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北方謙三の大作「水滸伝」を日本初映像化! 織田裕二が主人公・宋江を演じる2024/09/12

北方謙三の大作「水滸伝」を日本初映像化! 織田裕二が主人公・宋江を演じる

 織田裕二が、WOWOWで日本初の実写映像化が決定した、北方謙三氏の「水滸伝」の主演を務めることが分かった(放送日未定)。世の中を変えるために立ち上がった名もなき漢(おとこ)たちの熱き生きざまを壮大なスケールで描く。

 原作は、累計発行部数1160万部を突破し、文学史上で孤高の輝きを放つ北方氏の歴史大河小説の金字塔「大水滸伝」シリーズ。北方氏が新たな解釈を基に大胆にアレンジし、再構築した“北方版”「水滸伝」は、世代を超えて熱狂的な支持を獲得している。その壮大なスケールから映像化が困難と言われた、「水滸伝」全19巻を完全映像化する。

 舞台は北宋末期(12世紀初頭)の中国。同じ志を持つ漢たちが“梁山泊”に集い、腐敗した世を正すべく敢然(かんぜん)と立ち上がる。「連続ドラマW 頭取野崎修平」(2018年)以来のWOWOWドラマに出演となる織田は、梁山泊の頭領・宋江を演じる。決して、武力に長けているわけではないが、誠実に紡ぐ言葉とカリスマ性により仲間を束ね、後に梁山泊のリーダーとして同志を導く存在の宋江は、世直しの檄文(げきぶん)を書き記し、腐り切った国家を倒すべく、壮絶な戦いに身を投じていく。

 監督は、映画「沈まぬ太陽」(09年)をはじめ、数多の人間ドラマを描き「Fukushima 50」(20年)で「第44回 日本アカデミー賞 最優秀監督賞」に輝いた、名匠・若松節朗氏。映画界の第一線を走り続けてきた若松氏が漢たちの熱き生きざまに挑む。

 なお、織田と若松氏は、フジテレビ系ドラマ「振り返れば奴がいる」(1993年)、「お金がない!」(94年)、「正義は勝つ」(95年)をはじめ、映画「ホワイトアウト」(2000年)などを世に送り出したヒットメーカーコンビ。ドラマ「ガラパゴス」(NHK BSほか/23年)でのタッグも話題を呼んだ。

 さらに、舞台「キングダム」(23年)の脚本をはじめ、ミュージカル、ストレートプレイ、アニメ、ゲームと幅広いジャンルの脚本を手掛け、いま最も注目を集める劇作家の一人、藤沢文翁氏が脚本を担当。自らが原作・脚本・演出を務めた音楽朗読劇「ROAD to AVALON」(24年)は、作品を観劇した北方氏を「新しいものを創り出す才能と力量がある」とうならせたほどだ。

 表向きには戸籍係の下級役人。その正体は、世直しを唱える書物「替天行道(たいてんぎょうどう)」を書き記し、人々を導くカリスマである宋江を演じる織田は、「これほどの長期間の撮影は聞いたことも、もちろんやったこともありません。それを若松監督をチーフディレクターとして若松組の皆さんと一緒にやれる! 原作は北方謙三さん。漢とは? 今の時代、これほど漢を貫いている人は数少ない。まさに漢を体現している愛嬌あふれるチャーミングでワイルドな兄貴…。その人が書いた原作を実写化する。ワクワクするに決まっている」と興奮気味に語り、期待を寄せている。

 次いで、「この超大作を企画したプロデューサーは、まだ30代の青年だと聞いて驚いた。彼は10代の時にこの『水滸伝』に出合ったんだそうだ。そしてキャスト。魅力的な出演者が多いのが、この『水滸伝』。どんな素晴らしい役者と出会えるか、楽しみ、多くの人の胸を借りよう。この歳で、このような作品と出合えてうれしい。人生観が揺さぶられるような撮影になる事を期待して。この閉塞(へいそく)感の続く日本に『水滸伝』は見逃せない」とメッセージしている。

 そして、北方氏は、はじめは「本当に作れるのだろうか」と思ったと明かし、「今は、『本当に作れるのだ。良かった』と感じている。作家の仕事は、本になった段階で完結している。原作は、映像を構成する素材の一つに過ぎない。その素材をどのように生かすか、私は見てみたい。小説通りではない、新たに生まれる未知の創造物を見てみたい」と楽しみにしている。

 加えて、「『水滸伝』は現代劇ではない。リアリティの飛躍がある。ストーリーの飛躍がある。俳優の演技、存在感、監督や脚本家の想像力と表現力。衣装や小道具にいたるまで想像力を結集し、それらが飛躍し、映像としてものすごく圧倒的な世界を作るのではないかと期待している」と熱く語った。

 また、監督の若松氏は「中国の歴史物語『水滸伝』(北方謙三版)がドラマ化される! 圧政に苦しむ民を救うため、巨大権力に立ち向かう革命の物語だ。逆境の中に夢を求めてあらがう漢たちの革命は成就するのか、新風は吹くのか? 何十人もの登場人物がそれぞれに個性的に描かれていて群像劇としての魅力も尽きない。映像化にあたり、あまりのスケールの大きさに立ちすくむ自分もいる。ここは織田くんをはじめ、出演者のエネルギ-を借りるしかない。中国舞台の壮大なドラマの映像化に今、われわれが試されている!」と力強くコメント。

 脚本を務める藤沢氏は北方氏との出会いについて「作家人生でこれほど重責を担う仕事があったでしょうか。初めてお会いした時、そこには『水滸伝』の原作者という“人”ではなく、北方謙三という“文学”が立っていました。それは私という人間が受け止めるには、あまりにも巨大なものでした」と振り返った。

 続けて、「しかし、先生は『小説家の仕事はペンを置いた時に終わっている。あとは好きに書け』と仰ってくださいました。笑顔をくださいました。私の舞台を観劇してくださいました。熱い盃(さかずき)を交わす夜をくださいました。視聴者の皆さまと同じく、私も北方謙三先生の大ファンです。心血を筆ににじませて、この超大作に向き合わさせていただきます」と決意を新たにした。


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