「おむすび」商店街の元気なおっちゃん役・内場勝則が語る商店街メンバーとの絆2024/11/18
NHK総合ほかにて現在放送中の連続テレビ小説「おむすび」は、食と人情の街、福岡・神戸・大阪を舞台に、日本の朝に元気と笑顔を届けるオリジナル作品。平成時代のギャル・米田結(橋本環奈)が人々の健康を支える栄養士となり、現代人が抱える問題を、食の知識とコミュニケーション能力で解決しながら目には見えない大切なものを次々と結んでいく。
11月18日週(8週目)は「さよなら糸島 ただいま神戸」を放送。高校卒業後の進路に栄養士を目指すための専門学校入学を選んだ結。両親とともに、幼い頃に住んでいた兵庫・神戸に行くため糸島を旅立つ。復興の道を歩む神戸で、当時親しくしていた商店街のご近所さんたちに温かく迎えられるも…。意気揚々とギャルの格好で専門学校に入学した結は、周りの生徒たちに奇異な目で見られたり、先生からネイルを怒られたりと前途多難な日々が始まる。
結たち米田家を迎え入れる神戸の「さくら商店街」には個性豊かな面々が暮らしており、「高橋テーラー」を営む高橋要蔵もその一人。演じる内場勝則は、連続テレビ小説「わろてんか」(2017年)以来の朝ドラ出演となる。神戸での理容師業を再開した結の父・米田聖人(北村有起哉)が営む「ヘアサロンヨネダ」に入り浸る常連でもある要蔵役として出演する思いを語った。
吉本新喜劇の座長を務めたこともある内場は、ダウンタウンやハイヒールらと同期の大阪NSC1期生。大阪出身だが、舞台の一つとなった福岡県・糸島には縁があると話す。「今回、ぼくは神戸編での出演ですが、じつは糸島に縁があって。父の実家が福岡の博多で、父方の墓が糸島にありました。まだ僕の戸籍は糸島にあるんですよ。幼い頃、島に墓参りして海で泳いだ記憶があります。今回朝ドラで糸島が舞台と聞き、不思議な縁を感じましたね」と、本作に親近感を感じる理由を明かした。
演じる要蔵は、体を鍛えるのが趣味の元気なおっちゃん。「おそらく店を継ぐ気はなかったのに、仕方なく二代目を継いだのでしょうね。そのうち仕事が面白くなって今も続けているんでしょう。商店街でもリーダーシップをとるわけでも、重要なことをなにかするわけでもない(笑)。ほぼヘアサロンヨネダに入り浸っていて、ただワイワイガヤガヤしています。そういえば僕の店は、一切登場しないんです(笑)。ほとんど理髪店に入り浸っている。いつ仕事しているんでしょうね(笑)」とその人柄について笑いを交えて紹介。朝のひとときに楽しいムードを添えてくれる人物として、視聴者に親しまれる“おっちゃん”は、喜劇やお笑いの道で生きてきた内場のハマリ役といえるだろう。
また、本作で描く時系列のなかには阪神・淡路大震災が挟まれているが、その描写にも感慨深い思いがあると言う。「震災を真っ向から描いている作品です。僕自身も大阪で阪神・淡路大震災を体験しました。風化させないためにもこうした作品は続けないといけないですし、作品と向き合うことで30年経て初めて分かることもあるのではと感じています」と当事者としての思いを語る。
神戸編で一緒に登場する仲間たちは「初めて会った気がしない」とのこと。「商店街のメンバーとは、この仕事で初めて会った方々なのですが、ずっと前から仲良しな感じがします。撮影にもすっと入ることができました。理髪店のセットがまた素晴らしくて。平成時代の漫画があったり、コンサートのポスターが貼ってあったり、待ち時間の合間に『こんなコンサートあったね』とみんなでワイワイ思い出話に花を咲かせています。米田家が神戸に戻ってきたシーンは、僕らの撮影も震災のシーン以来で久々だったので、本当の再会のようでした」と、撮影時の楽しいエピソードを披露。
そして「商店街は一つの家族みたいなもので、1人でも欠けたらアカンという感じがあるんでしょうね。みんなで集まる理髪店は茶の間みたいな感じで、結ちゃんや歩ちゃん(仲里依紗)は“みんなの子ども”という感覚もあるんだと思います。これでピースがそろったというか、『やっと帰って来たか』という思いなのでしょう」と商店街とその住人たちへの思いに“愛”を込めて語る。
そして、「物語では、今後もいろいろ問題が起きますが、人と人とのつながりがあれば乗り越えられる、一人じゃないよというメッセージが伝わってほしいですね」と視聴者へメッセージを送る。いまの時代にこそ必要な「つながり」を感じながら、さくら商店街の面々の絆に元気をもらいたい。
【番組情報】
連続テレビ小説「おむすび」
NHK総合
月~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は1週間の振り返り
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
月~金曜 午前7:30~7:45ほか
文/TVガイドWeb編集部
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