話題のクライムサスペンス！チョ・ウジン＆チ・チャンウクW主演「江南Bサイド」の注目ポイント2024/11/18 12:00

　チョ・ウジンとチ・チャンウクのダブル主演で、ソウルの人気地区・江南の闇に迫るクライムサスペンス「江南Bサイド」。釜山国際映画祭での初お披露目も話題となった注目ドラマが現在、ディズニープラス（Disney+）で配信されている。

　物語の始まりは、地方に左遷されていたベテラン刑事のカン・ドンウ（チョ・ウジン）が江南に舞い戻ってくるところから。ドンウはかつて同僚の警官を汚職容疑で逮捕し、それが原因で仲間たちから孤立していた。だが、江南の夜の街に不穏な空気が流れている事態を受け、ドンウは古巣へ帰還。娘の親友が一連の事件に関わっているらしきことも、彼の心をざわつかせる。

　一方、江南の夜の街に生きるユン・ギルホ（チ・チャンウク）も、事態に対して心穏やかではない様子。自分が目をかけるクラブ嬢の1人が殺害され、もう1人のクラブ嬢・ジェヒ（キム・ヒョンソ）が姿を消したことにより、事件を追うドンウと運命を交錯させていく。また、野心家の若手女性検事のミン・ソジン（ハ・ユンギョン）も事件の解決に奔走。ドンウ、ギルホ、ソジン、そして夜の江南を闊歩（かっぽ）するチンピラや闇社会とつながる男性アイドルなど、さまざまな者たちの思惑が絡み合っていく。

　ノワール感たっぷりの作品世界を作り上げたパク・ヌリは、金融サスペンス映画「金の亡者たち」（2019年）で知られる女性監督。配信に先立って行われた制作発表会では「犯罪捜査という素材はこれまで何度も扱われてきましたが、これは人と人の関係にフォーカスを当てた作品です。キャラクターたちの関係性が刻々と変わっていく予測不能な展開、関係性の変化や場面によって変わる人物たちの表情に注目していただければ」と語り、複雑な人間模様が織り成されるドラマであることを示唆していた。加えて、タイトルであり、物語の舞台である江南についても言及。「江南はソウルの人々の生活拠点であり、憧れの地。その華やかさの裏にどんなBサイド（別の顔）があるのか、視聴者の方々も知る場所で繰り広げられる物語に興味を持っていただけると思います。撮影も実際に江南で行いました」と明かしていた。その言葉通り、劇中にはリアルな江南を感じられるシーンが多々。しかしながら、そのすべての風景がダークな顔を見せていることに震撼（しんかん）させられもする。

　パク・ヌリ監督が「人と人の関係にフォーカスを当てた作品」と明かすように、作品の見どころの一つをキャラクターたちが担っているのは疑いようもない。ドンウ役のチョ・ウジンは、仲間とも娘とも相容れないベテラン刑事像の中に悲哀と頼もしさをバランスよく注入。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」（22年）の“春の日差しさん”ことハ・ユンギョンも、「コネも後ろ盾もないけれど、成功したいという野望と検事としての信念を持っている。本音が見えないミステリアスなキャラクターでもあります」というソジンを好演している。

　そんな中、何と言っても注目は、ギルホを演じるチ・チャンウク。潜入捜査官を演じた「最悪の悪」（23年）では誰もが認める爽やかイケメンのマスクを脱ぎ捨て、ワイルドな雰囲気をかもし出していたチ・チャンウクだが、今回のギルホはさらにダーティーで危うさも増量。「アンダーグラウンドに生きる人物なので、怪しく、危険な雰囲気を出したいと思い、メークや衣装にこだわりました。顔はいつも傷だらけです（笑）」というギルホだけに、バイオレントな姿もたっぷり見られる。また、チョ・ウジンが「チャンウクさんのアクションは高低差がはっきりしていて華やか」と絶賛するアクションも見どころ。傷はもちろん、血まみれにもなりながら物語を牽引するチ・チャンウクにとって、ギルホ役がさらなる新境地へと結びついていくのは確実だろう。そのギルホと浅からぬ縁で結ばれていきそうなドンウとの関係の行方も含め、最終話にたどり着くまでにいくつもの驚きが待っていそうだ。