東京パラリンピックの競技を解説【車いすフェンシング】スピーディーで華麗! 激しい攻防からは一瞬たりとも目が離せない2021/08/20
脊髄損傷や下肢切断により下肢に障がいのあるを選手が出場する車いすフェンシングは、パラリンピックでは1960年の第1回ローマ大会から行われている伝統競技。剣でお互いの有効面を攻撃し合い、ポイントを競うというルールはフェンシングと同じであり、剣や防具も同じものを使用するが、「選手が前後に動かない」点が大きく異なる、選手たちは「ピスト」と呼ばれる装置に固定した競技用車いすに座って向き合い、上半身だけを使って競技を行う。
腹筋と体幹が機能し座位バランスが取れるかどうかなどで、カテゴリーAとBに大別され、それぞれ胴体のみを突き合う「フルーレ」、上半身を突き合う「エペ」、上半身を突き斬り合う「サーベル」の3種目がある。各種目の男女個人戦、フルーレとエペの男女団体戦が実施され、種目数は計16。団体戦は3対3で行われ、各チームはカテゴリーBの選手を必ず1人含まなければならない。
試合は、個人戦の予選が3分間の5ポイント先取制。決勝は3分間を3セット行い、15ポイント先取制。団体戦は、3人がそれぞれ3分間の5ポイント先取制を3セット行い、最高9セット中・45ポイントを先取するか、タイムアップ時に得点の多い方が勝利となる。個人戦、団体戦とも、タイムアップ時に同点だった場合は、1分間の延長戦がサドンデス方式で行われる。
試合はまず、2台の車いすの車輪をピスト上の中央線に対して110度の角度で固定することから始まる。続いて、両選手の腕と剣の長さを測り、短い方の選手に合わせて選手間の距離を決定。その後、試合開始となる。
車いすが固定され、前後に動いてかわすことができないため、必然的に激しい突き合い、斬り合いが展開される。防御する場合、障がいの軽い選手は上半身を動かして相手の攻撃をかわすことが多いが、その動きは驚くほどダイナミックで、地面と平行になるくらいに上体を反らすこともある。障がいが重く、上半身が自在に動かせない選手は、自分の剣で防御する。トップ選手の剣さばきは目にも止まらないほど速く、なおかつ精密だ。選手たちはお互いに絶えず攻撃を繰り出しながら、フェイントをかけ合い、相手の狙いを読んで一瞬の隙をつく。スピーディーで華麗、そして車いすがピストごと傾くこともある激しい攻防からは、ひと時も目が離せない。
前回2016年リオデジャネイロ大会では、中国が14種目中・9種目を制した。今大会でも強さを見せつけるか。日本はリオ大会に選手を送り込むことでできなかったが、今大会は男女各3人が出場。活躍を期待したい。
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