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松たか子、松坂桃李、星野源ら出演の新春SPドラマ「スロウトレイン」は新時代のホームドラマ2024/10/25 05:00

松たか子、松坂桃李、星野源ら出演の新春SPドラマ「スロウトレイン」は新時代のホームドラマ

 TBS系では2025年1月2日に、新春スペシャルドラマ「スロウトレイン」(午後9:00)を放送することを発表した。本作は、主演に松たか子、共演に多部未華子松坂桃李星野源、チュ・ジョンヒョクら実力派俳優陣が集結し、野木亜紀子氏のオリジナル脚本、土井裕泰氏の演出で描かれる新時代のホームドラマだ。

 主演を務める松は、本作と同じく、土井氏が演出した連続ドラマ「カルテット」(2017年/TBS系)に出演、第54回ギャラクシー賞テレビ部門の優秀賞をはじめ、数々の賞を受賞するなど話題を呼んだ。TBSドラマへの出演は、日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」(19年/TBS系)以来約6年ぶりとなる。そんな松が本作で演じる渋谷家の長女・渋谷葉子はフリーの編集者。結婚はしておらず、渋谷家の家長として両親と祖母と共に暮らしていた鎌倉の実家に暮らしている。

 松は「心から信頼を寄せる土井監督の下、多部さん、松坂くんという最高の妹、弟と一緒に、ああでもないこうでもないと過ごしていたら、温かいドラマができました」と本作の制作経緯を語る。「本読みの時、脚本の野木さんに『当て書きですから』と言われたプレッシャーに魔法がかかったような感覚です。場面の中で、この上なく楽しいやりとりができた星野源さん、このドラマに存在する意味がとてもある役で、初めての日本語にも前向きに明るく向き合っていらしたチュ・ジョンヒョクさんなど、魅力的な“普通”の人たちが登場します。テレビドラマを愛する人たちが作ったこのお話をぜひ皆さんに楽しんでいただきたいなと思います。『スロウトレイン』というタイトル、私は大好きです」と、本作に魅せられた思いも明かした。

松たか子、松坂桃李、星野源ら出演の新春SPドラマ「スロウトレイン」は新時代のホームドラマ

 葉子の妹・渋谷都子を演じるのは多部。30歳を過ぎても職を変え、居場所を変えふらふらしているが、突然韓国に行くと言い出し、渋谷家は一波乱…。数々のドラマや映画での自然体な演技が評価される多部が、野木脚本・土井演出でどのように輝くのか。

 多部は、「お話をいただいた際は、こんなに豪華なスタッフやキャストの皆さんと共に過ごせる日々をいただけるなんて、まるでご褒美のよう! と心が躍ったことを覚えています」と本作への出演がどれほどうれしかったかをコメント。撮影の日々は「ワクワクドキドキソワソワの撮影現場で毎日ひたすら楽しく、『もう終わっちゃうの!?』と最終日には嘆きました」と振り返る。そして、都子については、「“三姉弟(きょうだい)の真ん中”の役柄は初めてでしたが、ふらふら、ふわっとしていそうで、時に弱く、でも曲げられない意志がきちんとあるキャラクターがとても好きでした」と言い、「姉弟って絶妙なバランスで成り立っているのかなと思わずにはいられない。性格さまざまな3人を、お正月の夜にくすくすっとしながら、楽しんで見ていただけたらと思っています」と、姉弟との関係にも期待を持たせる。

 弟・渋谷潮役には松坂。江ノ島電鉄で保線員として働く潮は、渋谷家の家事全般を担当している。恋人がいるが、姉たちには明かせていないことがあるようで…。自身の雑誌連載が原案となった作品が映像化されるなど、各方面での活躍が目覚ましい松坂は、「僕は3人兄妹で、姉と妹に挟まれて育ってきたので、この『スロウトレイン』の現場は妙な居心地の良さを感じていました。松さんと多部さんの姉2人と過ごし、弟として撮影した日々は、懐かしさもあり、楽しかったです。星野さんとは大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(2019年/NHK総合ほか)以来の共演でしたが、こうした形でお芝居ができて、本当に幸せでした」と撮影を振り返る。

 さらに、「チュ・ジョンヒョクさんとは、国境を超えて芝居を交わすことができたのは大きな財産となりました。土井監督は何作品もご一緒している縁の深い方です。初めてご一緒した『麒麟の翼』(12年)では、経験の浅い僕が阿部寛さんと対峙(たいじ)する芝居場がありました。撮影前日に監督からメールでいただいた『考えるな、感じろ』という言葉。今でも指標としています。野木さんの脚本は、読みやすく、言葉がスッと入ってきます。日常をリアルに細やかに切り取っている本で、共感しかありません」と本作を支えるスタッフ陣の頼もしさに感謝しきり。そして、「家族愛、姉弟愛、恋愛、さまざまな関係性が描かれている、優しく温かい作品です。2025年の年初め、『スロウトレイン』とともに温かい気持ちでスタートできることを願っています」とのメッセージで締めくくった。

 そんな3姉弟の人生に大きく関わる人物として出演する星野は、TBS連続ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(16年/TBS系)「MIU404」(2020年/TBS系)、そして映画「罪の声」(20年)、「ラストマイル」(24年)にも出演。これまで星野に魅力的な人物を書いてきた野木が、今回描くのは人気作家の百目鬼見。元担当編集者の葉子に執着し、執拗につきまとう面倒な作家だ。

松たか子、松坂桃李、星野源ら出演の新春SPドラマ「スロウトレイン」は新時代のホームドラマ

 星野は「コメントを書いては消し、を繰り返しています。物語の素晴らしさを語りたいですし、初めて脚本を読んだ時のあのあふれるような気持ちを伝えたいけれど、言葉にするのはなんだかもったいないなと思って、うーんとなっています。少しの撮影期間でしたが、この作品に参加することができてうれしいです。放送を楽しみにしています」と、物語の魅力を“語り尽くせない”という気持ちで示している。

 そして、日本のドラマ出演が初となるジョンヒュクは、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」(22年)、「正直にお伝えします!?」(24年)など数々の韓国ドラマで注目を集めている韓国人俳優だ。

 「こんにちは、ユンス役のチュ・ジョンヒョクです。『スロウトレイン』を撮影するために2、3カ月前から日本語を練習し、僕にとっては新しい挑戦であったのでわくわくしながらも不安で心配でした。なので、現場で初めて撮影する時もたくさん緊張しましたが、監督さん、そしてスタッフの方々、役者の方々からとても親切にしてもらって本当に気軽に楽しく撮影できたと思います。感謝しています」と今回の作品への参加を感謝するジュンヒョク。「みんなに会いたいです。また、現場では通訳してくださる方がいらっしゃったのでとても楽にコミュニケーションすることができたし、カットがかかる度に共演者の皆さんに僕の日本語が大丈夫か確認してもらった記憶があります。うまく表現できていたらいいなと思います。今回、初めて日本語でお芝居をしました。日本語の実力はまだまだですが、温かい目で見ていただき『スロウトレイン』を愛してもらえたらうれしいです!」と語り、日本でのドラマデビューを喜んでいる。

 そんな役者陣とともに作品を作り上げたスタッフからもコメントが届いた。

 脚本を担当した野木氏は「私の脚本家人生の節々において、土井裕泰監督には大切な助言と学びをもらいました。2022年の終わり頃『定年前にSPドラマを作りたい』と連絡があり、『土井さんの卒制ともなれば喜んで!』と始まったのがこの企画です。シナハン(シナリオハンティング)では釜山を訪れ、まれにみる楽しい執筆作業となりました。放送は、年の瀬のうっすらとした寂しさから新たな年へと向かうお正月の二日。家族とでも、誰とでも、一人でも、のほほ〜んとテレビの前に座ってください」と執筆の経緯を話す。

 また、土井監督は「今を生きる人たちの『ホームドラマ』ができました。優しい視線で時代を切り取った野木さんの脚本に、松さんをはじめとした敬愛する俳優の方たちと向き合えたあの冬の時間は、思い出すたびになんだかちょっとニヤけてしまうくらい、幸せな時間でした。鎌倉に住む渋谷家の三姉弟の人生(スロウトレイン)はどこに向かってゆくのか? 2025年の新春、どうぞお楽しみに」と魅力的な撮影だったと回顧する。

 続けて、プロデューサー・小牧桜氏は「テレビドラマを心から愛している素晴らしいキャストの皆さまとスタッフたちが国境を越えてそろい、魔法のようなホームドラマができあがりました。お正月に楽しい気持ちで見ていただけると思います。ぜひご覧ください!」と呼び掛けた。

 「3人での幸せ」から「それぞれの幸せ」へと向き合っていく葉子、都子、潮――。そして物語は日本の鎌倉から韓国の釜山へ。変わりゆく時代の中でも普遍的に在り続ける「家族」を通して、痛快で、ドキドキして、最後には思いっきり笑顔になれる、宝物のような新時代のホームドラマが誕生する。私生活では末っ子の松、妹の多部、姉と妹がいる松坂の3人がどんな“姉弟”を演じるのか、期待しながら続報を待ちたい。

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