荒木飛羽、曽野舜太、藤本洸大が永井 三郎の名作で共演。演じる“人物”としたいこととは?2024/10/03
荒木飛羽さんが主演を務め、曽野舜太(M!LK)さん、藤本洸大さん、阿部顕嵐(7ORDER)さんらが出演する連続ドラマ「スメルズ ライク グリーン スピリット」がMBSドラマフィル枠にて絶賛放送中です。
本作は、2011年から2012年まで「コミック Be」(ふゅーじょんぷろだくと)で連載、2012年に「SIDE A」、2013年に「SIDE B」の計2巻として単⾏本化された、永井 三郎さんによる人気漫画を実写ドラマ化したものです。
平成のド田舎に住む男子学生・三島フトシ(荒木)は、髪が長く、なよなよしているという理由から、バスケットボール部に所属するクラスメート・桐野マコト(曽野)率いるグループにイジメを受けていました。しかし三島は抵抗するすべもなく、隠れて口紅を塗ったり、女性ものの服を着たり、“カワイイ自分に変身する”という日課を心のよりどころにしていました。
そんなある日、三島が屋上にいると、以前なくした口紅を桐野が自らの唇に塗ろうとしているところを目撃。“本当の自分”を隠して学校生活をおくる桐野、“なぜか”三島に強く当たるイジメグループの1人・夢野太郎(藤本)、“やたら”三島を気に掛ける転任してきた社会科教諭・柳田(阿部)。自分のアイデンティティーに目覚める三島の存在をきっかけに、桐野・夢野・柳田の“秘めたる感情”が徐々に明かされていきます。この世界のどこかで、“本当の自分”でいられる場所を求めた彼らのひと夏の淡い青春物語に注目です。
TVガイドWebでは、髪が長いという理由で同級生からいじめられる主人公・三島を演じる荒木さん、イジメグループのリーダー・桐野を演じる曽野さん、三島に対し強く当たってしまうクラスのムードメーカー・夢野を演じる藤本さんに、撮影時のエピソードや演じたキャラクターの好きなところなどを語っていただきました。
――原作や脚本を読んだ際の感想をお聞かせください。
荒木 「読み終えた後、言葉にならない気持ちになりました。三島はナンパされるぐらいかわいいビジュアルだし、桐野や夢野、柳田先生に対してそれぞれ違った感情を持っているし、三島という難しいキャラクターを演じられるのか不安でしたが、役に向き合いながら頑張ろうと思いました」
曽野 「まず(原作の)表紙を見て、キラキラした青春物語なのかなという印象を持ちました。それぞれのキャラクターが葛藤を抱えていたり、それを押し殺して自分の道を歩んでいたりという展開に、読めば読むほどひきつけられて…。『期待に応えていいものを作ろう!』という気持ちになりました」
藤本 「原作が2巻だけで、さらにはひと夏のことなのに目まぐるしい展開で、まるで人の一生を見ているような満足感がありました。そして、本作に触れてみて、『同性を好きになることは特別なことではないよね』と感じて。夢野はとても正直なので、彼のような価値観を持てば、より素直な気持ちになれるのではと思いました」
――閉鎖的な地域が舞台で、思春期、かつ同性を好きになるという新しい役どころへの挑戦だったと思いますが、どのようなアプローチをしましたか。
荒木 「原作では三島のいじめられているシーンが少しコミカルな表情だったので、それに寄せた方がいいのかなと考えました。どうしようか監督に相談をしたところ、『自分の思う三島を演じてもらって大丈夫!』というお言葉を頂いたので、しっかりと本を読んでベースを作りつつ、自分が作る三島を演じようと心に決め、役に挑みました」
曽野 「舞台となる土地がどのような感じか分からなかったのですが、よくよく考えたら自分が育った地域が自然にあふれていて、似たようなところなんです(笑)。当たり前すぎて気付かなかっただけで『それだ!』と思い、まず1段階目の役作りができました。次の段階として、桐野は心が女の子で、同性に好意を持つ男の子。僕自身が男の子に対してそういう感情を持ったことがなかったので、どうしようかと悩みました。でも、M!LKとしてアーティスト活動をしていて、メンバーのことがとても好きなので、もしかしてこの気持ちが似ているのかなって。“好きの延長線上、ただ人を愛する気持ち”と捉えたら、役作りすることができました」
藤本 「原作を読んでみて、夢野はすごくリアクションが大きいタイプだろうなと思いました。小さなことでも大げさに言ってくる人のような、あの感じかなと。なので、役作りとして、プライベートでも友達に対してリアクションを大きくしたり、ほぼ物がない自分の部屋をわざと乱雑にして生活したりしました。あとは夢野が着るような服装、ラフなタンクトップやワイルドな感じのシャツを着て過ごしてみました」
――みなさんのそれぞれの第一印象と、共演してみての感想をお聞かせください。
荒木 「大好きなオムライスを1週間作って過ごしたという話を曽野さんにしたら、『うんうん』と聞いてくださって、しっかりしていてカッコいい先輩だという印象を持ちました。現場で僕と洸大くんがふざけている時、曽野さんも乗っかってくださって、ノリもいいし頼れるし、最強な先輩だなと思っています! 洸大くんは、仲良くなったら絶対に楽しいだろうなというのが最初から伝わりました。入りのあいさつの時から内側からとても明るいものを感じていたので(笑)。現場で洸大くんとわちゃわちゃしたり、一緒にサッカーゲームをやったり、ずっと楽しかったです」
曽野 「初めてお二人とお会いしたのが本読みの時で、3人とも初対面だからか少し緊張感が漂っていました。飛羽はエクステを付けていて、ボブヘアーだったのもありかわいかったです。しかも、『オムライスが好きで、現場でもぜひ作りたいです』と言っていて、第一印象は完全に“かわいい”でした(笑)。でも、現場で飛羽とやりとりしていると、ガッツリとした少年らしさが見え、そのギャップにもひかれました。そして、洸大くんは想像通り(笑)。最初はかしこまっていましたが、それ以外はギャップがなく、常に真っすぐで裏表がない明るい太陽みたいな存在でした!」
藤本 「曽野さんはやっぱり王子様で、お会いしたら本当にキラキラしていて、内から出ているオーラがすごいなと。白い手袋をはめているようなイメージです(笑)。そして現場に入ってみたら、王子様から皇帝のような感じになりました(笑)」
曽野 「皇帝って、どういうこと?(爆笑)」
藤本 「なぜかと言うと、僕の役柄は曽野さん演じる桐野に逆らえないのです。この逆らえない感覚が残ってしまって。だから皇帝みたいだなと(笑)」
曽野 「そこなの?(笑)」
藤本 「でも、本当に優しくて、僕らのにぎやかなやりとりにもずっと突っ込んでくれたり、ボケてくれたり、うれしかったです」
荒木 「皇帝だもんね(笑)」
藤本 「飛羽くんは、クランクインする前に映画とドラマで画面越しに見ていて。お会いした時は会議室でサミットのような雰囲気だったので、とても緊張しました」
曽野 「サミット(笑)。カタカナ言葉が強いね」
荒木 「うん、ワードが強い(笑)」
藤本 「あはは。飛羽くんは憧れの存在なので、足を引っ張らないように僕も頑張ろうと思いました。実際に現場に入ると、少年らしさがあり、かわいいなと。最終的に、3人で楽しく過ごせて良かったです。まさか、こんなに仲良くなれるとは思っていなかったので。なので、本当に安心して夢野を演じることができました」
――皆さんが打ち解け合えるきっかけとなった撮影があると伺いましたが。
荒木 「撮影の初日に走るシーンを撮った時です」
曽野 「最初にロングランをしているあのシーンのことです」
荒木 「おそらくあそこでみんなが吹っ切れたというか(笑)」
曽野 「体を動かした後に、みんなで話したら意気投合した感じですね」
藤本 「真夏で暑かったから余計にみんなの結束感が高まった気がします(笑)」
曽野 「クランクインの日に、場所を変えて走るシーンを何本も撮影するという。山場だったよね(笑)」
荒木 「走った後に『暑いね~』と言って盛り上がっていたら、いつの間にかもう仲良くなっていました」
――撮影の合間に、楽しかったエピソードや親交が深まったエピソードがあれば教えてください。
曽野 「駄菓子屋さんがあって、僕と飛羽でお菓子やアイスを買いに行きました。店主さんと『暑いねぇ、頑張っているねぇ』と話しながらおやつを食べたのが、夏の思い出として残っています」
荒木 「自然が多かったので、川に入ったことですかね。曽野さんと(阿部)顕嵐さんと僕の撮影が午前中で終わり、『暑いから川に入ろう!』となって。靴下を脱ぎ、衣装がぬれないようにまくり上げて、川に入ってバチャバチャ遊びました。真夏の暑い日だったので気持ちいいし、楽しかったです。洸大くんは午後から撮影だったので残念ながら参加できずでしたが…」
藤本 「僕、そういう時はだいたい撮影が入ってしまって(笑)。空き時間には飛羽くんとサッカーのゲームばかりしていました」
荒木 「で、僕は1回も勝てずでした(笑)」
藤本 「あとは3人でイントロゲームもやりました」
曽野 「あ! イントロゲームで遊んだね! 楽しかった」
荒木 「こっちは僕が強く、逆に洸大くんは弱すぎて1個も取れずで」
藤本 「イントロゲームがかなり弱くて、途中で離脱しそうになりました(笑)」
――ご自身が演じるキャラクターの好きなところと、もしそのキャラクターと一緒に過ごせるとしたら何をしたいですか。
荒木 「三島の、周りに影響されないところと、かわいいものが好きなところにひかれます。自分も縫いぐるみが大好きだし、なんなら縫いぐるみがないと眠れないぐらいで(笑)。一緒にやってみたいことは“かわいいこと”ならなんでも! 洋服を買いに行ったり、お互いにメークをしたり。お互いの趣味を一緒にやって過ごしたいです」
曽野 「桐野の好きなところは、カッコいいところですね。部活の最中に、蛇口から出る水を飲んでいるだけで女子から『きゃ~!』と言われていましたし。クラスの中でも権力があり、おそらく頭もいいだろうし、お母さんにいろいろ言われて賢い子になろうとしていると思うので、きっと努力もしていますよね。そういうところが好きです。そんな彼と一緒に過ごすなら、車に乗ってみるなどかわいいやんちゃなことをして、青春をしてみたいです」
藤本 「夢野は誰の目も気にせず、真っすぐに突き進むところが一番好きです! 生きていく中で、他人の評価を気にしないことはとてもすごいことだと思っているので、本当にうらやましいです。もし彼と過ごせるのなら全力で鬼ごっこをして遊びたいですね」
――最後に、番組を楽しみにしている視聴者へ見どころなど、メッセージをお願いいたします。
荒木 「最初、三島から見た桐野は嫌なやつで関わりたくない存在でしたが、屋上で仲良くなってからの三島はとても幸せで、素でいられる唯一の場所でもあり、いろいろなことを感じる場所でもあるなと原作を読んだ時に思っていて、実際に彼を演じたら本当にそうでした。僕としても三島としても、一番のお気に入りは屋上のシーンです。そんな彼がどうなっていくのか、最後まで見届けていただけたらうれしいです」
曽野 「桐野が三島をいじめている裏には何があるのかというのがポイントです。第1話の屋上のシーンで、口紅を塗ったところを三島に見られてしまい、そこから打ち解けていく2人にぜひ注目していただきたいです。青年たちの爽やかなひと夏をお楽しみください」
藤本 「言葉を発していない時も、感情を丸出しにするよう演じました。ぜひ表情にもご注目ください。あとは、夢野家でやりとりをするシーンがるのですが、半日で全て撮影しました。たった半日なのに、まるで長年過ごしてきた家族かのような空気感が出ているので、その温かい雰囲気を感じていただけるとうれしいです。個人的には屋上のシーンと最後のシーンが本当に見どころなので、最後までお楽しみいただければ幸いです」
――本作が初対面とは思えないぐらい仲良しな皆さんが演じる夏の青春ドラマ、楽しみにしています!
【プロフィール】
荒木飛羽(あらき とわ)
2005年9月28日生まれ、茨城県出身。 A型。14年に俳優デビュー。子役時代には数々の人気俳優の幼少期役を演じて話題となり、ドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)で狂気的な少年・榎本総一役で注目を集めた。22年にはドラマ特区「少年のアビス」(MBSほか)で連続ドラマ初主演を果たし、「First Love 初恋」(Netflix)で野口也英(満島ひかり)の長男・綴役を務める。近年の主な出演作に、ドラマ「ばらかもん」(フジテレビ系)神崎康介役、清水崇監督ホラー映画「あのコはだぁれ!?」(24年)で島田蓮人役を演じるなど、話題作への出演が続いている。
曽野舜太(その しゅんた)
2002年5月3日生まれ、三重県出身。O型。俳優として「コスメティック・プレイラバー」(フジテレビ)、「佐原先生と土岐くん」(MBSほか)、「怪談新耳袋 暗黒」(BS-TBS)など、数々のドラマや映画作品に出演。 22年には「ZIP!」(日本テレビ系)の新コーナー「ベラベラENGLISH 星星 the Teacher」のレギュラーに抜てきされ、朝の顔としても注目を集めている。5人組ダンスボーカルユニット「M!LK」として活動し、10周年を迎える本年は「10th Anniversary M!LK ARENA TOUR 2024『I CAN DRINK!』」を開催する。
藤本洸大(ふじもと こうだい)
2005年10月6日生まれ、兵庫県出身。第35回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを獲得し、芸能活動をスタート。宮世琉弥・原菜乃華がW主演を務めた映画「恋わずらいのエリー」(24年)で映画初出演を果たし、俳優デビュー。その後、「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」(WOWOW)でドラマ初出演。本作が地上波連続ドラマ初出演となる。出演中のドラマ「スノードロップの初恋」(フジテレビ系)も絶賛放送中。
【番組情報】
「スメルズ ライク グリーン スピリット」
MBS 木曜 深夜1:29~1:59
テレビ神奈川 木曜 深夜1:00~1:30
テレビ埼⽟ 月曜 深夜0:00~0:30
群⾺テレビ 火曜 深夜0:30~1:00
とちぎテレビ 水曜 深夜1:00~1:30
チバテレビ 木曜 深夜11:00~11:30
※地域によって放送日時が異なります
※MBS放送後、 TVer、MBS動画イズムにて1週間無料見逃し配信
※FODにて独占見放題配信
【プレゼント】
3名のサイン入り生写真を1名にプレゼント!
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【締切】2024年11月3日(日)正午
【注意事項】
※ご当選者様の住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材・文/山本恵代(TBS・MBS担当) 撮影/蓮尾美智子
ヘア&メーク/反田やよい(荒木)、中島愛貴(曽野)、粕谷ゆーすけ(藤本)
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