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板垣李光人&中島裕翔「秘密」でバディに! 初共演の2人が語るお互いの魅力とは?2024/12/11

板垣李光人&中島裕翔「秘密」でバディに! 初共演の2人が語るお互いの魅力とは?

 1月20日からカンテレ・フジテレビ系でスタートする「秘密~THE TOP SECRET~」は、第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した、清水玲子氏による同名漫画をドラマ化した作品。科学警察研究所の法医第九研究室、通称“第九”を舞台に、死者の生前記憶を映像で再現できる特殊なMRI捜査を用いて、解決不可能とされていた事件の真相を解き明かしていくヒューマンサスペンスだ。

 ダブル主演を務める板垣李光人中島裕翔Hey! Say! JUMP)が、かつてないほど“切ないバディ”を組んで、未解決事件の真相を追う。板垣は薪剛役を、中島は、青木一行役と鈴木克洋役という、一人二役に挑戦する。そんな2人に、今作への思いやお互いの印象などを聞いた。

――演じるキャラクターのひかれる点やご自身との共通点について教えてください。

板垣 「薪というキャラクターは、頭脳明晰でクール。ただその一方で、人に対して当たりが強い部分もあります。それは、壮絶な人生を歩んできた彼が、自分や周囲の人たちを守るために形成したもので、本当は繊細で弱さも持ち合わせているところが魅力です。そして、薪と僕の共通点は誕生日が一緒なんです。1月28日なのですが、この作品の撮影中に誕生日を迎えます!」

中島 「撮影中に、誕生日来るよね。プレゼント、どうしようかな…」

板垣 「楽しみにしています(笑)」

中島 「鈴木は、薪の同級生で親友。2人で警察を志し、未解決事件がなくなるという時代になってもいそしんでいる薪のもろさや危うさを理解している人。常に薪のことを考えて支えようとする心優しい人間でもあります。そして青木は、容姿が鈴木と似ているので、鈴木を知っている人間からすると、ハッとさせられたり、彼の言動が鈴木とオーバーラップするところがある。また、新人なので、第九に入った初日からこき使われて、薪の厳しさにもついていくのがやっと。そして叱られたりいじられたり、愛されるキャラなのですが、観察力が鋭いところはギャップがあって、かわいらしいキャラクターだなと思います。Hey! Say! JUMPのメンバーの中で、僕は割といじられる方なので、そこは似ているかもしれません」

――原作のあるキャラクターですが、演じる上で意識していることはありますか?

板垣 「脚本の佐藤嗣麻子さんが、原作愛を持って本を書いてくださっているので、われわれも一緒に愛を持って作っています。薪に関しては、髪色を原作通りにするか、警察官としてリアリティーを持たせるべきかを悩みました。原作だと割と明るめの色ですが、警察の人間だし、薪という人物が頻繁に美容院に行っている感じも、髪の毛を染めるという想像もあまりつかなかったので、地毛なのかなと考えて。今は原作の薪の雰囲気を踏襲していこうと思っています。ドラマ化する上で、リアルな部分と原作をリスペクトして大切にしたい部分のバランスは、いろいろ考えました」

中島 「リスペクトを込めて原作通りやるのはもちろんですが、ビジュアル面でいうと微妙に難しく、制作と演者が相談していいあんばいを探っているところです。原作に寄せたいけど、実際にはそぐわない部分が出てきた場合は、リスペクトを持ちつつ、実際にいてもおかしくないような人物にしています。特に鈴木の柔らかさや、青木の最初はポンコツかもしれないけど鋭い着眼点を持っているところなどのギャップは大事にしたいと思います。青木は心優しいので、加害者や被害者の心情に寄り添うことができるタイプ。MRI捜査という第九の特殊な仕事の中で、葛藤するメンバーもいるのですが、その中で青木はいい意味で右往左往して一喜一憂していく。良くも悪くも、流されてしまう中で、自分の大事にしているものが出てくるのは、原作を読んでいても愛せるキャラだなと思ったので、そういうところは踏襲してトレースしながら役作りをしていきたいです」

板垣李光人&中島裕翔「秘密」でバディに! 初共演の2人が語るお互いの魅力とは?

――この物語の世界観から感じた魅力は?

板垣 「現代の技術ではまだないMRIという捜査方法はもちろん、ミステリーと事件、さまざまな人間とのヒューマンドラマのバランスが良く、没入してしまいます。MRI捜査ってリアリティーはないですが、それでも感情移入ができるし、心を動かされるところがすてきだなと。ドラマ化する上でも現実離れしたMRI捜査という要素があるからこそ、芝居の部分やキャラクターのビジュアルを作っていく上でもリアリティーを持った見せ方をする。原作を読んでいる方も引き込めるように、生身の役者として、地に足をつけた作品を作っていきたいです」

中島 「第九はギリギリ認められていそうで認められていないような捜査機関。実際にこういう捜査があったら、確かにすごいですが、いろいろな問題が絡んでくるとも思います。人って誰しも、過去や秘めている思いなど、見られたくないものがある。誰もが持っている二面性、本音と建前があって、その本音の部分を追求していくことで、人間の魅力が分かっていくところが今作の魅力だなと。脳をのぞくという行為で、本音や秘めた思いまで見えちゃう。そして、人間の脳って意外と曖昧だなとか、ご都合主義だなと感じられるところも純粋に興味深いと思ってもらえるポイントかなと」

――2人の“切ないバディ”の関係についてはどう感じましたか?

板垣 「鈴木から『そんな笑顔を見せてくれるなら深夜料金くらいいくらでも払うよ』と言われるセリフがあるんです。薪を演じると分かっていて、感情移入しながら読んでいたからなおさらだと思いますが、原作のそのシーンを読んで、泣いたんです。幼い頃に両親を亡くして、育ての親もいろいろあり、複雑な人生を歩んできて、愛情や対人間とのコミュニケーション不足のなか生きてきた薪が、一番求めていた言葉を掛けてくれる鈴木という人間に出会った。薪にとって鈴木は、家族でも恋人でも友人でもない、超越した存在。その存在を失うことは、想像を絶するものだと思います。そのことで薪が痛みを抱え、彼の心の層になっている部分が細かくて厚くなっている。その繊細さは薪にとって大事なところで、自分が演じる上で好きなところでもあり、とてもやりがいがあるとも思います」

中島 「薪の過去に何があったのか、鈴木はどういう人物だったのかを無謀にも知ろうとする青木が出てくるんですけど、それを経て青木なりに薪をおもんぱかって、側で支えようという後輩なりの思いやりが出てくる。一人二役は難しいですが、鈴木も青木も一貫して薪を思っているところは大事にしたいなと。だから、普段から板垣くんのことを観察したいなと思います。『大丈夫かな? 疲れていないかな』って(笑)」

――お二人は、これまでのどこかで接点があったのでしょうか。お互いの印象もお伺いしたいです。

中島 「実は、接点は全くなくて、衣装合わせの時に僕の前がちょうど板垣さんで『あぁ、どうも』みたいな感じ(笑)。その時、会話はしなかったですよね」

板垣 「今日、やっと中島さんとお話しした感じです。作品は拝見していました」

中島 「僕も、板垣さんのことはもちろん存じ上げていました。これから少しずつ敬語を使わなくなったりするのかもしれないです(笑)」

板垣 「中島さんは、優しい方なんだろうなと思っていました。オーラというか、持っている雰囲気というか、ドラマなどの作品でも感じていましたけど、バラエティーを見ていても時間の流れがスローな感じだなと思っていて…。お会いしてまだそんなに時間が経っていませんが、鈴木と同じ雰囲気を持っていらっしゃるなと感じました。薪が大きな包容力を持った鈴木と出会ってよりどころにしていたように、中島さんのお人柄に助けられる部分が多いんだろうなと思います」

中島 「板垣さんは、芯(しん)の通った強さというか、根幹にどしっと構えたものがある方なのかなと思っています。たくさん笑うし、ユーモアがある一方、仕事に向き合う時には、キリッと切り替えるところがプロ。薪は第九の人間に強く当たりつつもみんなを引っ張っていくところもあるので、板垣さんも薪のように引っ張ってくれて、そういうところにみんなが頼っちゃいそうだなと思います」

板垣 「頑張ります!」

板垣李光人&中島裕翔「秘密」でバディに! 初共演の2人が語るお互いの魅力とは?

【プロフィール】
板垣李光人(いたがき りひと)
2002年1月28日生まれ。AB型。20年、映画「約束のネバーランド」で注目を集める。映画「はたらく細胞」が12月13日公開。25年2月14日公開の「ババンババンバンバンパイア」にも出演。


中島裕翔(なかじま ゆうと)
1993年8月10日生まれ。東京都出身。A型。Hey! Say! JUMPのメンバーとして活躍するほか、俳優としてさまざまなドラマ、映画など、出演作多数。25年1月10日公開「366日」に出演。

【番組情報】
「秘密~THE TOP SECRET~」
カンテレ・フジテレビ系
1月20日スタート
毎週月曜 午後10:00~10:54

取材・文/松下光恵


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