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市川染五郎、髙橋大輔、荒川静香らが出演!「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」体感リポート!2017/05/22

市川染五郎、髙橋大輔、荒川静香らが出演!「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」体感リポート!

 待ちに待ったアイスショー「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」が5月20日から国立代々木競技場 第一体育館で開催されました。出演したのは、市川染五郎さんら歌舞伎界の役者たちと、髙橋大輔さん、荒川静香さんら日本を代表するプロスケーターたち。歌舞伎とフィギュアスケートの融合という初めての試みに、詰めかけたファンの胸も期待に膨らみます。

 氷上に描き出されたのは、女神(荒川)が描き出す夢物語。新たな国を治めるために猿田彦(中村亀鶴)が迎えた瓊瓊杵尊(織田信成)の妃として、岩長姫(市川笑也)と木花開耶姫(浅田舞)の2人がやってきます。しかし瓊瓊杵尊は木花開耶姫だけを選んだため、岩長姫が激怒。怒りに狂った岩長姫は、大悪役・仁木弾正(市川染五郎)を呼び出し復讐しようとしますが、それを阻止すべく、猿田彦は武蔵坊弁慶に姿を変え、英雄・源義経(髙橋大輔)を召喚し、時空を超えた「善」と「悪」の戦いが繰り広げられるのです。なんと壮大なファンタジー絵巻!

 これまで、個々のスケーターが作り上げたプログラムをつないでいくアイスショーを見慣れていただけに、全二幕を通して1つの物語をつむいでいく「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」はとても新鮮! 氷上と上手に設けられた大きな白い天幕には、チームラボが描き上げる美しいプロジェクションマッピングが配され、色鮮やかな衣装を身にまとった演者たちを引き立てます。

 そして、氷上だけでなく、空間を使ったフライングや客席からの登場など、会場全体を舞台にしたダイナミックな演出に、客席からは驚きの声が絶えませんでした。もちろん音楽もすべてオリジナルの書下ろし。戦いのシーンでは、こちらも今回初コラボとなったDRUM TAOが打ち鳴らす太鼓の音が盛り上げます。彼らのリズムに合わせたプロジェクションマッピングがすばらしかった! 時には火山、時には荒波の中で演奏しているかのような演出は圧巻でした。

市川染五郎、髙橋大輔、荒川静香らが出演!「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」体感リポート!

 この誰も見たことがない氷上スペクタクルの初演メンバーとして参加したプロスケーターたちも最高の演技を見せてくれました。

「善」の主役、凛々しい若武者・源義経を演じた髙橋大輔さんの演技にはため息。剣をもって戦う姿が美しい! 第二幕では、岩にされた瓊瓊杵尊と木花開耶姫を救うために男姿の遊女に姿を変え、舞台中央の台上で踊るシーンがあるのですが、これが本当にすばらしい! もちろんスケート靴は履いていません。彼の踊りを、会場全体が固唾を飲んで見守っていました。

市川染五郎、髙橋大輔、荒川静香らが出演!「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」体感リポート!

「善」と「悪」、正反対の2役を演じた荒川静香さん。「善」としては、天幕の上から舞い降りた冒頭のシーンはまさに女神! 神秘的な美しさであっという間に観客を物語に引き込む力はさすがです。そして第一幕最後の見せ場、岩長姫に呼び出された大蛇を操る蛇髪姫としても活躍。巨大な蛇が天幕の上から降りてきて、その中にスケーターたちが入って氷上で動く様に、会場は度肝を抜かれました。妖艶な悪の華・蛇髪姫は、荒川さんの新境地とも言えるでしょう。

市川染五郎、髙橋大輔、荒川静香らが出演!「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」体感リポート!

 プロスケーターとしての1歩目に、伝説の舞の名手・天鈿女命という大役を任された村上佳菜子さん。可憐な衣装がすごく似合っていました。鈴を使った演技が物語を引きしめます。

市川染五郎、髙橋大輔、荒川静香らが出演!「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」体感リポート!

 ブルーの衣装が氷上に映え、凛々しい皇子・瓊瓊杵尊を好演した織田信成さん。物語を動かしていくキーマンともなるキャラクターを全身で表現します。やはり織田さんは和モノが似合いますね。

 そんな瓊瓊杵尊に選ばれる美しい木花開耶姫を演じたのは浅田舞さん。清楚で若々しいピンクとグリーンの衣装がよく似合っていました。織田さんとの息もぴったり!

市川染五郎、髙橋大輔、荒川静香らが出演!「氷艶 hyoen2017 -破沙羅-」体感リポート!

 そして窮地に陥った源義経の想い人、静御前を演じたのは鈴木明子さん。髙橋大輔さんとのデュエットシーンは幻想的で、本当に素敵でした。

 そのほか、アイスホッケー経験者だという市川笑也さん扮する岩長姫の妖しさは必見!もちろん市川染五郎さんを筆頭に、歌舞伎役者のみなさんもスケートを練習し、スケーターたちと同じリンクで本当に素敵な演技を披露してくれました。

「新感覚」と一言でいうのは簡単ですが、まったく新しい芸術を一から生み出す苦労は計り知れないものだったことでしょう。しかし出来上がった舞台は、まさしく日本でしか生み出せない氷上のエンターテインメントショーでした。チャンスがあればぜひ再演を願ってやみません! 歌舞伎、フィギュアスケート双方に新たな可能性を切り開いたこの舞台に関わった、すべての方々に拍手!

【「KISS&CRY」とは?】

「KISS&CRY」シリーズは、日本のフィギュアスケーターのみなさんをフィーチャーし、その「戦う」姿、「演じる」姿を合計50ページ超のグラビアでお届けしています。つま先から指先・その表情まで、彼らの魅力を存分に伝えます。また、関連番組TVオンエアスケジュールも掲載。TVの前で、そして現地で応援するフィギュアスケートファン必携のビジュアルブックです。

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