「ウイングマン」主演をつかみ取った藤岡真威人――「頑張って自分を褒め続けてきました」2024/11/26 17:00

　藤岡真威人さん演じる高校生の広野健太が、念願のヒーローである“ウイングマン”への変身能力を手に入れ、正義の使者として活躍していく姿を描くドラマ「ウイングマン」（テレ東ほか）。異次元世界から攻めてくる敵と対峙（たいじ）する時に魅せる迫力満点のアクションシーンはもちろん、健太らが繰り広げる青春ドラマな一面など、見どころ満載な作品となっています。

　今回は、主演の藤岡さんを直撃取材。念願の単独初主演を務めた本作への熱意や楽しみながらの撮影秘話、大好きなあの方たちへの思いや大切にされている考え方などなど、たくさん明かしてくれました！

――本作で地上波連続ドラマの単独初主演を務められたということで、藤岡さんにとってどういう作品になっていますか？

「まず、撮影を終えた段階で、本当に悔いがない形でやりきって終えることができたので、すごく感謝しています。そして、放送が始まって皆さんがどんなふうに楽しんでくださっているのか、僕も日々ワクワクしています」

――藤岡さんの中でも、かなり思い入れのある作品になっているんですね。

「そうですね。初主演だったので、現場でのいでたちも全然違いました。過去の作品で、座長の方に心優しく気遣っていただいたり、いろんなことを教えてもらいながらたくさん助けていただいた経験があったんです。だから、自分がいつか座長を務める立場になったら、周りに気を配っていい空気感を作れる人になろうと決めていて。本作のお話をいただいた時に、『ついにその時が来た!!!』と。自分がやっていただいたことをお返しできたらと思いました。だから、やる気とこの作品に対するモチベーションはものすごくありましたね。今振り返ると、真夏で短期間の撮影でしたし、アクションものでもあるので本当にしんどい時もありましたけど、そういった大変さを全て上回るくらいのやる気があったので、頑張れたかなと思います」

――藤岡さんの「ウイングマン」への思いが伝わってきます！　健太という役柄については、演じてみていかがでしたか？

「すごくやりやすかったです！　健太って本当にヒーローが大好きで、一つのものに集中するタイプなんですけど、そういった純粋な部分が僕にも似ているような気がして（笑）。僕も結構ハマりやすいので、彼の気持ちに共感できたんです。だから、好きなことに対しての一生懸命さやひたむきさを、違和感なく素に近い状態で演じられました。撮影現場でも、共演者の皆さんから『真威人くんって健太そのものだよね』と言ってもらえるほどで。真剣に自分を投影していったら、健太が出来上がっていったような感覚でした」

――藤岡さんは健太にぴったりですね！　アクションシーンの撮影はどうでしたか？

「僕、アクションが好きなので、楽しみながらやらせてもらっていました。でも、坂本浩一監督の前でアクションシーンを演じてみて、僕があまり苦戦していないように感じられるとさらなるアクションを求めてこられるんですよ！（笑）。実はそれがうれしくて、『こんなこともできるんだ！』と自分の成長を実感できたのもすごく楽しかったですね。あとは、健太が学校でアクション演劇部に入るんですね。その部活での同級生との日常のシーンもたくさんあって、青春っぽい感覚を味わえたのも楽しかったです。健太って子どもっぽくて騒がしい一面があるので、そのテンションまで持っていけるか心配な部分もありましたけど、全然大丈夫でした！　羽目を外してはしゃいじゃっているのが画面から伝わってくると思います（笑）」

――とても楽しみながらの撮影だったんですね。先程藤岡さんご自身も熱中するタイプとお話されていましたが、健太にとっての特撮のように、藤岡さんが大好きで熱中していることがあれば教えてください！

「BUMP OF CHICKENさんがものすごく大好きで、毎日聴かせていただいています！　勇気をもらいたかったり、元気を出したいなという時に、BUMP OF CHICKENさんの楽曲をシャッフル再生でずっと聴いています。それは昔から変わらないですね」

――いつ頃から聴かれているんですか？

「中学生の時に、野外フェスで初めて生で曲を聴かせていただいて、衝撃を受けまして…。その時から大好きですね。毎回ライブに行かせていただいて、エネルギーをもらっています！　健太にとっての特撮が、僕にとってのBUMP OF CHICKENさんですね。本当に毎日聴いています。僕、熱しやすくて冷めやすいところもあるんですけど、BUMP OF CHICKENさんはずっと大好きです」

――愛ですね！　BUMP OF CHICKENさんのどういったところが好きですか？

「たくさんありすぎて、インタビュー時間が終わっちゃいますね（笑）。歌詞が、いい意味で直接的じゃなくて、遠回しで表現されているところかな。だから、聴く人によって歌詞の意味の感じ方が変わってくるんですよね。曲の意味や伝えたいメッセージを一概には説明できないところが大好きなんです。もちろん、メロディや、藤原基央さん（ボーカル＆ギター）の声も大好きです!!!!!」

――同じ曲を聴いても毎回新たな気づきがあるような。ちなみに、藤岡さんが1番好きな曲って…（笑）。

「まじで決められない!!!（笑）。でも…『ray』という曲かな。僕がアコースティックギターを買って、初めて弾き語りできるようになった大好きな曲なんです。結構難しいんですけど、『BUMP OF CHICKEN さんで1番好きな曲を弾けるようになるんだ！』と決めてずっと練習していました。今でもライブで演奏してくださる定番曲です」

――とてもすてきですね。私は個人的に「魔法の料理～君から君へ～」という曲が大好きです！

「その曲もすごくすてきですよね！　いろんな曲があるので、ぜひ皆さんにもBUMP OF CHICKENさんの曲を聴いていただきたいです」

――まだまだお話をお聞きしたいですが、ドラマの話に戻りまして（笑）、作中では健太が5分間だけ“ウイングマン”に変身できますが、もし藤岡さんが変身できるとしたら欲しい能力はありますか？

「アイスクリームをたくさん食べても、キーンとならない体が欲しい！　アイスクリームが大好きなんですけど、食べているとキーンとなっちゃうので、ちょびちょび食べるのがじれったくて（笑）。飽きるぐらい一気に食べられる体になりたいです！」

――かわいい願望を明かしていただきありがとうございます！（笑）。それでは最後に、藤岡さんが日々過ごされる上で大事にされている考え方があれば教えてもらえますか？

「いいことをたくさん想像したり、根拠の無い自信を持ちまくる！　僕、実は控えめなタイプで、人前に出るのも結構苦手なんですよ。だから、堂々としている人ってすごいなと思っていて。どうやったらそうなれるんだろうと考えていろいろやってみたんですけど、自分で自分を褒めてみるのがいいんじゃないかなと」

――素晴らしいですね。

「褒めるのが難しかったら、根拠は無くてもいいから、まずは自信を持つことが大事なんじゃないかなって。その上で、その時その時にやるべきこと、与えられたことを真剣に100%以上の思いでやっていくと、それが絶対どこかで実を結ぶということを、この1年ですごく感じたんですよね。実際に、今回の『ウイングマン』のお話もいただけましたし」

――単独初主演ですもんね！

「本当にありがたいです。その時はつらいな、大変だなと感じても、根拠のない自信を持ちながら頑張ってきて、突き進んでいくと、ちゃんと先々で実ってくるということが実感できてきたんです。だから、もし同じように苦しい思いをされている方がいらっしゃったら、試してみていただけたらと思います」

――自分で「大丈夫、自分ならできる」と励ますような。

「そうです！　それが大事だなって。そして、実際にできたことをたくさん褒めてあげる！　もし、思い通りにできなかったとしても、『ここはうまくいったじゃん！』と見付けて褒めてあげたりして。でも、難しかったりするんですよね。僕も最初はなかなかできなかったから、頑張って自分を褒め続けてきました」

――そうやって褒め続けてこられたから、今、藤岡さんがなりたい姿になられているんですね。

「自分で自分を励まして、褒めてきたら本当にそうなってくるんですよね。だから、すごく大事だと思います」

――そして「ウイングマン」で頑張られた経験が、またさらに最高な未来を引き寄せてくれますね！

「その時はぜひまた取材しに来てくださいね！」

【プロフィール】

藤岡真威人（ふじおかまいと）
2003年12月28日生まれ。東京都出身。山羊座。B型。ドラマ「クールドジ男子」（テレ東系）、「君とゆきて咲く〜新選組青春録〜」（テレビ朝日ほか）、映画「仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ」「八犬伝」、舞台「西遊記」、ミュージカル「OZ」などに出演し、多方面で活躍。ドラマ「三屋清左衛門残日録春を待つこころ」（時代劇専門チャンネル）が12月8日に放送予定。

【番組情報】
ドラマチューズ！「ウイングマン」
テレ東ほか
火曜　深夜0：30～1：00
※地域により放送日時が異なります

取材・文／鬼木優華（テレビ東京担当）　撮影／蓮尾美智子
ヘア＆メーク／藤井まどか　スタイリスト／柴山陽平　衣装協力／LOVELESS、CULLNI　　