【トピックス】朝ドラ「虎に翼」の放送回ランキングを発表！2024/09/27 18:30

今回のトピックス

祝完結！奇跡の朝ドラ「虎に翼」放送回別ランキング

多くの話題を集めてきた連続テレビ小説「虎に翼」がついに完結した。ということで、今回のトピックスは、「虎に翼」を放送回別のリアルタイム視聴ランキングで取り上げる（※第1話～第120話を放送回別に集計）。果たして“奇跡の朝ドラ”「虎に翼」は、どのような視聴推移をたどってここまできたのだろうか。

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■「虎に翼」放送回ランキング［リアルタイム視聴］ベスト20

順位	番組タイトル	放送局	ポイント (％)
1	虎に翼　第22週「女房に惚れてお家繁盛？」（110）（8/30）	NHK総合	100.0
2	虎に翼　第10週「女の知恵は鼻の先？」（46）（6/3）	NHK総合	98.8
3	虎に翼　第20週「稼ぎ男に繰り女？」（100）（8/16）	NHK総合	98.5
4	虎に翼　第9週「男は度胸、女は愛嬌？」（45）（5/31）	NHK総合	97.0
5	虎に翼　第11週「女子と小人は養い難し？」（53）（6/12）	NHK総合	96.8
6	虎に翼　第11週「女子と小人は養い難し？」（54）（6/13）	NHK総合	96.5
7	虎に翼　第13週「女房は掃きだめから拾え？」（64）（6/27）	NHK総合	96.5
8	虎に翼　第13週「女房は掃きだめから拾え？」（65）（6/28）	NHK総合	96.3
9	虎に翼　第14週「女房百日馬二十日？」（68）（7/3）	NHK総合	96.2
10	虎に翼　第9週「男は度胸、女は愛嬌？」（44）（5/30）	NHK総合	96.1
11	虎に翼　第16週「女やもめに花が咲く？」（80）（7/19）	NHK総合	96.0
12	虎に翼　第11週「女子と小人は養い難し？」（55）（6/14）	NHK総合	96.0
13	虎に翼　第22週「女房に惚れてお家繁盛？」（109）（8/29）	NHK総合	95.9
14	虎に翼　第14週「女房百日馬二十日？」（67）（7/2）	NHK総合	95.8
15	虎に翼　第11週「女子と小人は養い難し？」（52）（6/11）	NHK総合	95.8
16	虎に翼　第13週「女房は掃きだめから拾え？」（63）（6/26）	NHK総合	95.8
17	虎に翼　第9週「男は度胸、女は愛嬌？」（42）（5/28）	NHK総合	95.8
18	虎に翼　第9週「男は度胸、女は愛嬌？」（43）（5/29）	NHK総合	95.5
19	虎に翼　第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし？」（59）（6/20）	NHK総合	95.5
20	虎に翼　第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし？」（57）（6/18）	NHK総合	95.4

回によっての推計視聴数の差は少なく上位は僅差の争いだが、集計対象の放送回トップに立ったのは、8月30日放送の第110話である。航一（岡田将生）とともに星家で暮らし始めた寅子（伊藤沙莉）と優未（毎田暖乃）に、のどか（尾碕真花）が感情を爆発させる回。父・航一が家族に心を閉ざしていたことでつらい思いをしていたことを吐露して、視聴者の共感を呼んだ。その後寅子が星家の問題が解決するまで、と一旦「同居のようなもの」を解消するという展開も意表を突いた。見ている側としては、戦争を防げなかったと自分を責める航一の気持ちも分かるが、のどかや兄・朋一（井上祐貴）や義母・百合（余貴美子）の寂しさも伝わってきて切ないシーンだった。優未の明るさが救いだったけれど。

　僅差で2位に入ったのが6月3日放送の第46話。昭和22年3月、寅子が再び法曹界への復帰を胸に当時司法省人事課長だった桂場等一郎（松山ケンイチ）に直談判する回。第1回の冒頭に登場したシーンが回収され、まさにここから物語の第2部が始まるという予感に満ちた回だった。大黒柱にならなきゃと言う弟・猪爪直明（三山凌輝）に「そんなものならなくていい！」と喝破した第45話が4位、焼鳥を包む新聞で憲法14条に出会い、夫・佐田優三（仲野太賀）を喪った悲しみに初めて泣きじゃくる44話が10位、さらに42、43話も17、18位にランクインするなど、ここに至るシークエンスも人気を集めている。

　まさに全編の白眉ともいえるシークエンスで、この後ずっとドラマの基調低音となる優三の存在感と憲法第14条が見事なアンサンブルを織り成す一連のシークエンスは、社会のさまざまな課題に果敢に物申していく寅子の心のよりどころとしてずっと響いていくことになる。個人的には優三の出征パートにそっと寄り添っていたスチュアート・マードックの「You are so amazing」という曲が、最終週で再び登場したのにグッと来た。

そして3位は、8月19日の第100話。猪爪家の“家族裁判”に同席した航一が寅子にプロポーズする回。轟太一（戸塚純貴）の交際相手が明かされた回でもあった。5、6位の53、54話は、ヒャンちゃんこと崔香淑（ハ・ヨンス）との意外な形で再会が描かれた。7、8位の64、65話は「ブギウギ」に出演していた茨田りつ子（菊地凛子）の再登場が話題になった。9位の68話は、最終週まで影響が及ぶことになる尊属殺刑法200条の合憲判断がなされた回だった。

ここで多くを語るスペースはないが、「虎に翼」が朝ドラの歴史に残る傑作の一つであることは確かであろうし、それが今後のテレビドラマにどんな影響を与えていくのかにも注目していきたい。脚本の吉田恵里香さんはじめ、キャスト・スタッフの皆さんの皆さん、お疲れさまでした。

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文／武内朗（たけうちあきら）

TVアナリスト。東京ニュース通信社にて「TVガイド」「TV Bros.」編集長ほかを歴任。TVガイドアーカイブチーム代表。好きな言葉は博覧強記。3大フェイバリットコンテンツは、ビートルズ・ナイアガラ・魔法少女まどか☆マギカ。

　【ランキングデータについて】

ランキングデータは、関東138万台を超えるREGZAの視聴データを基に、テレビの利用状況（家族での視聴や個人で視聴しているかなど）やユーザーの性別・年齢などの属性に、政府統計による世代別人口やテレビ保有率を加味した番組ごとの「推計視聴人数」を算出し、TVガイドWebが独自にランキング化したものです。
※各ランキングデータは、地上波放送とBS放送を合わせて集計したものです。
※ランキング集計期間には、集計日当日の翌日AM5:00までの番組を含みます。
※数値は1位を100とした場合の比率となります。

■テレビ視聴ランキング
・リアルタイム視聴ランキングベスト20 → 放送時刻に視聴した推計視聴人数が多い番組の20位分を掲載。
・録画再生視聴ランキングベスト20 → 録画された番組を視聴した推計視聴人数が多い番組の20位分を掲載。

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・ドラマ番組ベスト20（リアルタイム＋録画再生）
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出典元：TVS REGZA株式会社テレビ視聴データ“TimeOn Analytics”