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大泉洋主演×山田太一原作×宮藤官九郎脚本「終りに見た街」総勢12人の超豪華キャスト解禁!2024/08/15

大泉洋主演×山田太一原作×宮藤官九郎脚本「終りに見た街」総勢12人の超豪華キャスト解禁!

 テレビ朝日系で9月21日に放送する、主演・大泉洋×脚本・宮藤官九郎の初タッグによる、テレビ朝日開局65周年記念 ドラマプレミアム「終りに見た街」(午後9:00)に出演する、総勢12人の超豪華キャストが決定した。

 山田太一の珠玉の名作「終りに見た街」は、これまで1982年に細川俊之主演で、2005年に中井貴一主演でドラマ化されてきた。約20年ぶりに3度目となる今回の主人公を演じる大泉は、テレビ朝日のドラマに初出演にして初主演。役柄の田宮太一は、“宮田一太郎”のペンネームでテレビドラマを手掛ける脚本家で、代表作はないものの、20年間、細々と脚本家として続いている“パッとしない”主人公だ。

 令和の時代に東京郊外で何不自由なくありふれた日常を暮らすテレビ脚本家・太一(大泉)の一家が、ある日突然、太平洋戦争真っただ中の昭和19年6月にタイムスリップ。そこは、ビルもショッピングセンターもなければ携帯も通じず、食料を入手することも困難な世界。令和とのあまりの違いにうろたえる太一や家族は、戦時下における衝撃の現実を目の当たりにする。

 太平洋戦争真っただ中の時代を懸命に生きる姿を描く本作。太一の妻・田宮ひかりを演じるのは、圧倒的な存在感を放つ吉田羊。家庭では太一が威厳のかけらもなく家族からウザがられる一方、家事や介護に忙しくしながらも、パートの仕事にやりがいを感じて頑張るしっかり者のひかりは、戦時下でも、時に太一を叱責しながらも寄り添い、家族が生き延びるために懸命に支える。

 そして、太一たち一家と時同じくして過去の世界に迷い込んだ太一の父の戦友のおい・小島敏夫を演じるのは、その確かな演技力で幾多の作品で見る者を魅了し続けてきた堤真一。太一が愚痴っぽく、いちいち悩んだり考えたり立ち止まっている一方、陽気で人当たりが良く、目の前のことを受け入れて前向きに動く敏夫は昭和19年の世界にもすぐになじみ、太一とは正反対ながらも、戦時下で生きる中で太一の良き支えとなる。

 そんな父・敏夫と一緒にタイムスリップした息子・小島新也役には若手注目俳優・奥智哉。また、太一とひかりの娘で令和のイマドキ女子高生・田宮信子役を當真あみ、太一とひかりの息子・田宮稔をドラマ、映画、CMと活躍する子役・今泉雄土哉、太一の母親・田宮清子を三田佳子が演じる。唯一の戦争体験者である彼女は、認知症が出始めているが、タイムスリップした先の昭和19年では清子の記憶が太一たちの頼りに。ただ状況を理解しているのかしていないのか、時に恋をするなど、戦時下で一人のほほんとした空気で家族を包む。一方、現代において太一が仕事でお世話になっているプロデューサー・寺本真臣を勝地涼が熱演する。

 さらに、令和の時代で、ひかりのパート先であるドッグウェア専門店のオーナー・五十嵐役に神木隆之介。太一が脚本を手掛けたドラマ「刑事七、八人」の出演者である先輩俳優役で田辺誠一、後輩俳優役で塚本高史が登場。太一と敏夫が食糧難の中でほどこしを乞う農夫役に西田敏行、タイムスリップした直後の太一に激しく詰め寄る昭和の老人役に橋爪功という超豪華キャスト陣が作品にさらなる彩りを加える。

 太一の妻・田宮ひかり役の吉田は「山田太一さんの作品はこれまで見ていましたし、宮藤さんの脚本といえば俳優の皆が目指してでもご一緒したい脚本家さんですので、その2人のタッグである本作ということで、大変面白く台本を読ませていただきました。戦争経験者である山田さんが描くリアルさに、宮藤さんならではのユーモアと、そして現代的な新しい感覚が合わさって、戦争ドラマではありますが、これまでに見たことのないような全く新しい世界だなと思いました」と脚本を読んだ印象を述べた。

 役どころについて「ひかりさんはとても真面目で責任感が強い人なんですよね。現代においても、家事をこなしながら手に職を持っていることを誇りに両立しているんですが、昭和19年にタイムスリップしてからは、最初は戸惑いながらも、彼女はわりと早々に受け入れて、そして前向きにいろんなものを諦めていきます。彼女には守るべき家族や子どもたちがいて、愛する存在を守るという思いで自ら変わっていくことを選択していく。そういう強さを持っている人だなと思いました。もし私だったらこんなにスピーディーに受け入れられるだろうかと考えましたが、自分もまた、もしかしたらそういう選択をしていくかもしれないなと思った時、そういう意味では自分の思考に近いキャラクターだなと思いました」と自身と置き換えながら分析。

 続けて「ただ、このお仕事を始めてから、私は戦前戦中の役を演じた経験はそんなに多くなく、お芝居とはいえ当時の格好をして、昭和19年を生きる俳優さんたちと対峙(たいじ)した時にやっぱり怖かったんですよね。この時代の人々がこれをリアル体験していると考えたらどれだけ怖く、絶望的な気持ちで日々を生きていたんだろうと思うと、改めて本当に恐ろしい時代だと感じました」と真剣な表情で語った。

 大泉との夫婦役に関して「大泉さんの存在は安心感がとてつもなくありました。何をやっても受けてくださるし、もちろん洋さんの方から発信してくださるアイデアもあって。実際に洋さんが現場で提案されたことが採用されてシーンに風穴が開いたり、深まったり、広がったりということが幾度となくあったので、座長としても、そしてお人柄も本当に心から尊敬している、その気持ちを新たに抱いた現場でした」と撮影を振り返り絶賛。

 また、令和の時代に本作を届けることについて「まさに今、世界で戦争が起こっている時代だからこそ、やる意味がある作品かなと思います。山田さんご自身が戦争体験者でいらっしゃいますので、山田さんが描かれる描写は、とても詳細で見ている人がありありと思い浮かべることができるリアリティーがあるんですね。そこに宮藤さんならではのユーモアと現代の感覚を持ったリアリティーが重なることで、若い方にも身近に感じていただけると思います。なので、このドラマをきっかけにより自分事として戦争をとらえて、できればご家族で話し合いの時間をもって『これはどう思う?』など、戦争について考えを深めていただきたいなと思います」と意義を述べ、「このドラマは戦争ドラマではありますが、自分が理不尽な状況に置かれた時や自分ではどうしようもできない力が働いてる場所に身を置くことになった時に『あなたはどう生きるか?』『どう選択するか?』ということを問われている作品でもあると思っています。太一さんがとった選択にご自身を重ねて、自分だったらどうするだろうと考えていただいたり、現実世界においても、例えば、自分ではない誰かが理不尽な環境に置かれている時に、どういう声掛けができるのかなども考えていただけるきっかけになったらいいなと思います」と見どころを伝えた。

 小島敏夫役の堤は「僕は元の作品を知らなかったのですが、山田太一さんが描かれたベースのテーマと、宮藤くんの軽快さというか、会話の妙みたいなものが合わさって、本当に面白いよくできた作品だと思うと同時に、恐ろしい作品だなと思いました」と本作の印象を語り、「僕が演じた小島敏夫というのは、タイムスリップを何度もしているんじゃない? と思うほど、あまりに昭和19年を受け入れすぎている男で、『しょうがないじゃん』みたいな感じで、どんどん時代に適応していくんです。そういう適応力や生きていく能力に長けた人ですが、僕自身を考えた時に、こんなバイタリティーもないし、なんだったらパニックを起こして、それだけで終わってしまうんじゃないかと思うほど、敏夫とは全く違うし理解できなかったです。ただ、脚本を読んで演じていくうちに『もしかしたらこれは全部“田宮太一の夢”なんじゃないか?』と思えるような時もあって。そういう意味では、敏夫は太一が作り出した『自分(=太一)にできない、この世界に適用する象徴』みたいな形で出ているのかなと思うこともありました」と役柄を分析。

 最後に、令和の時代に本作を届けることについて「僕らが若い頃は、毎年夏になって終戦の日である8月15日が近づくと、各局で終戦や戦争関連の作品が放送されてきまし『そんな大昔の話は知らん』という気持ちになっている人もいたと思うんです。でも、そういうことから離れてきている時代にこそ、宮藤くんの脚本ならではの軽快さとドラマとしての面白さと最終的にきちんと“戦争の悲惨さ”を訴えていくというのはとても意義のあることだと思うので、宮藤くんが書いたことはとても大きいと思います」と語っている。


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