座っているところに行くんですよ。それを僕は横の席で見ててきつそうだなっていうのを心の中で思っていました」と打ち明けると、馬場は「悲しくないのに涙が出て、煙が目にしみる感じでしたがなんとか乗り越えました！」と明るく答えた。
そのシーンにいなかったという加藤だが実は見ていたようで「囲炉裏で焼いたものとか、普通よりおいしかったりするし、レストランで食べるのもいいけど田舎で囲炉裏の周りで食べると、シチュエーションが違うと、仮に同じものを食べていたとしてもすごくおいしく感じたりする。このドラマにはそういう要素があるんじゃないかな。新しい形のものを見つけ出すことで楽しみが生まれるので、このドラマはやっていて楽しいなと僕は感じています。都会で生きているといろいろなことが便利だけども、キッチンで煙があんなに出ることはないわけで、改めて恵まれすぎているかなと思いながら、恵まれていない状況の方が楽しかったなというのは、今回の撮影で感じました」と思いを語った。
次に綾部市での撮影を振り返る3人。「自然の美しさも存分に映像に現れていると思いますし、たくさんの動物が撮影中も移動中も見ることができました。移動中に車の前を鹿が通り過ぎたりするんですけどもそういったところも楽しみながら撮影できました」（馬場）、「地方に長期滞在をして撮影するのが初めてだったので、緊張しましたしワクワクもあったのですが、綾部市の皆さんがいろいろな面で協力してくださって、ケータリングをたくさんいただいたり、市長さんが現場に挨拶しに来てくださったり、たくさんの方々が関わってくださった作品だなと、しみじみに撮影期間にも思っていたので、僕もすごく楽しくて貴重な経験をさせていただきました」（佐藤）、「電信柱が見えない場所もあったりして、こういう経験をして自分たちがどれだけ便利に過ごしているのか、不便を知って便利を知るというか、いい経験でした。あと、自分が年を取ったからなのかもしれないけどああいうところに行くことがいいなと思うようになって、ふとそういうことを思わせてくれる景色がそこにあって、また行きたいなとは思っています」（加藤）と、それぞれエピソードを語った。
新年を迎え、2025年の抱負をそれぞれが発表するコーナーに移り、馬場は「健康」、佐藤は「挑」、加藤は「challenge」と描いた色紙を掲げ、それぞれが理由を説明していった。
最後に、座長を務める馬場が視聴者に向けて「明日から放送が始まりますけれども、『アリスさんちの囲炉裏端』は大変穏やかでほのぼのとした、温かい作品になっています。囲炉裏を囲む人々のすてきな人間関係も合わせて楽しんでいただけたらいいなと思います。ぜひ見てください」とコメント。佐藤も「この作品はとても温かいものになっています。最近の作品は、結構殺伐としたイメージが僕はあるので、こういった世の中に温かい作品が求められていて、それがこういう作品なんじゃないのかなというのを思わせてくれると思うので、いろいろな方々に見ていただきたいです」とアピールした。
加藤が続けて「ほっこりする感じのこういうドラマを見て、優しい気持ちになっていただければいいな。というのも、12歳くらいの年が離れているという設定で、しかも高校生とちょっと年上のお姉さんとの小さな恋のメロディーみたいなものは、最終回までどういうふうな方向にいくのかというのを楽しんでいただければ。ちょっと変わった恋愛模様もありますが、すごくすてきな感じだと思います」とメッセージを寄せて、会見は終了した。
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