令和ロマンが前人未到の2連覇達成! 「M-1グランプリ2024」リポート2024/12/23
12月22日に開催された「M-1グランプリ2024」で、令和ロマン(髙比良くるま、松井ケムリ)が史上初の2年連続優勝を果たし、記念すべき第20代M-1王者の座に輝いた。
昨年、プレッシャーの大きいトップバッターでのネタ披露だったにもかかわらず、結成からわずか6年にして優勝に輝いた令和ロマン。あれから1年、若手らしからぬ落ち着きと周囲に流されない芯の強さを武器に、着実にキャリアを重ね、今年も決勝の舞台に勝ち上がってきた。今年は過去最多1万330組がエントリーし、決勝には、令和ロマンのほか、真空ジェシカ(ガク、川北茂澄)、トム・ブラウン(布川ひろき、みちお)、ヤーレンズ(楢原真樹、出井隼之介)、エバース(佐々木隆史、町田和樹)、ダイタク(吉本大、吉本拓)、ママタルト(檜原洋平、大鶴肥満)、バッテリィズ(エース、寺家)、ジョックロック(福本ユウショウ、ゆうじろー)、そして敗者復活戦からマユリカ(中谷、阪本)が進出した。
司会はおなじみ今田耕司と上戸彩。番組冒頭には初代大会委員長・島田紳助からの「いつまでもM-1が夢の入り口でありますように」というメッセージが映し出され、今田と上戸は「深かったですね」と感激。そして、今年の審査員を務めるのは9人のレジェンド漫才師たち。初めてM-1の審査員を務める柴田英嗣(アンタッチャブル)は「人生賭けたネタ楽しみにしてます」とコメント。
「M-1に人生救ってもらったので一生懸命審査します」と自身の経験から真摯(しんし)な審査を誓ったのは若林正恭(オードリー)。マユリカが会場に到着すると、2008年に同じく敗者復活戦から勝ち上がった若林は当時を思い返し「(相方の)春日がゆっくり歩いて大変だったので速やかに移動したほうがいいと思います」とアドバイスを送った。
そして出場順は、今年も笑神籤(えみくじ)で決定。最初の笑神籤プレゼンターは、パリ五輪で柔道日本代表を務めた阿部一二三選手。五輪2大会連続金メダルを獲得しているだけに「2連覇を見てみたい」と令和ロマンに期待を寄せると、引いたのはまさかの令和ロマン。これにはスタジオのみならずファイナリストたちも騒然。まさかの2年連続トップバッターとなった髙比良と松井は、審査員全員90点越えの850点という高得点をたたき出す。山内健司(かまいたち)は、「2年連続トップで全員が安心して漫才を見られる空気に持っていくのがえげつない」と驚愕(きょうがく)し、若林は「技術もすごいし感情が伝わってくる、素晴らしい漫才。初審査で大変なことになりました」とうなる。
続く2組目は昨年1票差で準優勝に終わったヤーレンズ。高速の漫才コントで笑いを量産すると、またも審査員全員90点超えながら合計は825点と令和ロマンに及ばず。4年連続決勝進出の真空ジェシカは、川北の攻めたボケとガクの絶妙なツッコミをさらに進化させたネタで、「全部が強烈な右ストレート」(山内)、「見るたびにうまくなってる。技術がすごい」(博多華丸・大吉/博多大吉)と審査員からの賞賛が続き、849点を獲得。令和ロマンに1点差で迫った。
ここから笑神籤を引くのはパリ五輪卓球女子シングルスで銅メダルを獲得した早田ひな選手。4組目となったマユリカは同窓会をテーマにネタを披露するも、820点と残念ながらここで敗退。続くダイタクはラストイヤーにして初の決勝進出。双子というキャラクターをフルに生かしたたネタで勝負をかけるも、こちらも820点で敗退となった。6組目は結成2年にして初の決勝進出を果たしたジョックロック。ゆうじろーのポップなボケとかつてない福本の叫びツッコミが会場に轟くも819点で敗退。
同じく決勝初進出のバッテリィズはアホキャラのエースが繰り出す意外な正論に会場中が爆笑の連続。「ボケが来るタイミングも角度も分からなくて全部不意打ちくらった」(NON STYLE・石田明)、「すべてが整ってて4分を一番うまく使っていた」(中川家・礼二)、「長らく途絶えていたアホ漫才を令和にうまくよみがえらせた」(大吉)と審査員からは絶賛の嵐。861点を獲得し、一気にトップに躍り出る。ヤーレンズはここで敗退となった。
続いて笑神籤を引くのは、パリ五輪体操男子団体金メダル・萱和磨選手。8組目は、初めて決勝進出を果たしたママタルトで、大鶴は190kgの巨体とは思えない身のこなしを見せ会場を沸かせたが、812点で敗退。バッテリィズが最終決戦進出決定。今年数々の賞レースで結果を残し、M-1でも決勝初進出を決めたエバースは9組目。複雑かつドラマチックな展開をすべて笑いに変えたネタに上戸は「映画を見ている感じでした」とビックリ。848点とトップに迫るも4位で敗退、令和ロマンが最終決戦へとコマを進めた。
最後は6年ぶりに決勝の舞台に帰ってきたトム・ブラウン。変わらぬ狂気的なボケで自分たちの世界に観客を引き込むも、「わけ分かんな過ぎて涙出るほど笑った」(ナイツ・塙宣之)、「テレビの向こうには伝わっていないかも」(柴田)と審査員の評価は真っ二つ。823点と3位には届かず、真空ジェシカが最終決戦進出を決めた。
最終決戦1組目は真空ジェシカ。ミュージシャンをテーマに繰り出す川北のボケは1stラウンドからさらにパワーアップ。2組目の令和ロマンはタイムスリップした世界を舞台に髙比良が縦横無尽にボケをさく裂し、ツッコみつつ巻き込まれる松井の姿も笑いを誘う。そしてトリは、今大会の大穴となったバッテリィズ。世界遺産の情報に困惑するエースの素直すぎる感想がすべて見事なボケとなり、オチまで笑い尽くしの漫才を披露した。
結果は、5票を獲得した令和ロマンが史上初の2連覇という偉業を達成。「去年の倍うれしいです!」と髙比良が喜びを爆発させると、松井は「悔いなくやれました。もう出たくないです!」万感の思いを吐き出す。審査員の大吉は「この1年の自信がネタに詰まっていてすごかったです。とんでもない漫才を2年連続で見せてくれてありがとうございました」とねぎらった。そして最後に、髙比良は「次は審査員をやりたいです!」と言い、松井は「俺たちがチャンピオンだ!」と叫んだ。
大会後の優勝者会見に臨んだ髙比良は「ほんとにうれしいもんですな。マジでもう誰も2連覇しないんじゃないですか? できないとかじゃなくて面倒くさいので」と思わず苦笑い。松井は「歴史に名を残すのが好きなのでめちゃめちゃうれしいです」と素直に喜んだ。
笑神籤でトップバッターになった時の心境を聞かれると、髙比良は「まさ2年連続で引かれると思っていなかったので、出た瞬間、『ひふみんー!』って」とボケつつ、「さすがに終わったと思いましたよ」と本音も吐露。松井は「意味が分からなかったですね」と当時の混乱ぶりを明かした。
昨年は事前の約束により、優勝賞金の1000万円はすべて髙比良のものとなったが、その分、今回は松井が「今年は僕がいただけるということで、なんとかトントンになりました」と公平な結果になったことに安堵(あんど)。前回は優勝直後に「来年も出ます!」と宣言しただけに、早速次回大会について聞かれると、「出ないでしょ」と即答する松井に対して、髙比良は「ラストイヤーまで8年あるので、いつ出るんだろう、と。M-1が盛り上がらなくなったらまた出るぞ、と」と取材陣を煙に巻いていた。
関連リンク
この記事をシェアする
ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season
【2025年冬】TVドラマガイド
2025年の冬(1月・2月・3月)にスタートする連続ドラマを曜日別で特集!
大河ドラマ「べらぼう」、奈緒×松田龍平W主演「東京サラダボウル」、永瀬廉×山下美月初共演「御曹司に恋はムズすぎる」、黒木華や佐藤大樹らが出演する「風のふく島」、山田杏奈主演「リラの花咲くけものみち」のほか、深夜ドラマやBS放送の新着ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポート情報などを順次公開!
【2024年秋】TVドラマガイド
2024年の秋(10月・11月・12月)にスタートする連続ドラマを曜日別の一覧で大特集!
朝ドラ「おむすび」、月9「嘘解きレトリック」、柳楽優弥×坂東龍汰「ライオンの隠れ家」、松本若菜×田中圭×深澤辰哉「わたしの宝物」、菊池風磨主演「私たちが恋する理由」、現代版「若草物語」や「ザ・トラベルナース」など注目作のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなど、最新情報を随時更新☆