ガザ攻撃1年「Nスぺ」が激化するイスラエルとパレスチナの現実を2週にわたり紹介2024/10/01
ハマスの襲撃と、その後のイスラエルのガザ攻撃から1年。NHK総合では、10月6日と13日の2週連続で「NHKスペシャル」（午後9:00）にてイスラエルとパレスチナの今を取り上げる。
6日は「 “正義”はどこに ～ガザ攻撃1年 先鋭化するイスラエル～ 」と題し、ガザ地区現地で何が起きているのかを、中東情勢を30年にわたり取材してきたNHK記者の解説とともに見つめる。ガザ地区の死者は4万人を超え、子どもや女性たちを含む民間人への攻撃が続いている。双方による戦争犯罪とも指摘されているが、誰も止められずにいる。人質奪還を大義名分として掲げてきた今回の戦闘、しかし今やその当事者の家族ですら、“人質の安全のため”として停戦を求め始めたことを理由に弾圧を受けるなど、厳しい立場に追いやられている。そして今激化しているのが、先鋭化した議員や市民が、軍と一体となって進めるヨルダン川西岸地区への入植の拡大だ。
事態はどこまでエスカレートし、世界はいつまで座して状況を見守るのか－。現地を1年にわたり記録してきたイスラエルのフィルムメーカーのルポと、中東情勢を30年にわたり取材してきたNHK記者の解説とともに、ガザ攻撃1年が世界に投げ掛ける問いに迫る。
13日の放送では、「 もし私が死ななければならないのなら ～ガザ・絶望から生まれた詩～」（仮）と題し、言葉による抵抗を掲げ、去年、空爆で亡くなった詩人男性を取り上げ、パレスチナ・ガザの現実に向き合う。絶望的な状況が続く、パレスチナ・ガザ。その絶望の中から生まれた一編の詩が世界を駆け巡り、多くの人の心を揺さぶっている。「もし私が死ななければならないのなら／あなたは生きて／私の物語を伝えてください」祈りにも似たその言葉はSNSで拡散、50以上の言語に翻訳され、パレスチナ人だけでなく、世界の多くの人の生きざまにも影響を与えつつある。
この詩を書いたのはガザ・イスラム大学の教師であり、詩人のリフアト・アライール。圧倒的なイスラエルの軍事力を前に「言葉による抵抗」を掲げてガザの“物語”を伝えてきたが、去年12月、イスラエル軍の攻撃で亡くなった。しかし、死後も彼の言葉は消えることなく立場が異なる人々の心にも影響を与えてきた。“戦争”という暴力を前に、言葉は希望の光を灯せるのか、詩に込められた思いとそれを受け取った人々の心を思索するドキュメンタリー。
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