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松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?2024/12/11 06:00

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 TBS系で、2025年1月2日に放送される新春スペシャルドラマ「スロウトレイン」(午後9:00)の制作発表会見が行われ、主演の松たか子をはじめ、共演の多部未華子松坂桃李星野源、そして日本ドラマ初出演となるチュ・ジョンヒョクが登壇。和やかな雰囲気の中、作品への思いを存分に語った。

 「スロートレイン」は、同系の「アンナチュラル」「MIU404」や現在放送中の日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」などで知られる脚本家・野木亜紀子が手がけるオリジナル脚本による新時代のホームドラマ。“家族の在り方”をテーマに描かれる本作は、「空飛ぶ広報室」「逃げるは恥だが役に立つ」「重版出来!」などで野木氏とタッグを組んできた土井裕泰氏が演出を担当。両者のオリジナル脚本でのタッグは本作が初めてとなる。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 渋谷家の長女でフリー編集者・渋谷葉子を演じた松たか子は、亡くなった両親と祖母と共に鎌倉の実家で家長として暮らす葉子について、「野木さんの作品に出演するのは初めてで、脚本を読んだ時、葉子は地に足のついた人だなと感じました」と語る。その一方で、「これまで割と地に足のついていない役が多かったので、こんなリアルでしっかりした人物を演じられるのかな、共感してもらえるだろうかと少し不安もありました」と役作りへの悩みも明かす。

 それでも「本当に面白い脚本で、こういったドラマに参加できることをとてもラッキーだと思いました」と前向きな気持ちで撮影に挑んだそうで、「初めて共演する俳優さんも多く、その点も楽しみにしていましたし、野木さんがおっしゃった当て書きという部分に私も重なれるのかなと祈るような気持ちで臨みました」と撮影を振り返った。

 また、自身は末っ子であることに触れ、「上の2人がいろいろやって怒られているのを見ながら、ああやったら怒られるんだなと学び、こそこそ育ってきた(笑)」と自身の経験を振り返りつつ、「お姉ちゃん気質が自分にある自信もなかったので、こんなすてきな妹弟(きょうだい)がいる姉に見えるかな、でもうれしいなと思いつつ、そう見てもらえるか少しドキドキしていました」と心境を語った。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 葉子の妹で次女・都子を演じる多部は「30歳になっても地に足がついていないように見えて、ふらふらと、職も安定せずにという役なんですが、でも心の中で思ってることは曲げられない心(しん)がある女性で共感できる部分も多かった」と自身の役柄を説明。特に松坂演じる末っ子・潮との関係性について「(松坂とは)本当にいろんな役柄で共演してきましたが、今回が一番しっくりきたというか…(笑)。弟を雑に扱う感じの姉を演じることがすごく楽しかったですね」と笑顔でコメント。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 そんな“雑な扱いを受けた”松坂だが、多部の「今回の関係が一番しっくりきた」という発言には、「僕もそう思いました」と納得の様子で、「僕は3人兄妹(きょうだい)で、実際に姉妹に挟まれて育ったので、この潮という役をいただいた時に、自分の中ではまったく違和感がなかった」と回顧し、「3人での会話でも、自分の話題が出ないように姉たちに会話をしていく感じが、僕自身の姉や妹と会話をする時の感覚とちょっと似ていて。自分の話題が出た時はちょっと口数が減るというか、早く話をそらそうとするような感じ」と、リアルな末っ子の心理を詳細に述べた。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 元担当編集者の葉子に執着する人気作家の百目鬼見役を演じた星野は「百目鬼という作家は面倒なというか、ちょっと変なところもあるんですけど、僕はすごく普通な人だと思っていて、そういう役がやれてすごくうれしかった」と役への思いを語る。「そして、このすてきな一家に関わる役を演じられたことをとても幸せに思います」と、作品への愛着を示す。

 演じた百目鬼に関しては、「百目鬼は頑固で、自分の作品に強いこだわりを持つ作家なんですが、担当編集だった葉子さんに少し依存している部分もあって、現場に来てもらったりするんです。この作品のテーマの一つでもある『孤独感』が彼の人間性に深く影響していて、その孤独の捉え方は僕自身と似ているところが多いと感じました」と語り、「そのたたずまいや作品の中での存在感、どうその場にいるかといった部分が自然としっくりきて、特に深く考えずとも『こうだろうな』と感じられる役柄でした。演じていてとても楽しく、居心地の良い感覚でした」と、役柄との親和性を自信を持って語った。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 日本のドラマに初出演となるチュ・ジョンヒョクは、飲食関連の投資会社で働き、渋谷家にも深く関わる青年オ・ユンス役を演じる。ジョンヒョクは、「子どもの頃からすごく憧れていた日本の俳優さん皆さんのこと大好きで、一緒にこの会見の席に同席させていただいていること自体が夢みたい」と感激の面持ちで、役作りに関しては、「台本をいただいてから1カ月間、先生について稽古しました。練習して、先生について聞きながら、また録音していただいたものをずっと聴いていました」と入念な準備をしたそう。

 その上で、「セリフの抑揚や、イントネーションなどの部分を追いかけるようにして練習しました。ただ1人で練習していたので、いざ相手役がいた時に、ちゃんと相手役と会話が成立しているだろうかとか、ユンスという役がこの言葉をしゃべる時に、どんな感情で、どんなところに抑揚が付いていくのだろうかという部分をすごく心配していました」と不安も吐露。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 そんなジョンヒョクと共演シーンの多かった多部は、「お会いする前からスタッフの方々に『とても努力家で、日本語もしっかり勉強されています』と伺っていました。本読みの時に初めてお会いした際、日本語がすでにとても流ちょうで驚きました。私自身も、ヘマをしないように頑張らないとと思いましたね。現場では毎回『どうだった? 大丈夫ですか? 何かあれば教えてください』と確認してくださり、お芝居も日本語も、日本の撮影環境そのものにも誠実に向き合う姿勢がとても印象的でした。ムードメーカーとして場を盛り上げながら、誠実ですてきな空気を作ってくださったので、本当に尊敬しています」と、その真摯(しんし)な姿勢を称賛した。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 劇中で印象に残ったシーンについて松坂は、「最初の冒頭で3人が電車に座っているシーンが好きです。スリーショットから始まり、物語の最後の方でもまたスリーショットがあるんですが、その兄弟間の関係は変わらないものの、表情がまったく違うんです。その変化がとても好きですね」とコメント。

 松は、「百目鬼先生との会話シーンが好きです。葉子が話したことを否定せずに『僕は分かります』と言いながら、『普通は分からないんですけどね』と返すやりとりがあって、百目鬼先生と葉子は実はすごく相性がいいんじゃないかなと思いました」と星野との掛け合いを振り返ると、星野も「あのシーンはとても楽しかったですね」と相づちを打った。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 そして、「全出演者の中で、僕が一番野木さんの作品に出演していると思う」と切り出した星野は、野木作品の魅力について、「野木さんの作品でいつも感じるのは、そのまなざしが本当にすてきだということです。今の世の中を見つめる視点と、こうあってほしいという理想のバランスが、作品の中にふわっと透けて見えるところがあって、その作家性に触れるたび、胸がいっぱいになったり苦しくなったり、いろんな感情が押し寄せてきます」とその思いを伝える。さらに、「今回の脚本を初めて読んだ時も、特に劇的な出来事が描かれているわけではないのに、なんとも言えない感情が込み上げてきました。スペクタクルやドラマチックさとは違うんですが、読んでいると涙がボロボロこぼれてくる不思議な力があるんです」と、作品が持つ独特の力について言及した。

 また、釜山でのロケが印象に残ったという多部は、ネタバレを避けるため具体的なシーンには触れられず、「いろいろあるんですけど」と言葉を濁しながら、「ユンスといろいろあって」と曖昧に語った。これに松坂が「言えないことが多いんですよね」とフォローを入れ、星野は「僕だけ釜山に行けなくてみんなの話を聞くだけで残念でした」と寂しそうに語った。

 新年の放送にちなんで、お正月の過ごし方について話題が及ぶと、松坂は「餅つきですね。友人の家族とうちの家族で合同で餅つきをして、みんなで食べます」と語り、「臼をレンタルして、本格的に『よいしょ』と言いながらやるんですよ。とても楽しいです」と笑顔を見せると、星野は「最近、おとそを飲むようになりました。健康に良いと言われているので、ここ数年取り入れています」と話し、それに続いて松たか子も「実家ではみりんが入った甘いおとそを飲んでいましたが、今は自分で作っています」とおとそのエピソードを披露。

 多部は「毎年、同じメンバーで初詣に行きます。必ず集まってお参りするのが恒例です」と語り、ジョンヒョクは、「親戚を訪ねたり、トック(韓国の餅スープ)を食べたりして静かに過ごします」と韓国の正月文化を紹介した。

 さらに、2025年の目標や抱負について尋ねられると、星野は春に予定されているニューアルバムのリリースと6年ぶりの全国ツアーについて触れ、「来年の春にニューアルバムのリリースと全国ツアー開催を発表したのですが、まだアルバムが完成していないんです。抱負としては、まずアルバムを完成させることですね。全国ツアーもすごく久しぶりなので、成功させたいです」と意欲を見せる。

松たか子、星野源、松坂桃李ら集結! 「スロウトレイン」制作発表で語られた秘話とは?

 続いて、多部が「私と松さんは年女なので、年女らしいことをしたい」と切り出し、「年女って言われて初めて意識したんですが、何かそれらしいことをしなきゃと思っています」とふんわりとコメント。そんな多部の発言中に、「何を言い出すのか…」と劇中さながら姉のようにツッコんでいた松は、「私はいろいろと根気強くやっていきたいです。根気強く片づけたり…」と片付け好きを告白。「もうずっと片付けをやってるんですよ。完成しない片付けを永遠にやってる感じなんです」と、自身の抱負をユーモアたっぷりに披露。また、ジョンヒョクは「2025年は日本語をもっと頑張りたいです。皆さんが笑う瞬間に、一緒に同時に笑えるようになりたいと思っています」と意気込んだ。

 会見の最後に松は、「寂しさと一緒に生きていく、そんなことを私たちに投げかけるようなムードが漂っている作品になっています。寂しさと一緒に生きていくという課題を、お正月にふと立ち止まって考えていただけるような、そんな時間になっていただければうれしいです。そしてまた、生きて、生きて、生きていきたいなと思っております。ぜひ一人でも多くの方と、1月2日のこの時間、一緒に過ごせればなと思っております」と、深い思いを込めて締めくくった。

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