1944年に焦点を当てる「新・ドキュメント太平洋戦争」で西島秀俊らが市民の言葉をつづる2024/08/10
戦争の中を生きた人々の日記や手記から時代のうねりを追体験する、NHK総合の大型シリーズ「新・ドキュメント太平洋戦争」。79回目の終戦記念日、8月15日に放送するNHKスペシャル「新・ドキュメント太平洋戦争1944 絶望の空の下で」(午後7:30)では、市民の犠牲が急増した1944年に焦点を当てる。
市民の生活はいかに戦争に侵食されていったのか。転換点となったのは、6月に起きた日本の要衝・サイパン島での戦い。日本軍は“玉砕”し、日本から移住した多くの民間人が自決の道を選んだ。山形の農村からサイパンへと渡った14歳の少女の手記からその手記をたどる。
追い詰められた日本軍が起死回生の作戦として打ち出したのが、兵士の肉体そのものを“兵器”に変える作戦「特攻」だった。海軍は魚雷を人間が操縦できるように改造した特攻兵器「回天」を開発。社会に漂っていた不安やいらだちは、若い特攻隊員の覚悟をうたい上げる報道に触れ、大きく変化する。当時の日記や手記=“エゴドキュメント”からは、もはや立ち止まることが難しくなっていった当時の“空気”がありありと浮かび上がってきた。
市民が戦争に巻き込まれるとは、どういうことなのか──。そのことを如実に突きつける、1994年を市民たちの言葉で綴るが、朗読を担当する西島秀俊は、番組に参加する意義を次のように語っている。
「『新・ドキュメント太平洋戦争』には2021年のシリーズ開始時から出演させていただいています。戦場での生死の境をさまよいながら、残された軍人の日記や軍需工場で必死に働く青年の日記など、一般市民が残した言葉を朗読してきました。多くの死に直面し、戦争の虚しさを嘆く言葉がある一方で、厳しい生活の中でも子どもたちのお菓子を心配するような優しい心もつづられています。時代に翻弄されながらも懸命に生きる一人一人の言葉から、戦争というものが遠い世界の問題ではないことを改めて感じます。この市井の人々の言葉が、私たちが戦争について考えるきっかけの一つとなることを願っています」
西島のほか、朗読での出演は、國村隼、柄本佑、橋本愛、小野花梨らが名を連ねる。
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