大塚明夫が吹き替え秘話明かす！「ZORRO」日本初放送記念トークイベントに登壇2024/09/27

　BS12 トゥエルビで10月より日本独占初放送となる「ZORRO」。初放送を記念し、BS12 トゥエルビでは「怪傑ゾロ特集Z」と題した怪傑ゾロ作品を一挙放送！　9月26日には、映画「マスク・オブ・ゾロ」「レジェンド・オブ・ゾロ」でゾロ／アントニオ・バンデラスの吹き替えを担当した大塚明夫が試写トークイベントに登壇した。

　“怪傑ゾロ”は1919年に執筆された小説「The Curse of Capistrano」を基に、約100年の間、世界で多くの映画やドラマが製作され、ゲームやコミック、アニメでも放送されたことがある、愛すべき作品。

　映画「マスク・オブ・ゾロ」「レジェンド・オブ・ゾロ」でゾロを演じるアントニオ・バンデラスの声を担当した大塚の“初ゾロ”は、「昭和34年生まれなんですけど、幼稚園の頃、まだテレビが白黒だった時にドラマシリーズで『怪傑ゾロ』が放送されていたんですよ。マント、帽子姿で華麗な剣さばきと、馬に乗ってヒヒーンとやる、あのカッコ良さが強烈に印象に残っていますが、どういうお話だったかは全然覚えていないんです（苦笑）。『マスク・オブ・ゾロ』の時は、『怪傑ゾロ』だなとすごくワクワクした覚えがあります。アントニオ・バンデラスさんはうまい役者さんで、馬に乗る、振り返る…など、どう見せたらカッコいいかというのがすごく分かっていて、いちいちカッコつけてくるんですけど、それが本当にカッコいいので、ちょっと腹が立つくらいでした（笑）」とのこと。

　吹き替えを収録した時の思い出としては、「『マスク・オブ・ゾロ』では先代のゾロ（アンソニー・ホプキンス）がビシビシとゾロ（アントニオ・バンデラス）をしごいて教えるんですけど、先代のゾロの吹き替えは青年座の津嘉山正種さんがやってくださったんです。アンソニー・ホプキンスは名優中の名優だし、津嘉山さんがまた素晴らしい。津嘉山さんは僕がお手本と思っている先輩の一人なんですけど、素晴らしい芝居を見せてくださいまして、それがもうすごく印象に残っていますね。当時の津嘉山さんは今の僕よりも若いので…あの時の津嘉山さんに迫れているのか？　と思うと、いつもちょっと凹むんですよ（苦笑）」と。

　「先輩と共演する時は緊張もしますが、安心の方が大きいですね。自分の肩に全部背負ってると思うとしんどくなる時もありますから。最近はだいぶ先輩になってきたので、なるべく僕から話しかけたりしています（笑）」と気さくに笑う大塚に、MCのジャガモンド斉藤も「僕もさっき楽屋で話し掛けていただいて緊張がなくなりました」と、感謝を述べた。

　アントニオ・バンデラスをはじめ、ニコラス・ケイジやスティーヴン・セガール、デンゼル・ワシントンなど、名優の吹き替えやアニメなどの声も担当する大塚。「仕事をする上でのこだわりはありますか？」との質問には、「仕事は多岐に渡りますが、吹き替えでいえば、『この人が日本語をしゃべったらこうだろうな』という感じで…分かりづらいですよね？　その人から出てきそうな音、しゃべり方、そのイメージをスポイルしないように、むしろカリカチュアして…というのは心掛けています。アントニオ・バンデラスの場合は、目の使い方や、ふっと伏せたまつ毛の様子からパッとターゲットをロックオンした時の目とか、そういった芝居がすごくうまい。そこが生きるように自分も芝居したいなというのはありますね」と明かした。

　最後に「マスク・オブ・ゾロ」「レジェンド・オブ・ゾロ」の見どころを尋ねられると、大塚は「カッコ良さを煮詰めた結晶のような…とにかくやっぱり“カッコ良さ”ですよね。痛快な物語なんです。時代劇で強い侍が悪いやつをみんなやっつけるといったパターンなのですが、あまりのカッコ良さに『参りました』となるくらいカッコつけてくるので、ここがやっぱり見どころだと思います。カッコ良さにビックリしますよ」と、アピールした。

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