古川雄輝&竜星涼が純愛BL映画「リスタートはただいまのあとで」にW主演。「感情が芽生える瞬間を見てほしいです」2020/09/02
“純愛BL”が原作の映画「リスタートはただいまのあとで」で、古川雄輝、竜星涼がダブル主演。撮影の舞台裏、2人の関係性、映画を通して感じた思いなど、じっくり話を聞いた。
── 本作は“純愛BL映画”と銘打たれていますが、お二人は、どんな作品だと捉えましたか。
古川 「大きく“人を愛する”というテーマの作品だと思いました。僕が演じた光臣は、大和(竜星)という人間に出会うことで成長し、人を愛することを知り、父親との確執も乗り越えていく。その中で、気付かぬうちに男性を好きになる…というキャラクターで。感情の機微が詰まっているので、撮影前はそこを入念に考えました」
竜星 「本作は、いわゆる“BL作品”とは少し違うと思いました。多くの場合、もともと男性が好きだと分かっている状態で物語が始まりますが、本作はその気持ちや愛に気付いていく過程を描いていて。また、同性愛であることへの葛藤などに焦点を当てた作品も多くありますが、本作はそこでもない。新しい恋の感覚、感情が芽生える瞬間を見てほしいですね」
── こたつでのキスシーンは、とてもキュンとする場面でした。
竜星 「それはよかったです(笑)。どういうふうに皆さんが感じてくれるか非常に気になるところだったので、うれしいです」
古川 「あのシーンは見せ場の一つでもありますからね。僕は男同士のキスシーンは初めてではないのですが、竜星くんは美形ですし、抵抗なくすんなり演じられました(笑)」
── 光臣と大和は、非常に対照的なキャラクターですね。
古川 「光臣は基本、受け身なんです。テンションの高い大和がどんどん来て、光臣は“やめろよ~”という感じ。あの辺りのじゃれ合いは台本にはなく、アドリブに近かったと思います」
竜星 「僕は、大和は光臣に影響を与える存在であるということを常に意識しました。大和によって、光臣が両親に対しても心を開くようになっていくので」
── 演じたキャラクターは正反対ですが、実際のお二人は?
古川 「キャラクターと同様、僕と竜星くんもまったく共通点がありませんでした。一度、趣味とか言い合ってみたのですが、まったく重ならない(笑)。そういう意味でも、ピッタリのキャスティングだったと思います」
竜星 「僕は勝手にミステリアスでクールというイメージを抱いていましたが、最初にお会いした時もその通りでした。でも、現場では芝居に対する情熱をすごく感じて。僕は、大和は地元で暮らす役だから町になじもうと、撮影後に町の人たちと一緒にご飯を食べたりしていたんですけど、その間古川さんはずっとホテルで監督とディスカッションをしていました」
古川 「『思考も行動も本当に違う、面白いね』とお互いに言い合っていたよね。僕は自分からガーッと入っていける人間ではないので、グイグイ来てくれる大和タイプの人は嫌いじゃない(笑)。いや、すごくありがたい存在だな、と思っています」
竜星 「僕は常にオープンだし、みんなと仲良くしたいタイプなんです。人を信じすぎちゃうところがありますが、信じたいと思っているので、それでいいんです(笑)」
── 光臣は父親と深い確執を抱えていましたが、古川さんは光臣の気持ち、分かりますか。
古川 「僕の父親も、典型的な“昭和の親父”という感じなんです。人付き合いが苦手で、不器用で。僕も人付き合いが苦手なので、本作のように父と息子が関係を築くのは本当に難しいということはすごく分かります。最近も、“もう還暦なんだから息子とちゃんとしゃべれよ”と僕が父に話したら、父に強く返されて(笑)。まんまと父のDNAを継いでしまったな、と思っています(笑)」
── 大きな人生の一歩を踏み出した大和のように、竜星さんは最近、何か変化はありましたか。
竜星 「実は、今回の自粛期間が、僕にとっていろいろ考えるいい時間になったんです。本当に自分は俳優に向いているのか、本当にやりたいのか、などじっくり考えて…。結果、これからもずっと続けていきたい、向いているという結論に至りました。だから今後は真っすぐ、プロとして芸術性を高められるように日々努力しよう、前に向かって進むだけだと気持ちを新たにしたところです」
【OUR『ほっこり』MOVIE】
古川 「実は僕、あまり“ほっこり映画”って好きじゃなくて…」
竜星 「“ほっこり”って、難しいですよね。僕が癒やされるのは、やっぱり大好きなファッションに触れている時だし」
古川 「確かに好きなものには癒やされるよね。それで言うなら、少年時代に大好きでよく見ていて、大人になってから見てもワクワクさせてくれる『バック・トゥー・ザ・フューチャー』だな。特に『2』(1989年)には、少年の夢が詰まったガジェットが満載! 浮くスケートボードや自動で靴ヒモが締まる靴、自動で乾くジャケットとか。お父さんとお母さんのなれそめのくだりも、ほっこりする展開だな」
竜星 「僕は1日に4本くらい映画を見ていて。ほとんど洋画ばかりなんですけど…『アイ・アム・サム』(2001年)には、ほっこりさせられたな。ダコタ・ファニングがかわいいのはもちろんだけれど、あの終わり方! 最後、すごく温かい気持ちになりました」
【プロフィール】
古川雄輝(ふるかわ ゆうき)
1987年12月18日、東京出身。射手座。A型。ドラマ「働かざる者たち」(テレビ東京ほか)に出演中。9月8日スタートのドラマ「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(TBSほか)では初の教師役を演じる。
竜星涼(りゅうせい りょう)
1993年3月24日、東京出身。牡羊座。出演映画「ぐらんぶる」「弱虫ペダル」が公開中。ディズニープラスで配信中のアニメ「フォーキーのコレって何?」で主人公の声を演じている。
【作品情報】
映画「リスタートはただいまのあとで」
9月4日公開
都会で挫折し田舎に戻った光臣(古川)は、父親に実家の家具店を継ぐことも拒絶される。落ち込む光臣を励ましたのは、近所で農園を営む老人の養子・大和(竜星)だった。大和の優しさに、光臣も次第に心を開き始め…。
原作/ココミ 監督/井上竜太 脚本/佐藤久美子
出演/古川雄輝 竜星涼ほか
【プレゼント】
サイン入り生写真を各2名様にプレゼント!
応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/news/present/
(応募期間:2020年9月2日正午~9月9日午前11:59)
ハガキでの応募方法は「TVガイド」9月11日号(P98)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html
取材・文/折田千鶴子 撮影/須田卓馬
ヘア&メーク/赤塚修二(メーキャップルーム)[古川]、TAKAI[竜星]
スタイリング/五十嵐堂寿[古川]、山本隆司[竜星]
衣装協力/ソングフォーザミュート、タキャシ、ジョニーブルズ、スコーシャ、シンパシー・オブ・ソウル、スーマン・ダックワ
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