「東京VICTORY」司会の安住紳一郎アナが登場!! テレビマンとして感じている五輪への使命とは?2019/11/27
「TBS東京オリンピック2020」の総合司会就任が決まった安住紳一郎が、アスリートとのトーク番組「東京VICTORY」も担当。アスリートとの交流を通し、1人のテレビマンとして感じている五輪への使命を明かした。
安住紳一郎アナに聞いた五輪に向けてのテレビマンとしての使命
今年7月にTBSの安住紳一郎アナウンサーが、「ぴったんこカン・カンスペシャル」で、「TBS東京オリンピック2020」の総合司会を務めることを発表。同7月からアスリートを迎える番組「東京VICTORY」でも司会を務めている。
「学生時代にスポーツはやっていませんが、スポーツ自体は好きで興味を持って見聞きしていました。アナウンサーはスポーツ実況をやりますし、私もやっていたことがあります。スポーツの仕事に関われることは、テレビマンの1人としてうれしいですね。アスリートの方たちは、タレントさんや芸人さんと違ってしゃべりのプロではありませんが、緊張が解けるとお話が上手な人ばかりなので、インタビューはやりやすいです。あまり詳しくなかった競技でも、その競技に人生をかけているアスリートが話すととても興味深く、競技を見て、そのアスリートを応援したくなります。テレビで見ている皆さんにも同じように感じてもらえるように伝えることが、私の役割だと痛感しています」
その伝えるべき相手の代表として、ゲストと同じ競技に打ち込むキッズを収録に招いている。
「子どもたちがやっている競技のトップアスリートが来るので、アスリートが話すところを見る目がキラキラしています。アスリートも同じ競技をしている子どもたちに対し、伝える喜びを感じているように見えます。同じ競技を愛する者同士の関係は、見ていてうれしくなりますね」
番組ではトークだけでなく、競技を体験して、アスリートやスポーツの魅力に迫っている。そこで自身の意外な才能も…。
「体験しないと分からないもので印象的だったのは、見延和靖選手をゲストに迎えた時のフェンシングですね。マスクが緩いと動いてしまうので、すごくきついです。マスクをかぶるところから大変で、競技の厳しさを感じました。色々と体験させていただいていますが、ゲストのアスリートに結構褒められていて、いろんなスポーツに適性がある自分がいます(笑)」
この日の収録では、2組のゲストを迎えた。1組目は、フェアリージャパン(新体操日本代表)。番組最多の6人が登場した。
「新体操は詳しくなかったですが、お話していく内にフェアリージャパンの皆さんの個性が把握できました。応援する時に個々の選手が気になって、競技に集中できなくなりそうです(笑)。山崎浩子強化本部長の下、中長期で強化している話を聞くと、見ている皆さんもフェアリージャパンが五輪で活躍してくれると感じると思います」
続いて、車いすテニス界のレジェンド、国枝慎吾選手が登場。車いすテニスを体験して、普通なら分からない発見があった。
「私は車いすを使った生活をしていないので、車いすテニスをやることはないだろうと思っていました。今回、車いすテニスを体験させてもらって、単純に楽しいスポーツだと感じました。車いすを操作する難しさ、楽しさが感じられて、車いすを使ったスポーツの見方が必ず変わると思います。テニス界のレジェンドの国枝選手、伊達公子さんが、球出し&球拾いをしてくれるのも見どころです(笑)」
多くのアスリートを迎えたことで、テレビマンとして多くの気付き、大きな刺激を得ている。
「カヌーの羽根田卓也選手が、『命の危険を感じる五輪種目は、カヌーですね』と話された時は、そういう風に考えたことがなかったので、ハッとさせられました。スポーツクライミングの野口啓代選手は、自分の種目が五輪種目になるとは思っていなかったそうです。小さい頃から五輪種目をやっているアスリートと、途中で五輪種目になったアスリートでは、五輪の捉え方が違うものでした。また、競技を突き詰めている人の思考には法則性があるとも感じます。それは目標に対して、具体的にどんな行動をとればいいのかを、きちんと理解していることです。これはテレビマンとして取り入れていきたいと思っています」
五輪はアスリートだけではなく、伝える側にも特別なイベント。アスリートの法則性を参考に着々と準備を進めている。
「五輪とテレビは、非常につながりが強くて、たくさんの方がテレビで見てくださると思います。五輪を放送するのは、テレビ局の使命でもあるので、テレビ局で働くテレビマンとして、地元開催の五輪に携われることに強い使命感、責任、誇りを感じています。分かりやすい構成で、スポーツの魅力をお伝えできる放送をすることを目標にして、私も着々と準備を進めております。ぜひ期待してください!」
【TVガイドからQuestion】
Q 印象に残っているスポーツ名場面を教えて!
私が物心ついて初めて見た五輪が、1984年のロサンゼルス五輪です。男子マラソンに瀬古利彦選手、宗茂選手、宗猛選手の宗兄弟が出場して、日本人が1、2、3位で表彰台独占もあるのではと、ワクワクしてスタートを見ていましたね。
宗猛選手が後半追い上げての4位が最高で結果は残念でしたが、あのワクワク感は忘れられないです。当時の自分は東側諸国が参加していないと知らなかったので、ロサンゼルス五輪を見て、「日本はこんなにメダルが取れるんだ(日本はメダルを32個獲得)」「アメリカはものすごく強い」って印象が残りました。4年後の1988年ソウル五輪では、ソ連や東ドイツなど東側諸国が参加して「東側諸国もこんなに強いんだ」と驚かされてしまいましたけど(笑)。
【プロフィール】
安住紳一郎(あずみ しんいちろう)
1973年8月3日、北海道生まれ。獅子座。AB型。1997年、TBS入社。アナウンサーとして「ぴったんこカン・カン」、「新・情報7days ニュースキャスター」、「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」などを担当。
国枝慎吾選手も出演!「東京VICTORY」に密着!!
【フェアリージャパンの技に挑戦/11月30日・12月7日放送】
ゲストは新体操団体の日本代表チーム「フェアリージャパン」の6人。実際に手具を使った技を見せてもらった安住アナは、浜口京子&山形アナと一緒にさまざまな技を教わることに。
【生きる伝説・国枝慎吾選手が登場!/12月14日放送】
パラスポーツを代表する、車いすテニスの国枝慎吾選手が登場。実演を交えながらその強さを掘り下げる。国枝選手は「チェアワーク」を披露するほか、レジェンドゲストの伊達公子による球出しで、的当てショットに挑む。安住アナが車いすテニスに挑戦する一幕も。
【東京五輪内定一号に圧倒!/12月21日放送】
東京五輪内定第1号となった水泳「飛板飛込」シンクロの寺内健選手と坂井丞選手が登場。2人の「飛び込み」の原点と、強さの秘密に迫るほか、2人が東京五輪で叶えたい夢を聞く。
【番組情報】
「東京VICTORY」
TBS系
土曜 午前7:00~7:30
2020年東京オリンピック・パラリンピックを目指すトップアスリートをゲストに迎えて、選手の人生や競技の魅力、東京五輪の楽しみ方を掘り下げる。アスリートのパフォーマンス披露、子どもたちとの質疑応答などを交えつつ、五輪などで活躍したレジェンドゲストも加えてのトークを繰り広げる。MCは安住紳一郎アナ、山形純菜アナ。
取材・文/山木敦 撮影/Marco Perboni
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