東京オリンピックの競技を解説【セーリング】ダイナミックな競り合いに注目。吉田愛・吉岡美帆組は金を狙える実力2021/07/20
セーリングの起源は古く、オリンピックでも歴史ある競技。1900年パリ大会で「ヨット」の競技名で初めて実施された。本来なら1896年アテネ大会でも行われるはずだったが、悪天候で中止になり、記念すべき第1回近代オリンピック実施競技になることはできなかった。セーリングの大もとの意味「帆走」は、古代から各地で行われてきたが、初めてのヨットレースは、17世紀にイギリスで行われたとされる。その後、ヨット競技はヨーロッパ諸国に広まり、オリンピック競技に採用。1904年セントルイス大会を除く各大会で実施され、1984年ロサンゼルス大会でボードセーリング、いわゆるウインドサーフィン種目が加わり、2000年シドニー大会から現在の競技名となった。女子種目が採用されたのは1988年ソウル大会からだが、それ以前から男女混合の種目が存在し、古くは1932年ロサンゼルス大会で行われている。
海面に設置されたブイを、決められた回数、順序で回りながら着順を競うレースを10~12回実施。総合成績上位10艇が「メダルレース」と呼ばれるレースで最終順位を争う。使う艇の種類などにより男子5、女子4、男女混合1の10種目に分けられる。種目名はさまざまで、470級は使用する艇の全長が470cmであることからこう呼ばれる。
レースはスタート5分前からカウントダウンが始まり、ゼロ秒で二つの船やブイ(海面に設置された目印)を結んだ仮想のラインを切ってスタートする。スタート時の並びは指定されないため、選手たちは多くの船が集まるなかで有利と思われる場所に艇を停止させようとするが、海上では静止状態を保つのが難しい。最高のスタートを切るためのポジション争いが最初の見どころ。スタート後のダイナミックな競り合いも注目だ。風、波を利用するため、レース展開を気象条件によって大きく左右される。追い風ならコースに沿って艇を真っすぐ走らせることができるが、向かい風や横風の場合、ジグザグに走ることで風をつかまえて推進力を得る必要がある。競り合いはもちろん、選手たちが風や波の変化をどう読み取り、どう利用しているかに目を向けると、レースがより楽しめる。
日本は過去に470級で銀、銅各1個のメダルを獲得した。今大会も470級で日本勢のメダル獲得が期待されている。女子の吉田愛・吉岡美帆組は2018年世界選手権で日本女子として初めて優勝し、2019年は2位。金メダルが狙える位置にいる。男子の岡田奎樹・外薗潤平組も2018年世界選手権で6位に入った。女子レーザーラジアル級の土居愛実も、2017年世界選手権3位の実績がある。地の利が大きく働きそうな競技だけに、期待が高まる。
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