東京パラリンピックの競技を解説【トライアスロン】選手は器具を使いこなし、サポートする“ガイド”“ハンドラー”と共にゴールを目指す2021/08/17
スイム、バイク、ランを連続して行うトライアスロンは、パラリンピックでは前回2016年リオデジャネイロ大会から正式競技になった。3種目の合計タイムを競う点はオリンピックと同じだが、距離は各種目とも半分で、スイムが750m、バイクが20km、ランが5kmの計25.75km。レースは男女別、クラス別に行われる。リオ大会では男女計6クラスが実施されたが、その後、新たなクラス分けが導入され、今大会は、男女PTWC(車いす)、女子PTS2、男子PTS4、男女PTS5(いずれも肢体不自由/立位)、男女PTVI(視覚障がい)の男女各4種目が行われる。
クラスごとに競技方法が一部変り、スイムではPTWCクラスの選手は膝を固定するニーブレイスの使用が認められ、PTVIの選手は同性の「ガイド」が横を泳いでサポートする。PTSクラスでは補装具などの使用は認められていない。また、どのクラスも飛び込まず、水中に入った状態からスタートする。バイクは、PTWCは手でトランクを漕ぐハンドサイクルを使い、PTVIは2人乗り自転車にガイドが前、選手が後ろに乗り、協力して漕ぐ。PTSは一般的なロードバイクを使用するが、ペダルを義足で踏みやすい形にするなど、障がいに合わせた改造が認めらている。ランは、PTWCは競技用車いすを使い、PTSは義足や杖など必要な補装具を着け、PTVIはガイドとロープでつながって走る。
スイムからバイクに移るためにウェットスーツを脱いだりといった次の種目への準備=トランジションにも、パラ競技ならではの要素が詰め込まれている。もともとタイムを縮めるために重要なポイントであり、「第4の種目」ともいわれるが、パラ競技の選手は障がいによってウエアを脱いだり、シューズを履き替えたりするのが難しい場合があり、タイム差が生じやすい。そのため、それぞれの選手が使用するウエアや義足などは脱着しやすいよう工夫され、改良されている。また、PTWCの選手は「ハンドラー」のサポートを受け、ウエアの着脱や競技機材への乗り換えなどを行う。トランジショエリアは、用具開発に関わる技術者やハンドラーによる、選手へのサポート力が発揮されるエリアでもある。選手たちは3種目+トランジションを通じて、障がいに応じたさまざまな器具を使いこなし、ガイドやハンドラーたちのサポートを受けてゴールを目指すのだ。
リオ大会の後、クラス分けが刷新されたが、もともと競技力が高く、初代メダリストを輩出したイギリス、アメリカといった国の選手は今大会でも上位を争いそう。日本はリオ大会に4人が出場し、女子PT2(当時のクラス)の秦由加子が6位に入賞した。今大会は7人が出場権を獲得。2大会連続の秦(PTS2)、開会式で旗手を務める谷真海(PTS5)、陸上車いすマラソンにも出場する土田和歌子(PTWC)らに注目だ。
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