池松壮亮が「豊臣兄弟!」で秀吉役。仲野太賀と“猿兄弟”に! 永野芽郁、吉岡里帆、浜辺美波も共演2024/10/02
仲野太賀が主人公の豊臣秀長を演じる、2026年1月からNHK総合ほかで放送される大河ドラマ「豊臣兄弟!」(日時未定)の出演者発表記者会見が行われ、秀長の兄・豊臣秀吉役の池松壮亮、秀長の初恋の人・直役の永野芽郁、秀長の妻・慶役の吉岡里帆、秀吉の妻・寧々役の浜辺美波が、主演の仲野ともに登壇した。
大河ドラマ第65作「豊臣兄弟!」で描かれるのは、戦国時代のど真ん中。強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた豊臣兄弟の奇跡、夢と希望の下剋上サクセスストーリーだ。天下人の弟・豊臣秀長(仲野)を主人公に、歴史に“もしも”はないものの「秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった」とまで言わしめた天下一の補佐役・秀長の目線で、戦国時代をダイナミックに描く波瀾(はらん)万丈のエンターテインメントを、連続テレビ小説「おちょやん」(NHK総合ほか)、「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」(ともにTBS系)、「家政夫のミタゾノ」シリーズ(テレビ朝日系)などを手掛けた八津弘幸氏が紡ぎ出す。
池松演じる秀吉は、尾張中村の貧しい農家に生まれ育ち、主君である織田信長の下で頭角を現し、最終的には天下統一を果たした歴史的な大人物。池松は、「仲野太賀くんとは10代の頃からの仲で、これまで俳優としても、個人としてもお互いの人生について多くのことを語り合ってきました。普段は『太賀』と呼んでいるので、ここでもそう呼ばせていただきます(笑)」と、2人の親しい関係を紹介。さらに「普段は何でも話してくれる太賀ですが、大河ドラマで主演を務めることはニュースで知りました。本当に心からうれしくて、今でもその時の喜びを覚えています」と回顧し、その翌日にプロデューサーから出演オファーの電話をもらった際には、「まさか自分が秀吉を演じるなんて想像もしていなかったので、驚きのあまりしばらく固まってしまいました(笑)」と当時の心境を振り返った。
池松にとって大河ドラマの出演は2005年の「義経」、2007年の「風林火山」以来、約20年ぶり。「豊臣秀吉という歴史的な大人物をどう描き、現代にどう語り継いでいくのかが今作の大きなテーマです」とし、役への取り組みに対する意気込みを見せた。「時代に合ったヒューマニズムを探しながら、物語を紡いでいけたらと思っています。今日ここに並ぶ素晴らしい皆さん、そして仲野太賀と共に、2026年の1年間をかけてすてきな作品を届けられるよう、全力を尽くします」と、仲間と共に作り上げるドラマへの熱い決意を語った。
続いて、あいさつした永野が演じる直は、小一郎と藤吉郎の故郷である尾張中村の土豪の娘。男勝りの性格でありながら、主人公・秀長をひそかに慕う幼なじみという、乱世に翻弄(ほんろう)される悲劇のヒロインだ。NHKドラマには連続テレビ小説「半分、青い。」以来、約7年ぶりの出演となる永野。「久しぶりに感じるこの緊張感で、まだ少しそわそわしています」と心境を語りながらも、「初恋の相手という役柄なので、仲野太賀さんが演じる光一郎が初恋できるように、魅力あふれる女性を演じられたらと思います」と役への期待を述べた。さらに「まだ脚本が完成していない状態なので、どのように物語が展開していくのか私自身も楽しみにしています。この世界観にしっかりと入り込みたい」と抱負を述べた。
そして、吉岡が務める小一郎の正妻・慶(のちの慈雲院)は、激動の時代を生き抜き、秀長とともに大和郡山城に入り、兄嫁の寧々とともに豊臣兄弟を支える存在となる人物。吉岡は「池松さんと同じく、私も仲野太賀さんを『太賀くん』と呼んでいるので、ここでもそう呼ばせていただきます(笑)」と、親しみを込めてまずはコメント。
続けて、仲野が大河ドラマの主演を務めることを知ったときの感動を振り返り、「太賀くんがこんな偉業を成し遂げるんだって、本当にすごく感慨深かったです」としみじみと語った。初めて仲野を映画で見たときの思い出として、「彼が『俺はここまでやってもここまでしか行けない男なんだ』と言ったセリフが、すごく切なくて胸に響いた」と、その当時の感情を鮮明に覚えている様子で、「その言葉を言える太賀くんの特別な存在感やエネルギーを感じ、この人がもっともっと輝く姿を見たいと思っていました」と彼に対する深い尊敬の念を示した。
また、過去に仲野と夫婦役で共演したことについても触れ、「実は初めて夫婦役を演じた相手も太賀くんでした。過去の作品では仲の悪い夫婦として始まりましたが、今回はどうなるかまだ分かりません」と笑いながら振り返る。「今回は、一緒に戦い、支え合うような信頼し合う夫婦像を演じられたらうれしいなと思っています。脚本次第では、また仲の悪い夫婦になるかもしれませんが(笑)」と冗談めかしつつも、仲野への信頼は揺るぎない。「彼という役者、そして人としても尊敬している方なので、一緒に素晴らしい作品を作り上げ、日本に届けられるよう、全力を尽くしたいと思います」と、ドラマへの意欲を力強く表明した。
そして、秀吉の正妻で、秀吉が関白に就任したのちは北政所と称される寧々を演じる浜辺。寧々は負けず嫌いの性格で、夫の秀吉とともに出世街道を駆け抜け、“戦国のファーストレディ”へと昇りつめていく。浜辺は「これまで名女優の方たちが演じてきた寧々を私が演じることに責任感を感じています」と緊張した心境を明かしながらも、「連続テレビ小説『らんまん』でご一緒したスタッフやプロデューサーと再び仕事ができることに、とても安心しています」と、スタッフへの信頼を伝える。また、「池松さんや仲野さん、吉岡さんとの共演が楽しみです」と期待を膨らませ、「撮影は緊張と楽しみが半々ですが、責任感を持って最後まで務め上げたい」と、意欲を見せた。
そんな豪華キャスト陣の発表を受け、主演を務める仲野は「キャストが一人ずつ決まるたびに、こんなに楽しいことはないなと思いました。僕個人としても大好きな俳優さんたちが集まってくれて、本当に背筋が伸びる思いです」と喜びを語り、「これから約1年半にわたる長い撮影期間になりますが、これだけ素晴らしい俳優さんたちが集まってくださったので、何の不安もありません。みんなで力を合わせて、すてきなドラマを作り上げたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします」と、力を込めた。
豊臣秀吉や秀長をはじめ、豊臣家に対する印象について尋ねられた仲野は、「豊臣家や豊臣秀吉を描いた作品はこれまでも本当にたくさんありますよね」と語りかけながら、過去に豊臣秀頼を演じた経験を踏まえて、「その中で、秀長さんにスポットを当てた作品はほとんどないんですよね。なので、これまでの豊臣家とはまた違う視点で描かれる作品になるんじゃないかと思いつつ、脚本家の八津さんが面白い作品に仕上げてくれると信じて、頑張りたいと思います」と、期待を寄せた。
池松は、「正直、歴史の教科書レベルでしか理解していない部分が大きいんですが、それに加えて、やっぱり竹中直人さんの(大河ドラマ『秀吉』の)イメージが強く残っています」と率直に語り、「近年では秀吉が悪役として描かれることも多いんですが、『太閤記』や竹中さんが演じられた大河ドラマを見て勉強しながら、これからも準備を進めていきたいと思います」と、今後の役作りへの意欲を燃やす。続く、永野は「そうですね。私も教科書でしか豊臣秀吉を知りませんので、この会見が終わったら勉強しようと思います(笑)」と冗談交じりに話し、会場を和ませた。
吉岡は、「豊臣家というと、ちょうどこの『豊臣兄弟』の打ち合わせを先日初めて行ったんですけど、その時にプロデューサーの方も関西出身の方で、私も関西出身なんですが、どうしても徳川の時代、家康の時代になって平和が訪れたことで、豊臣秀吉がずる賢く描かれたり、戦いを招いているというイメージが強調されがちだという話が出ました」と語り、さらに「でも、私たち関西人からすると、秀吉は農家出身で、たくましく、そして時代の差別や階級にも負けずにあらがってきた人物です。私は豊臣家に対して、そうしたポテンシャルの高さや個人としての強さを強く感じています。今回の大河ドラマでは、豊臣家のすごさや素晴らしさが描かれる作品になるのではないかと期待しています」と、強い思いを口にする。
浜辺は、「私も基本的には教科書でしか豊臣秀吉を知らなかったんですが、今回のお話が決まったときから、寧々を主人公にした小説を読み始めました」と語り、「これまで、作品としては楽しんでいたのですが、寧々という人物に感情移入したことは一度もありませんでした。しかし、小説を読み進める中で、思った以上に感情が動かされ、豊臣家の一員としての感情が自分の中に流れ込んできた感覚がありました。まずは小説で勉強をしつつ、新しい脚本が届いたらさらに深く学んで、作品作りに取り組んでいきたいと思います」と、役作りへの熱意を感じさせた。
また、兄弟役を演じる仲野と池松の見た目や雰囲気が似ているとの質問には、仲野は「そうですね。ともに『猿顔』と言いますか…」と冗談半分で切り出しつつ、「普段から池松さんには本当によくしていただいていて、親近感しかないです」とその親しい関係に触れる。さらに「見た目が似ていると言われることもありますが、それ以上に僕は池松さんに対して、ものすごく尊敬の念を抱いています。自分の心の兄のように思っている方なので、そういう池松さんと一緒に大河ドラマをやれることは、僕にとってこれ以上ない幸せですし、すごく気合が入っています」と、池松への深い尊敬と共に大河ドラマでの共演に向けた思いを語った。
加えて、池松も、「確かに遠目から見ると似ているかもしれませんね(笑)。『猿が2匹いる』と思っていただければ(笑)」とユーモアを交えて回答。2人の長い関係についても、「僕たちは10代半ば、16歳くらいからの付き合いで、もう親戚のような感覚。俳優というよりも、親戚みたいな存在で、まさか兄弟役を演じるとは思っていなかった」とし、「周りからも『兄弟みたいだね』と言われてきたんですが、あまり本人の前では言わないようにしていました(笑)。でも、本当に一番仲が良くて、何かあれば何でも話せる相手です」と、2人の関係性の深さを改めて強調した。
そして、大河ドラマへ出演に対して、「高揚感があるのか、それともナーバスになるのか? 俳優という視点でどう感じているか」と尋ねられた仲野は、「もちろんどの作品に対してもリスペクトは持っていますが、やはりNHKの大河ドラマとなると少し空気が違います」と話し、「自分も何度か大河に出演させていただいたことがありますが、その度にNHKのスタジオに入ると、ものすごく背筋が伸びる感じがします。僕個人としてはとても高揚感を感じる現場ですね。周りを見渡しても素晴らしい俳優さんばかりで、スタッフさんも一流の方々ばかり。日本が誇る時代劇に参加できることに、すごく胸が躍ります」と、大河ドラマへの特別な感情を語る。
池松は、「僕自身は20年ぶりの大河ドラマ出演になるんですが、この国で俳優をやる上で、非常に特別な場所だと感じています」とコメント。「普段は映画を中心に活動してきたので、こんなに長い間撮影に入ることや、これほど長い時間をかけて一人の人物を演じる機会はこれまでなかったです。そういう貴重な経験をいただいたので、一生懸命取り組みたいと思っています」と、長期にわたる撮影への真剣な姿勢を見せた。
永野は、「やっぱり大河ドラマってすごく歴史のある作品ですので、そこに自分が参加できるということは、純粋にうれしいですし、同時に緊張感もすごくあります」と率直な気持ちを明かし、「セットに入ると一気に時代が変わるような瞬間がすごく不思議で面白いんです。今回もそれを体感できるのが、とても楽しみです」と、心を躍らせる。
吉岡は、「俳優業って何だろうと考えた時、エンターテイメントとして人に楽しんでもらうことも大切ですが、やはり歴史を伝えることができるのも大きな仕事の一つだと思います」と、歴史を伝えることの大切さに触れ、「大河ドラマは長い年月をかけて丁寧に歴史を描いていく場なので、簡単にはできないことを成し遂げる場だと感じています」と述べた。さらに「個人的には、祖母の期待にも応えることができるという意味でもうれしいです」とし、「以前、祖母に『里帆ちゃんは大河ドラマに出られへんの?』と寂しそうに言われたことがあり、それがプレッシャーでしたが、今日の発表前に祖母に電話して『NHKをつけて見ていてね』と伝えました。私にとっても、とても重要な日です」と、笑顔を見せた。
浜辺は、「私は今回が初めての大河ドラマ出演なので、大河ドラマの雰囲気が未知数」と話し、「朝ドラを撮影していたとき、隣で大河ドラマの撮影が行われていて、朝ドラとはまた違った緊張感が漂っていました。実際にその現場に入るのは初めてなので、すごく楽しみです。そして、私も家族が喜んでくれることが一番の喜びです。私も今、大河ドラマを毎週楽しんでみていますが、そのように家族が楽しんでくれると思うと、とてもうれしいです」と、家族への思いを込めて語った。
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